KANAISM ーカナイズムー

聖書のメッセージや社会評論などを書いています。

宗教学

正統と異端

「異端」や「カルト」という言葉は、一般の新聞やテレビのニュース、インターネットなどでも、しばしば見聞きします。クリスチャンなら、教会を探す時に、「異端」とか「カルト」とか言われるところは避けようとするでしょう。しかし、「異端」「カルト」と…

牧師とは何か

序 牧師職の諸問題プロテスタントでは教会の指導者を「牧師」と呼ぶのが一般的です(他に司祭、監督、長老、その他諸々の呼称があります)。しかし、同じく牧師と呼んでいても、そのあり方は、それぞれの教派、教団、グループ、教会によってずいぶん多様です…

なぜ日本はキリスト教を拒むのか

豊臣秀吉がなぜ、伴天連を追放したのか。 徳川幕府がなぜ、あれほど激しく切支丹を迫害したのか。 明治政府がなぜ、国家神道を創ったのか。 敗戦後のキリスト教ブームが、すぐに去ってしまったのは、なぜか。それは、キリスト教宣教が、欧米列強の帝国主義的…

ハデス(よみ)とゲヘナ(地獄)

フラ・アンジェリコ『黄泉へ下るキリスト』、1437-1446年頃、サンマルコ美術館聖書の世界観によれば、人の意識は、死によって消滅するのではなくて、死後も存続します。肉体という「外なる人」が滅びても、霊魂という「内なる人」が、それぞれに固有の人格を…

異端・カルトがまた盛んに?

合同結婚式先日、日本イエス・キリスト教団の研修会で、異端・カルト問題の専門家から、韓国のキリスト教界の状況を教えていただく機会がありました。キリスト教大国=韓国では、クリスチャンが減少しつつあるようですが、その一方で、キリスト教にカウント…

プロ市民と化した牧師たち

「プロ市民」という用語があります。アマチュアの市民活動のように見えるけれど、実態は政党、左翼団体、右翼団体、在日民族団体、労働組合、教職員組合、生協、業界団体、宗教団体等に属するプロの活動家たちが指導している、というものです。筆者もかつて…

【推薦書】『ブッダのことば』

【推薦書】中村元訳『ブッダのことば:スッタニパータ』岩波文庫 ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫) 作者: 中村元 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1958/01 メディア: 文庫 購入: 23人 クリック: 170回 この商品を含むブログ (131件) を見る 生・…

天皇とは何か(1)

「天皇はキリスト教的神である」。小室直樹はこの本で、実にヤバイところを突いています! 小室直樹著『天皇恐るべし―誰も考えなかった日本の不思議』<NESCO BOOKS>文藝春秋, 1986年 天皇恐るべし―誰も考えなかった日本の不思議 (NESCO BOOKS) 作者: 小室…

ヴァイタ著『ルターの礼拝の神学』【要約】(1)

V.ヴァイタ著『ルターの礼拝の神学』【要約】 Vilmos Vajta 博士はハンガリーに生まれ、スウェーデンで学び、ドイツ・ストラスブールにあるルーテル世界連盟のエキュメニカル・インスティテュートの主事として活躍した人物である。彼が“Die Theologie des G…

【ブックガイド】竹下節子著『キリスト教の真実』

【ブックガイド】 キリスト教の真実―西洋近代をもたらした宗教思想 (ちくま新書) 作者: 竹下節子 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2012/04 メディア: 新書 購入: 1人 クリック: 21回 この商品を含むブログ (5件) を見る いい加減な内容のキリスト教批判本…

嗚呼、後藤健二さんが殺害された!

<a href="http://www.asahi.com/articles/ASH1T5RC5H1TUHBI01G.html" data-mce-href="http://www.asahi.com/articles/ASH1T5RC5H1TUHBI01G.html">後藤健二さん殺害か 「イスラム国」が新たな動画:朝日新聞デジタル</a> 後藤健二さん殺害か 「イスラム国」が新たな動画:朝日新聞デジタル ◆◆「イスラム国」のメッセージ◆◆日本政府よ。 邪悪な有志連合を構成する愚かな同盟諸国のように、お前たちはまだ、我々…

中国宣教略史(1)

前回は、西欧、アフリカ、南北アメリカの視点から帝国主義とキリスト教宣教の歴史的問題について考察した。今回は、中国におけるキリスト教宣教の歴史を簡単にたどり、欧米の帝国主義が中国宣教に及ぼした影響について考察してみたい。 1.景教の流行と消滅…

帝国主義と世界宣教

www.pewforum.org ピュー・リサーチ・センターの2011年の統計によると、世界には21億8千万人のキリスト教徒がいる。世界人口のおよそ3分の1がクリスチャンである。そのうちローマ・カトリックが半数で約11億人、プロテスタントは37パーセントで約8億人、…

日本の伝道と教会形成について

1.伝道至上主義の問題 私は、日本のキリスト者の皆様に、「伝道至上主義」の間違いに気づいていただきたい、という個人的な願いを持っています。それは、伝道の重要性を否定するということではありません。伝道至上主義の弊害を克服して、より良い宣教と教…

実在論と唯名論がキリスト教に与えた影響について

序 西洋中世のスコラ学において、普遍的なものと個々の事物の関係について論争があった。いわゆる「普遍論争」である。 一方において、「普遍的なものが個物に先だって存在する」という主張が為された。これが「実在論」(Realismus)である。これに反対して…

