カナイノゾム研究室

聖書のメッセージや社会評論などを書いています。

神の国

女性牧師の是非について

José Loncke 作 Priscille et Aquila藤原導夫師(お茶の水聖書学院 学院長)が1992年にお書きになった「教会における女性教職者論をめぐって」という論文が、先日ブログで公開されていましたので、読ませていただきました。現代日本の教会というコンテクスト…

教会の権能

2018年2月11日 顕現後第6主日 礼拝説教************************【聖書朗読】マタイの福音書16章13〜20節 マタイ 16.1-28 【説教題】「教会の権能」金井 望 牧師 【中心聖句】 わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます。黄泉(…

第1章 千年王国的終末論の思想史

キリスト教の終末論と千年王国 彼らは生き返って、キリストと共に千年の間統治した。彼らは神とキリストの祭司となって、千年の間キリストと共に統治する。(ヨハネの黙示録第20章4,6節) 第1章 千年王国的終末論の思想史 キリスト教には、「千年」を区切り…

闇に輝く光

2017年12月24日 待降節第4主日 礼拝************************【聖書朗読】マタイの福音書2章13〜23節 http://www.bbbible.com/bbb/bbbmt02a.html 【説教題】「闇に輝く光」金井 望 牧師【中心聖句】この方にいのちがあった。この…

ダビデの星と元伊勢籠神社の不思議

(注)この記事の内容はトンデモ本・都市伝説の類です。この記事で紹介した情報の信憑性について筆者は保証できません。こんな話もあるのか、という程度でスルーしてくださいませ f^_^; イスラエル国旗の紋章として有名なのが「ダビデの星」です。突起が6つ…

ローマ人への手紙の主題・主張・結論

http://bibleatlas.org/isv/paul.jpg 筆者は昨年4月から主日礼拝で「ローマ人への手紙」の講解説教を続けてきましたが、すでに70回目に至り、残るところわずかとなりました。さすがに、これだけ付き合ってみると、使徒パウロがどのような状況で、何を伝え…

女性のリーダーシップとネットワーク

日本イエス・キリスト教団 兵庫教区婦人部総会 第一部 礼拝説教 2017年4月18日 「女性のリーダーシップとネットワーク」金井 望(婦人部長、神戸大石教会牧師) ■聖書朗読 ローマ人への手紙16章1-4節(口語訳) 1 ケンクレヤにある教会の執事、わたしたちの…

ダニエル書の世界観と神の民の倫理

旧約聖書の「ダニエル書」には、神の民の倫理に関して重要な事例が多数、記されている。この書は新バビロニア帝国、メディア王国、ペルシア帝国(アケメネス朝)に仕えたユダヤ人の歴史物語である。 これには歴史的な特殊性もあるが、神と国家権力と神の民、…

御言葉は地の果てまで(ローマ10:16-21)

【聖書朗読】ローマ人への手紙10章16~21節 【説 教】「御言葉は地の果てまで」金井望牧師【今週の聖句】 その声は全地に響き渡り、 そのことばは地の果てまで届いた。 わたしは、わたしを求めない者に見いだされ、 わたしをたずねない者に自分を現した。 (…

戦争と平和をめぐる諸問題について

第6回日本伝道会議 神戸アナロギア社会委員会 研究発表「戦争と平和をめぐる諸問題について」レジュメ 金井 望(日本イエス・キリスト教団神戸大石教会 牧師) 日時 2015年7月21日(火)午後4時から 場所 活けるキリスト一麦西宮教会 【はじめに】 今回は…

ヴァイタ著『ルターの礼拝の神学』【要約】(1)

V.ヴァイタ著『ルターの礼拝の神学』【要約】 Vilmos Vajta 博士はハンガリーに生まれ、スウェーデンで学び、ドイツ・ストラスブールにあるルーテル世界連盟のエキュメニカル・インスティテュートの主事として活躍した人物である。彼が“Die Theologie des G…

天国は一つしかない!

1.天国は一つ天国は一つしかありません。カトリック専用天国とか、プロテスタント専用天国とか、日本イエス・キリスト教団専用天国とか、そんなものはありません。アメリカ人専用天国とか、韓国人専用天国とか、日本人専用天国とか…ありません。お金持ち用…

中国宣教略史(1)

前回は、西欧、アフリカ、南北アメリカの視点から帝国主義とキリスト教宣教の歴史的問題について考察した。今回は、中国におけるキリスト教宣教の歴史を簡単にたどり、欧米の帝国主義が中国宣教に及ぼした影響について考察してみたい。 1.景教の流行と消滅…

福音派と共産党の共闘?

