KANAISM BLOG ー真っ直ぐに行こうー

聖書のメッセージやキリスト教の論説、社会評論などを書いています。

リーダーシップ

教会役員の選任(使徒6:1-7)

牧師就任式を記念して(2021年6月27日) 2021年9月12日(日) 日本バプテスト同盟 門真キリスト教会 主日礼拝説教 【聖書】使徒言行録6章1~7節 1 そのころ、弟子の数が増えてきて、ギリシア語を話すユダヤ人から、ヘブライ語を話すユダヤ人に対して苦情が…

教会を建て上げる幸い(マタイ16:13-20)

日本バプテスト同盟 西岡本キリスト教会 ■聖書朗読 マタイによる福音書16:13~20 13 イエスは、フィリポ・カイサリア地方に行ったとき、弟子たちに、「人々は、人の子のことを何者だと言っているか」とお尋ねになった。14 弟子たちは言った。「『洗礼…

ガラテヤの人たちは私の子ども(ガラテヤ4:8-20)

2019年5月19日「ガラテヤの人たちは、わたしの子ども」ガラテヤ4:8-20 <説教要旨> 「ガラテヤの人たちは私の子ども」 金井 望 2019年5月19日 西岡本キリスト教会 (8) ところで、あなたがたはかつて、神を知らずに、もともと神でない神々に奴隷とし…

現代において使徒を称することが、なぜ問題なのか

1.新しい使徒的宗教改革? 近年、「使徒」を称するリーダーと教会の運動が世界的に広がり、日本にもその波が押し寄せています。フラー神学校の教授、教会成長運動の研究者、聖霊の第三の波(力の伝道)の指導者として著名なピーター・ワグナー氏は1994年に…

女性牧師の是非について

José Loncke 作 Priscille et Aquila藤原導夫師(お茶の水聖書学院 学院長)が1992年にお書きになった「教会における女性教職者論をめぐって」という論文が、先日ブログで公開されていましたので、読ませていただきました。現代日本の教会というコンテクスト…

キリストの血の責任

Christ in front of Pilate by Mihály Munkácsy 2018年3月25日 棕櫚の主日 礼拝説教************************【説教題】「キリストの血の責任」金井 望 牧師 【聖書朗読】マタイの福音書27章15〜26節 マタイ 27.1-66 【中心聖句】 …

教会の権能

2018年2月11日 顕現後第6主日 礼拝説教************************【聖書朗読】マタイの福音書16章13〜20節 マタイ 16.1-28 【説教題】「教会の権能」金井 望 牧師 【中心聖句】 わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます。黄泉(…

蓮舫氏の戸籍公開記者会見について

7月18日午後、民進党の蓮舫代表が党本部で記者会見を行い、台湾(中華民国)籍と日本国籍の「二重国籍」疑惑を晴らすべく、戸籍謄本の一部など関係書類を公開した。果たしてこれで疑惑は晴れたのか。 【ノーカット】民進党・蓮舫代表が戸籍資料公開 台湾…

女性のリーダーシップとネットワーク

日本イエス・キリスト教団 兵庫教区婦人部総会 第一部 礼拝説教 2017年4月18日 「女性のリーダーシップとネットワーク」金井 望(婦人部長、神戸大石教会牧師) ■聖書朗読 ローマ人への手紙16章1-4節(口語訳) 1 ケンクレヤにある教会の執事、わたしたちの…

ダニエル書の世界観と神の民の倫理

旧約聖書の「ダニエル書」には、神の民の倫理に関して重要な事例が多数、記されている。この書は新バビロニア帝国、メディア王国、ペルシア帝国(アケメネス朝)に仕えたユダヤ人の歴史物語である。 これには歴史的な特殊性もあるが、神と国家権力と神の民、…

コーチングとは何か

序 論 近年、日本でも「コーチング」が流行している。いや、ビジネスや教育などの場では、定着していると言えるくらいかもしれない。例えば、こんな具合である。 権威型のリーダーシップが機能する時代はもはや終わり、マネジャーやリーダーには今、対話によ…

牧師とは何か

序 牧師職の諸問題プロテスタントでは教会の指導者を「牧師」と呼ぶのが一般的です(他に司祭、監督、長老、その他諸々の呼称があります)。しかし、同じく牧師と呼んでいても、そのあり方は、それぞれの教派、教団、グループ、教会によってずいぶん多様です…

プロ市民と化した牧師たち

「プロ市民」という用語があります。アマチュアの市民活動のように見えるけれど、実態は政党、左翼団体、右翼団体、在日民族団体、労働組合、教職員組合、生協、業界団体、宗教団体等に属するプロの活動家たちが指導している、というものです。筆者もかつて…

「神の召しと選び」ペテロ第二1:1~11

【金言】ですから、兄弟たちよ。ますます熱心に、あなたがたの召されたことと 選ばれたこととを 確かなものとしなさい。(ペテロ第二 1:10) 1.ペテロの遺言 この書は、使徒ペテロが紀元66年頃にローマで書いた手紙=回覧状と思われる。宛先は「ペテロの…

