カナイノゾム研究室

聖書のメッセージや社会評論などを書いています。

推薦書

ローマ人への手紙の主題・主張・結論

http://bibleatlas.org/isv/paul.jpg 筆者は昨年4月から主日礼拝で「ローマ人への手紙」の講解説教を続けてきましたが、すでに70回目に至り、残るところわずかとなりました。さすがに、これだけ付き合ってみると、使徒パウロがどのような状況で、何を伝え…

創価学会は仏教か新宗教か?

【序】仏教とは何か 「仏教とは何か」「キリスト教とは何か」これを問うてみることは、どなたにとっても有意義だと思います。両者の比較も興味が尽きないでしょう。ただし、仏教は広大無辺で、そもそも定義すら困難なものです。 創価学会は伝統的な仏教なの…

徒然経済学01

筆者が大学で経済学を学んだのは、もう30年ほども前、バブル経済の末期でした。数学を駆使した数量経済学の最盛期でしたが、私は逆に「人間の行動なんてそんなに合理的でもないべ。なんか嘘っぽいな」と思いました。数学が好きじゃなかっただけかもしれま…

N.T.ライト著『新約聖書と神の民』の邦訳が出た!

現代の代表的な聖書学者のひとりであるN.T.ライトの主著『新約聖書と神の民』(The New Testament and The People of God)の邦訳(上巻)が、この12月に出版されました。新約聖書と神の民 上巻: キリスト教の起源と神の問題 1作者: N.T.ライト,Nicholas Tho…

パウロと第二神殿期ユダヤ教

最近、New Perspective(s) on Paul(NPP)について日本福音主義神学会やクリスチャン新聞などで解説や批評が為され、N.T.ライトの著書が和訳されて発行されたこともあって、関心を持たれる方々が広がっているようです。kanai.hatenablog.jphttp://kanai.hate…

【推薦書】『ブッダのことば』

【推薦書】中村元訳『ブッダのことば:スッタニパータ』岩波文庫 ブッダのことば―スッタニパータ (岩波文庫) 作者: 中村元 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 1958/01 メディア: 文庫 購入: 23人 クリック: 170回 この商品を含むブログ (131件) を見る 生・…

「社会運動」だぜっ!

社会運動2014.9 No.414 作者: 柄谷行人、上野千鶴子、津島佑子,港千尋 出版社/メーカー: インスクリプト 発売日: 2014/09/17 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 『社会運動』。この雑誌の編集主幹をしている澤口隆志さんには、大変お世話…

天皇とは何か(1)

「天皇はキリスト教的神である」。小室直樹はこの本で、実にヤバイところを突いています! 小室直樹著『天皇恐るべし―誰も考えなかった日本の不思議』<NESCO BOOKS>文藝春秋, 1986年 天皇恐るべし―誰も考えなかった日本の不思議 (NESCO BOOKS) 作者: 小室…

私の書籍・資料収集について

私は、いくつかの目的で書籍や資料を収集しております。 (A)職務のため 伝道・牧会・説教・礼典・教育・カウンセリング等に関するもの。 聖書研究はすべての働きの基礎と思っております。各種の聖書、聖書辞典、聖書神学辞典、聖書百科事典、聖書地図、聖…

ヴァイタ著『ルターの礼拝の神学』【要約】(1)

V.ヴァイタ著『ルターの礼拝の神学』【要約】 Vilmos Vajta 博士はハンガリーに生まれ、スウェーデンで学び、ドイツ・ストラスブールにあるルーテル世界連盟のエキュメニカル・インスティテュートの主事として活躍した人物である。彼が“Die Theologie des G…

【ブックガイド】竹下節子著『キリスト教の真実』

【ブックガイド】 キリスト教の真実―西洋近代をもたらした宗教思想 (ちくま新書) 作者: 竹下節子 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2012/04 メディア: 新書 購入: 1人 クリック: 21回 この商品を含むブログ (5件) を見る いい加減な内容のキリスト教批判本…

都心回帰時代の宣教と牧会

1.丘陵地・山地の住宅地における高齢化の問題私が住んでいる神戸市は、六甲山地が市域の大きな部分を占めています。神戸市と建設・不動産の企業が、近郊の丘陵地や山地を造成して広大な住宅地を開発したことは、神戸市を大きく発展させた快挙でした。しか…

