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カナイノゾム研究室

聖書のメッセージや社会評論などを書いています。

輪廻と解脱

「輪廻」という概念は、東洋にも西洋にも広く見られる思想です。

 

日は昇り、沈むが、また昇る。春ー夏ー秋ー冬そしてまた春が来て……。雨が降り、水は流れ下り、雲となってまた雨を降らせる。地球には、このような循環があります。

 

生態系もそのような循環がある、と解釈して、輪廻思想は生まれたものと思われます。生から死へ。死から再び生へ。

 

古代ギリシャの輪廻思想では、人間は人間として生まれ変わると考えていました。

 

パイドン―魂の不死について (岩波文庫)

パイドン―魂の不死について (岩波文庫)

 

 

これに対して古代インドでは、人間が動物に生まれ変わることもある、と考えました。

 

ゴータマ・ブッダの教えの要諦は、「何ものにもとらわれず、あるがままを受け入れる」ことと言えるかもしれません。消極的に見れば「諦め」(諦観)ですね。

ブッダが説いた「解脱」は、輪廻転生に対する恐れにさえとらわれない自由な精神・心理・生き方であったのかもしれません。

 

ブッダ最後の旅―大パリニッバーナ経 (岩波文庫)

ブッダ最後の旅―大パリニッバーナ経 (岩波文庫)

 

 

ところが、ブッダの弟子たちは、ーー釈迦が説いた「解脱」は輪廻転生そのものから抜け出して極楽浄土に行くことだーーと解釈して、宗教思想を発展させたのでしょう。

では、どうしたら、「解脱」できるのか。そこに、大別して「自力」の道と「他力」の道が生じたのです。

キリスト教はまさに「絶対他力」です。その思想が最も色濃く影響を与えたのが、浄土経典です。

 

神曲【完全版】

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浄土三部経〈上〉無量寿経 (岩波文庫)

浄土三部経〈上〉無量寿経 (岩波文庫)

 
浄土三部経〈下〉観無量寿経・阿弥陀経 (岩波文庫)

浄土三部経〈下〉観無量寿経・阿弥陀経 (岩波文庫)

 

 

図説 地獄絵をよむ (ふくろうの本)

図説 地獄絵をよむ (ふくろうの本)

 

 

その浄土教の「他力本願」を最も発展させたのは、日本の法然親鸞蓮如浄土真宗です。

 

法然と親鸞 (中公文庫)

法然と親鸞 (中公文庫)

 

 

教行信証 (岩波文庫)

教行信証 (岩波文庫)

 

 

歎異抄 (岩波文庫 青318-2)

歎異抄 (岩波文庫 青318-2)

 

 

蓮如 (講談社学術文庫)

蓮如 (講談社学術文庫)

 

 

 

親鸞聖徳太子に対する信仰を持っていたようですが、「聖徳太子」伝説には、明らかに新約聖書の影響が見られます。それは、空海が日本に持ち込んだ景教の教典が、書き写されて比叡山にあったからでしょう。

 

景教―シルクロードを東に向かったキリスト教

景教―シルクロードを東に向かったキリスト教

 

 

ちなみに、最初に日本に来たローマ・カトリックの宣教師、フランシスコ・ザビエルは、浄土真宗の教えを知って驚きました。

「なぜ日本にプロテスタントがいるのか?」

(参照:『ザビエルの見た日本』講談社学術文庫

 

ザビエルの見た日本 (講談社学術文庫)

ザビエルの見た日本 (講談社学術文庫)

 

 

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