序、福音派と共産党の共闘?最近、共産党系の団体や人々と行動を共にする福音派のクリスチャンが多いことに、私は疑問を感じています。「たまたま共通の目標があったから、共闘しているんだ」ということなら理解できなくもないのですが、主張している内容や…

今、日本の政治を考える(2)

1.小選挙区制のマジック第47回衆議院選挙の結果が出ました(2014年12月14日投開票)。自由民主党 小選挙区223議席 比例代表68議席 合計291議席公 明 党 小選挙区 9議席 比例代表26議席 合計 35議席民 主 党 小選挙区 38議席 比例代表35議…

今、日本の政治を考える(1)

1.政治という作業政治や行政というものは、日々緊迫した問題が次々に発生する国際社会と国内社会の現実に向き合って、様々なファクターを考慮し計算し連絡・調整・協議を重ねて決断を下し、問題を処理していく仕事です。白か黒か、賛成か反対か、正か誤か…

「神の召しと選び」ペテロ第二1:1~11

【金言】ですから、兄弟たちよ。ますます熱心に、あなたがたの召されたことと 選ばれたこととを 確かなものとしなさい。(ペテロ第二 1:10) 1.ペテロの遺言 この書は、使徒ペテロが紀元66年頃にローマで書いた手紙=回覧状と思われる。宛先は「ペテロの…

「よみの征服・天への凱旋」ペテロ第一3:18~22

【金言】 その霊において、キリストは捕らわれの霊たちのところに行って、みことばを語られたのです。(ペテロ第一3:19) キリストは天に上り、御使いたち、および、もろもろの権威と権力を従えて、神の右の座におられます。(ペテロ第一3:22) 1.身代…

ペテロ第一書の霊的な世界観とキリストによる贖いについて

「ペテロの手紙第一」は、霊的な階層的世界観を前提として書かれています。その階層とは、(1) 天上の世界 (2) 地上の世界 (3) 地下の世界(よみ)です。 イエス・キリストは、これらすべてを包括的に贖っておられます。 1.イエス・キリストは、永遠のはじ…

「聖なる祭司」ペテロ第一2:1~12

【金言】あなたがたも 生ける石として、霊の家に築き上げられなさい。そして、聖なる祭司として、イエス・キリストを通して、神に喜ばれる霊のいけにえをささげなさい。(ペテロ第一2:5) 1.神の民 この手紙の受取人は、大部分が異邦人である。彼らは神…

「生ける望み」ペテロ第一1:1~12

【金言】神は、ご自分の大きなあわれみのゆえに、イエス・キリストが死者の中からよみがえられたことによって、私たちを新しく生まれさせて、生ける望みを持つようにしてくださいました。(Ⅰペテロ1:3) 1.神に選ばれ、贖われた人々へ この手紙は、使徒…

ただ一つの道(ヨハネ14:1~14)

【金言】わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。わたしを通してでなければ、だれひとり父のみもとに来ることはありません。 (ヨハネ14:6) 1. 天にある父の家 主イエスは敵に捕らえられる前に、弟子たちに、その後の彼らの歩みのために必要な訓…

教会とは誰か

プロテスタント、とりわけ現代のそれは、個人主義の傾向が強いものですが、本来、古代イスラエルの信仰も、初期キリスト教の信仰も、共同性が極めて強いものでした。 そもそも紙とか本とか巻物は非常に高価なものでしたから、個人が聖書を所有することは、ほ…

宣教の戦略(マタイ4:12-17)

ヨルダン川で洗礼を受けた後、荒野で悪魔に勝たれた主イエスは、いよいよ宣教の働きを開始された。教会の主目的である「宣教」の戦略について、要点を整理して学びたい。 ①情報力=情勢の把握・分析 [ヨハネが捕えられたと聞いて] ②フレキシビリティー(柔…

世界の王なるキリスト(マタイ2:1~15)

神の御子イエスが、ひとりの赤子となって、この世に来られた。その時に、ほとんどのユダヤ人は、これを無視あるいは敵視した。ところが、「東方の博士たち」が砂漠を越え、1000キロ以上も旅をして、幼いキリストを礼拝した。この東方の博士たちとは何者であ…

聖書のパノラマ -堀江優 画伯の作品集-

原罪 What is this thou hast done  あなたの手を、その子に下してはならない モーセ 敬虔者ヨブの改悛 悪病を癒された女弟子 放蕩息子 ラザロの奇跡 最後の晩餐 ペテロ[安井賞受賞作] この男に何の罪も見いだせない 十字架の救いにあずかった最初の人々 …

最初期キリスト教は、なぜローマ帝国に広まったのか

1.ディアスポラ・ユダヤ人の拡散 紀元30年の春に、エルサレムで「イエス」というひとりの男が、ローマの総督ピラトのもとで、十字架刑に処された。しかし、イエスは三日目に復活して、彼の信奉者たちにその姿を現した。彼を「キリスト」と信じる者たちは、…

教会史を学ぶ意義

1.教会史とは何か 「教会史」とは何か。端的に言えば、それは「教会」の「歴史」に関する研究である。 「教会」とは何か。教会とは、イエスをキリストと信じる者たちの集団であり、イエス・キリストをかしらとする共同体である。 「歴史」とは何か。歴史と…

「主の祈り」について

(メモ程度の譜面で、すみません) 1.この曲を作った事情 私が関西聖書神学校を卒業して最初に赴任した、日本イエス・キリスト教団幌向小羊教会は、主日礼拝で『新共同訳聖書』と『讃美歌21』 を使用していました。 その教会の礼拝の中で「主の祈り」を口…

「神の国に入るのは誰か」ルカの福音書14章7~24節

【金言】急いで町の大通りや路地に出て行って、貧しい者や、からだの不自由な者や、盲人や、足のなえた者たちをここに連れて来なさい。(ルカ14:21) 天国の門は狭いものである(13:24)。どのような人が御国に入ることができるのか、神の御心を知りたい。 1…