「神の召しと選び」ペテロ第二1:1~11

【金言】ですから、兄弟たちよ。ますます熱心に、あなたがたの召されたことと 選ばれたこととを 確かなものとしなさい。(ペテロ第二 1:10) 1.ペテロの遺言 この書は、使徒ペテロが紀元66年頃にローマで書いた手紙=回覧状と思われる。宛先は「ペテロの…

世界の王なるキリスト(マタイ2:1~15)

神の御子イエスが、ひとりの赤子となって、この世に来られた。その時に、ほとんどのユダヤ人は、これを無視あるいは敵視した。ところが、「東方の博士たち」が砂漠を越え、1000キロ以上も旅をして、幼いキリストを礼拝した。この東方の博士たちとは何者であ…

なぜ日本イエス・キリスト教団では幼児洗礼を行っていないのか

幼児洗礼 - Wikipedia 1.日本イエス・キリスト教団が生まれた事情筆者が所属する日本イエス・キリスト教団のルーツは、聖公会(英国国教会)の宣教師バークレー・バックストンとパジェット・ウィルクスの宣教にあります。バックストンは1890(明治23)年に…

正統的キリスト教とは何か -アリウス主義とニケア正統主義の闘い-

正統的キリスト教とは何か。その基準はどのようなものか。この問題について議論することが教会会議の重要な目的の一つであり、この問題に答える文書が「信条」である。アリウス主義とニケア正統主義の闘い、原ニケア信条とニケア信条(NC)の成立に、その具…

最初期キリスト教は、なぜローマ帝国に広まったのか

1.ディアスポラ・ユダヤ人の拡散 紀元30年の春に、エルサレムで「イエス」というひとりの男が、ローマの総督ピラトのもとで、十字架刑に処された。しかし、イエスは三日目に復活して、彼の信奉者たちにその姿を現した。彼を「キリスト」と信じる者たちは、…

幼児洗礼についてどう考えるか

幼児洗礼 - Wikipedia キリスト教には多くの教派がありますが、「洗礼」(浸礼、バプテスマ)という基本的な儀礼に関しては、「幼児洗礼」を行う教派と「成人洗礼」を行う教派、洗礼を行わない教派に大別できます。幼児洗礼とは一般的に、信者である両親が、…

臨死体験は死の体験ではない!

『天国は、ほんとうにある―天国へ旅して帰ってきた小さな男の子の驚くべき物語』著:トッド・バーポ、リン・ヴィンセント、 訳:阿蘇品友里 (2011/10/17) この本は、アメリカや日本のクリスチャンの間で、結構、話題になっているようです。しかし、「聖書」…

直葬でいいですか?

1.5人に1人は「直葬」超高齢社会となった今日、健康と病気が話題の中心を占めるようになり、葬式が日常的な出来事になった。「家族葬」はすでに一般化しているが、最近は、通夜も告別式も行わず、火葬だけで済ます「直葬」が増えているという。NHKが 昨…

「中華思想」恐るべし!!

おもしろいブログがあったので、紹介します。 中国人の語る中華思想とは http://digi-log.blogspot.jp/2008/03/blog-post_17.html 以下の文章は、そのブログに書かれた「中華思想」を、金井が簡単に、一部補足して、まとめたものです。 **********…

春はカルトに要注意!

桜咲く 春の陽気に 浮かれてる ウブな学徒に 魔の手が伸びる 「カルト」と言われる集団があることは、誰でも知っているでしょう。しかし、「カルトって何ですか?」と尋ねられたら、答えることができるでしょうか? カルトは宗教集団だけではありませんが、…

トランスフォーメーション

主を待ち望む者は、新たなる力を受けて、昇ることができる。 走っても疲れず、歩んでも倦まず、鷲のように昇る。 ◆トランスフォーメーション・セミナー アメリカや日本で、ニューエイジ系のトランスフォーメーション・セミナー(transformation seminar、自…

「イエスの権威」ルカの福音書4章31~44節

【金言】人々は、その教えに驚いた。そのことばに権威があったからである。(ルカ4:32) いつの時代にも人の一生は戦いの連続である。信仰生活にも戦いがある。私たちはどうすれば勝利していけるのか。信仰の創始者である主イエスに学びたい。 1.権威ある…

「王なるキリスト」マタイの福音書2章1~8節

【金言】その星を見て、彼らはこの上もなく喜んだ。そしてその家にはいって、母マリヤとともにおられる幼子を見、ひれ伏して拝んだ。(マタイ2:10~11) 約束された救い主が来られたにも関わらず、その時、このお方にお会いした者はわずかしかいなかった、…

「キリスト者の自由」ガラテヤ人への手紙4:21~5:1

【金言】キリストは、自由を得させるために、私たちを解放してくださいました。ですから、あなたがたは、しっかり立って、またと奴隷のくびきを負わせられないようにしなさい。(ガラテヤ5:1) パウロはガラテヤの信徒たちに、神の子とされている恵みを自…

「神の子とされたから」ガラテヤ人への手紙4章1~20節

【金言】あなたがたは子であるゆえに、神は「アバ、父」と呼ぶ、御子の御霊を、私たちの心に遣わしてくださいました。(ガラテヤ4:6) 1.神の子とされたから ユダヤから来た律法主義者たちに惑わされて、ガラテヤの信徒たちは律法の奴隷に逆行しつつあっ…