「牧者の心」ペテロ第一 5:1~14

【金言】 あなたがたのうちにいる、神の羊の群れを、牧しなさい。強制されてするのではなく、神に従って、自分から進んでそれをなし、卑しい利得を求める心からではなく、心を込めてそれをしなさい。(第一ペテロ5:2) 1.牧羊の使命 主イエスは復活され…

裁きの目的

人間社会の営みには、不義・不正・悪事が絶えません。それは宗教社会、キリスト教社会においても例外ではありません、残念ながら。 不義、不正、悪事を放っておくと、それは当人たちだけでなくキリスト教共同体全体から祝福を奪います。主は正義を愛するお方…

「霊交互助」「財布は一つ 骨は拾う」

*ここに書く文章は、あくまで私案・試案・思案です(夢想でないことを祈ります) 「霊交互助」「財布は一つ 骨は拾う」 これは、私たち日本イエス・キリスト教団が創立(1951年)以来、モットーとしてきた標語です。 私たちの教団の牧師・教師は皆、神戸・…

宣教の戦略(マタイ4:12-17)

ヨルダン川で洗礼を受けた後、荒野で悪魔に勝たれた主イエスは、いよいよ宣教の働きを開始された。教会の主目的である「宣教」の戦略について、要点を整理して学びたい。 ①情報力=情勢の把握・分析 [ヨハネが捕えられたと聞いて] ②フレキシビリティー(柔…

初期キリスト教は、なぜローマ帝国に広まったのか

1.ディアスポラ・ユダヤ人の拡散 紀元30年の春に、エルサレムで「イエス」というひとりの男が、ローマの総督ピラトのもとで、十字架刑に処された。しかし、イエスは三日目に復活して、彼の信奉者たちにその姿を現した。彼を「キリスト」と信じる者たちは…

日本の政治をあきらめない! ーー参院選の結果をどう見るか

2013年7月21日に行われた参議院議員選挙は、与党=自民党+公明党の圧勝に終わりました。 自民民主公明みんな共産維新社民生活改革みどり諸派無所属定数 新勢力 115 59 20 18 11 9 3 2 1 0 1 3 242 当 選 65 17 11 8 8 8 1 0 - 0 1 2 121 選挙区 47 10 4 4…

バックストンは教会形成に関心が無かったのか(日本イエス・キリスト教団のルーツ03)

B. F. バックストンは「教会形成に関心が無く、説教の目標は個人の回心と聖霊による「きよめ」に集中する」という意見があります(山口陽一「日本プロテスタント・キリスト教史における説教」『福音主義神学 第43号』21頁、2012年)。これは全くの誤解です!…

「罪人を招くために」ルカの福音書5章27~32節

【金言】医者を必要とするのは丈夫な者ではなく、病人です。わたしは正しい人を招くためではなく、罪人を招いて、悔い改めさせるために 来たのです。(ルカ5:31~32) 1.愛による交わり 主イエスが宣教の拠点としたカペナウムは、エジプトとダマスコを結…

「牧者の心」 使徒の働き20章28~38節

【金言】聖霊は、神がご自身の血をもって買い取られた神の教会を牧させるために、あなたがたを群れの監督にお立てになったのです。(使徒20:28) パウロがエペソ教会の長老たちに語った告別説教から、今回は「牧会」について共に学びたい。 1.牧者の任命 教…

「伝道者の心」使徒の働き20章17~27節

【金言】ユダヤ人にもギリシヤ人にも、神に対する悔い改めと、私たちの主イエスに対する信仰とをはっきりと主張したのです。(使徒20:21) パウロの第3回宣教旅行は終盤を迎える。 パウロは、エペソを中心として小アジアの各地で、3年ほど宣教活動を行った…

「語り続けよ」使徒の働き18章1~11節

【金言】恐れないで、語り続けなさい。黙ってはいけない。 わたしがあなたとともにいるのだ。 (使徒18:9~10) 1.同労者と共に パウロはアテネを去ってコリントに行った(50年秋)。この町は交通の要衝として栄え、アカイア州の首都であったが、偶像崇拝…

「異邦人の救い」使徒の働き15章13~35節

【金言】聖霊と私たちは、次のぜひ必要な事のほかは、あなたがたにその上、どんな重荷も負わせないことを決めました。 (使徒15:28) 1.民族宗教から世界宗教へ 神は、今から4000年も前にアブラハムを召し出して、「地上のすべての民族は、あなたによって…

「救いの条件」使徒の働き15章1~12節

<金言> 私たちが主イエスの恵みによって救われたことを私たちは信じますが、あの人たちもそうなのです。 (使徒15:11) 新しいことを始める時にはトラブルが付きものである。しかし、それを恐れていては何事も進められない。初代教会に起こった「ブレイク…

「使徒の任務」使徒1:15~26

【金言】この務めと使徒職の地位を継がせるために、このふたりのうちのどちらをお選びになるか、お示しください。 (使徒の働き1:25) 神はこの世で御業を進めるために人をお用いになる。神に用いられる人について、使徒選出の記録から学ぼう。 1.使徒…

「給仕する者のように」ルカ16:19-31

【金言】 治める人は仕える人のようでありなさい。(ルカ22:26) 私たちは、キリストに結ばれて一つの体を形成するために神に召されている。教会人のあり方について学ぼう。 1.若輩者のように 主イエスは、この地上に御自身の教会を建てるために弟子たちを…