KANAISM BLOG ー真っ直ぐに行こうー

聖書のメッセージやキリスト教の論説、社会評論などを書いています。

ネットにおける市民レベルでの言論活動が持つ可能性について

ここ数年、中国の著しい軍拡尖閣諸島の問題、北朝鮮核ミサイル開発日本人拉致問題竹島問題従軍慰安婦問題に代表される日韓関係の悪化、北方領土におけるロシア実効支配軍事演習米軍普天間基地移設問題など、日本の国防・外交に関わる問題が大きく揺れ動いています

これに対して国政においては、自民党の「日本国憲法改正草案」発表(2012年4月27日)、尖閣諸島国有化(2012年9月11日)、特定秘密保護法(特定秘密の保護に関する法律)の成立(2013年12月6日)、新しい「防衛計画の大綱」の策定(2013年12月17日)、「武器輸出三原則」から「防衛装備移転三原則」への変更(2014年4月1日)、集団的自衛権行使容認閣議決定(2014年7月1日)など、この国のあり方を大きく左右する重要な政策が発表・決定・実行されています

国防・安全保障・外交・戦争・平和といった問題には、非常に多くのファクターが関係しています。歴史をどのように解釈し、評価するかという基本問題があり、その歴史に影響された複雑な国際関係があります。未来を予測することは難しく、現状の評価ですら、意見は大きく分かれます。ですから、人それぞれに見解が分かれるのは当然です


この分野において「何が正しいか」というのは、とても難しい問題です。軍事国際政治の問題は、専門家でない一般市民には、なかなか口を出しづらいものかもしれません。けれども、誰もが本音を自由に語り合える環境を確保することが、非常に重要である、と筆者は考えます。

国家によって情報統制されて、報道の自由が制限され、国家の方針に異議を唱えることが処罰の対象とされるような社会になったら、非常に危険です。我々日本人は、あのアジア太平洋戦争において、その危険性を嫌というほど味わったはずです。

 

少なくとも、一国民あるいは有権者としての政治的権利・責任・義務において、誰もが持論を自由に語って良いのではないでしょうか。その自由に語ることができる環境こそが、日本の民主主義を健全に育て、新しいアイデアと活力と関係を生み出し、国家の暴走に対する歯止めとなるでしょう。もちろん、いかなる場においても、発言者には配慮マナーといったものが必要でしょうけれど。

 

新聞雑誌公的刊行物などで発表される言論は、残りますし、誰に読まれるかわからないため、うかつなことは書けません。けれども、インターネットの発達によって、市民レベルでの意見交換が、手軽にできるようになりました

 

ツイッターTwitterフェイスブックFacebook、FB)Google+など SNS(social networking service) は、誰もが手軽に持論を述べることができて、広く拡散することもできるため、大きな可能性を持っています実名主義SNS公共性がありますから、公開範囲個人情報の保護に気をつける必要がありますけれど。

ブログやSNSでは、様々な分野の専門家が持論を発表しており、読者はダイレクトに感想や疑問、意見などを著者に返すことができます。

 

ネットの言論は、その手軽さゆえに、「低俗無責任な発言ばかりだ。信用性が低い」という批判も見聞きします。確かに、2ちゃんねるなど匿名で書き込まれる掲示板には、そのような傾向もあるかと思います。しかし、実名で書かれるブログやSNSが増えたことによって、ネットの公共空間が拡大しており、言論の状況は大きく変わりつつあるのではないでしょうか

 

(1) 専門家と一般市民が、ネットで交流・協同することによって、言論の質を高める。
(2) オンラインとオフラインの活動をリンクさせることによって、具体的・創造的な交流活動を生み出す。

(3) ネットの特長である、国境や社会的属性を越えたボーダーレスな交流活動によって、相互理解を深め、新しい絆=ネットワークを無数に結んでいく。

 

このような「地球市民」の活動が創る無数のコミュニティー。これが国を変え、世界を変えていく。「平和」を作り出す。

このビジョンは、夢かまことか。さて、いかに?

 

 

日本国憲法

  前 文

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。


第二十条 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。

第二十一条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。