「九州キリスト災害支援センター」
https://m.facebook.com/kumamotoshien/
このたびの震災のような緊急時には、平時につながっているネットワークを活用することが、大切です。それは、すでにある程度、信頼関係が醸成されており、実際的で確実なコミュニケーションができるからです。
阪神大震災の時に、筆者は兵庫高校(神戸市長田区)で弁当配布等のボランティア活動に参加しました。最初、行列になった住民一人一人に弁当を配布していましたが、5000個の弁当配布に2時間もかかりました。
そこで住民の皆様に「ご家族でもご近所でも何でも良いですから、グループで数をまとめて、受け取りに来てください」とお願いしました。すると、その後、弁当などの配布はスムーズに短い時間でできました。
ご近所数軒で数をまとめて、代表者が取りにきてもらうようにすると、取りに来ることができない人にも届けられます。それが安否確認にも、つながります。
筆者は地方自治体で、自治会町内会と商店街に関係する業務を担当したことがあります。日本の地域社会には自治会、町内会、住宅管理組合、組、班など、形態や名称は様々ですが、住民の自治組織があります。また、商店街は地元に密着しており、地域の情報をよくつかんでいます。
自治会町内会や商店街は、地方自治体と日常的に密接につながっていて、公的なルートで届く支援物資をスムーズに分配できます。また、防災訓練を毎年実施しているので、自治会町内会や商店街のリーダーは迅速に対応できます。
ただし、都市部のワンルームマンションなど、住民の組織化がほとんど為されていない地域もあります。平成の時代になってから、高齢化によって、自治会町内会や商店街など地域のコミュニティーは著しく弱体化しています。
筆者は生協で共同購入の仕事をした経験もありますが、生協の班は機能的で役に立ちます。日本の地域社会では生協の組織率が非常に高いのです。生協の班を通じて、組合員以外にも支援物資を配布できます。
しかし、平成大不況の時代から、いわゆる「専業主婦」が激減し、何らかの職業を持っている「主婦」が増加しました。平日の昼間に自宅にいる女性は、高齢者以外では少なくなりました。
今日、地域社会の担い手は、高齢者が圧倒的に多くなっています。元気でシャキシャキと活動している高齢者も大勢いますが、あまり重い物は運ばない方が良いでしょう。支援物資を送る時、分配する時に、重量についても配慮が必要です。
こうした地域社会の変化は、おそらく地域教会にもそのまま当てはまるでしょう。
もちろん教会・クリスチャンのネットワークは、このような非常時に大変役立ちます。
既存の組織を上手に活用するために重要となるのは、情報管理です。Facebook、LINE、Twitter は、とても便利な情報ツールですが、「拡散」だけでは混乱します。上手に情報を「統合」して、有効な支援活動を展開したいですね。
http://www.fdma.go.jp/%2Fneuter%2Ftopics%2Fhoudou%2Fh21%2F2105%2F210508-1houdou%2F02_houkokusyo.pdf
https://m.facebook.com/groups/earthquakejapan/
ーーーーーーーーー
ところが、はや時もおそくなったので、弟子たちはイエスのもとにきて言った、
「ここは寂しい所でもあり、もう時もおそくなりました。みんなを解散させ、めいめいで何か食べる物を買いに、まわりの部落や村々へ行かせてください」。
イエスは答えて言われた、
「あなたがたの手で食物をやりなさい」。
弟子たちは言った、
「わたしたちが二百デナリものパンを買ってきて、みんなに食べさせるのですか」。
するとイエスは言われた、
「パンは幾つあるか。見てきなさい」。
彼らは確かめてきて、
「五つあります。それに魚が二ひき」
と言った。
そこでイエスは、みんなを組々に分けて、青草の上にすわらせるように命じられた。人々は、あるいは百人ずつ、あるいは五十人ずつ、列をつくってすわった。
それから、イエスは五つのパンと二ひきの魚とを手に取り、天を仰いでそれを祝福し、パンをさき、弟子たちにわたして配らせ、また、二ひきの魚もみんなにお分けになった。
みんなの者は食べて満腹した。そこで、パンくずや魚の残りを集めると、十二のかごにいっぱいになった。パンを食べた者は男五千人であった。
(マルコ6:36-44抜粋)