霊的なリハビリテーション

わが子よ、わたしの言葉に心をとめ、わたしの語ることに耳を傾けよ。 それを、あなたの目から離さず、あなたの心のうちに守れ。 それは、これを得る者の命であり、またその全身を健やかにするからである。 油断することなく、あなたの心を守れ、命の泉は、こ…

教会とは誰か

プロテスタント、とりわけ現代のそれは、個人主義の傾向が強いものですが、本来、古代イスラエルの信仰も、初期キリスト教の信仰も、共同性が極めて強いものでした。 そもそも紙とか本とか巻物は非常に高価なものでしたから、個人が聖書を所有することは、ほ…

ユダヤ人6000人を救った日本の外交官・杉原千畝

第2次世界大戦中、ナチス・ドイツによって殺害されたユダヤ人は、600万人以上とも言われます。その「ユダヤ人狩り」から逃れて来た人々に対して、ビザを発行して命を救った、日本の外交官がいました。杉原千畝(すぎはら ちうね)です。杉原はリトアニアで…

春はカルトに要注意!

桜咲く 春の陽気に 浮かれてる ウブな学徒に 魔の手が伸びる 「カルト」と言われる集団があることは、誰でも知っているでしょう。しかし、「カルトって何ですか?」と尋ねられたら、答えることができるでしょうか? カルトは宗教集団だけではありませんが、…

トランスフォーメーション

鷹の選択/Selection of hawk 鷹は、40歳を過ぎた頃に、重大な決断をする。 新しい自分に変わるために、自分の古い部分を切り捨てるのだ。 それは半年に及ぶ苦しい作業だ。 これを終えると、新しくなって、さらに30年、生きることができる。 主を待ち望む者は…

大転換へ向かう日本の経済学

1.日本におけるエコロジー経済学の先駆者たち筆者が千葉大学でエコロジー経済学を専攻したのは、もう20 年余り前になる。1986年4月に起こったチェルノブイリ原発事故を契機に、その頃は日本でも反原発の巨大なうねりが生まれていた。 しかし、経済学の世…

石居正己著『教会とはだれか』

私は仕事柄、礼拝論・礼拝学に興味がありまして、ここ数年、関係する本を漁っています。その中で、スゴイ本が一つありました。 石居正己著『教会とはだれか ー ルターにおける教会』(リトン、2005年)です。 「Gottesdienst Divine Service 神の奉仕として…

創造論と進化論の違いについて

「初めに、神が天と地を創造した」(旧約聖書 創世記1:1) 創造論は神学の一部分であり、「我々が生きているこの世界はなぜ存在するのか」、「我々人間はなぜ存在するのか」という問題を扱うものです。すなわち "Why" という領域の問題です。創造論は近代科…

人類の起源について

最近の人類学の研究の成果を、そのほんの一部ですが、簡単にメモとしてまとめます。この分野は私の専門ではありませんが、何か参考になれば幸いです。 【参考文献】溝口優司『アフリカで誕生した人類が日本人になるまで』ソフトバンク新書(2011) 生物学の…

エコノミーとエコロジー ー脱原発の経済社会システム構築に向かってー

大飯原発の再稼働が始まり、脱原発を訴える市民のデモが、東京を中心として盛んになりました。しかし、「それだけでは強大な政治権力を動かすことができないのではないか、かつての安保闘争やチェルノブイリ後の反原発運動のように、この運動もしぼんでいく…

【推薦書】池上彰「そうだったのか!」シリーズ(文庫版)、他

これは皆様よくご存知でしょう。NHKを中心にジャーナリスト生活を40年近く続けてきた池上氏ならではの傑作! ベストセラーシリーズです。・重要な情報が正確に書かれている。・コンパクトにまとめられていて、読みやすい。・ 箇条書きではなくて、ストー…

キリスト教は日本に根づくことができるか ー 遠藤周作の問題提起についてー

沈黙 (新潮文庫) 作者: 遠藤周作 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1981/10/19 メディア: 文庫 購入: 26人 クリック: 337回 この商品を含むブログ (241件) を見る chinmoku.jp 1.日本にキリスト教徒が少ないのはなぜか 今日、キリスト教徒は世界人口のおよ…