カナイノゾム研究室

聖書のメッセージや社会評論などを書いています。

子犬でもパンくずを

2018年1月21日 顕現後第3主日 礼拝説教
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【聖書朗読】マタイの福音書15章21〜28節

マタイ 15.1-39

【説教題】「子犬でもパンくずを」金井 望 牧師

【中心聖句】

「おっしゃるとおりです、主よ。けれど小犬たちでさえ、主人の食卓から落ちるパンくずは食べています」

「ああ、ご婦人よ、あなたの信仰は偉大です。あなたが願うとおりになれ」
(マタイ15:27,28直訳)

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2018年1月21日礼拝説教

 

【説教要旨】

 

 ガリラヤの群衆とパリサイ人から離れるために、主イエスと弟子たちはツロ(ティルス)とシドンの地方に行った。ガリラヤの北西、地中海に面したフェニキア地方である。ツロとシドンは3000年も前から貿易によって栄えた都市である。

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エスは、そこを出てツロの地方へ行かれた。家にはいられたとき、だれにも知られたくないと思われたが、隠れていることはできなかった。

(マルコ7:24)

 イエスの一行は、この異邦の地で誰にも知られずに静まろうとしていたが、この地方でもイエスの評判は広まっており、助けを求める人々が集まってきた。


 その中でも、とりわけしつこく叫びながらついてくるひとりの女性がいた。この地方出身の<カナン人の女>である。<カナン人>という語は旧約聖書の用語である。イスラエル人と敵対し、忌み嫌うべき異教によって穢れた先住民を意味している。


 ところが、この女性がギリシア語で叫んで主イエスに願う。

主よ。ダビデの子よ。私をあわれんでください。娘が、ひどく悪霊に取りつかれているのです

エスが「ダビデの子」すなわちイスラエルの神、主が遣わしたメシア(救世主)であることを、この女性は知っていた! 

この女はギリシヤ人で、ツロ・フェニキアの生まれであった。そして、娘から悪霊を追い出してくださいとお願いした。(マルコ7:26)

エスは女に言われた、

わたしは、イスラエルの家の滅びた羊以外のところには遣わされていません」

まず子どもたちに十分食べさせるべきです」(マルコ7:27)

 「子どもたちのパンを取り上げて、小犬に投げてやるのはよくないでしょう

こう言って、主イエスは彼女の願いを拒まれた。彼女の信仰を試されたのである。


 すると彼女はひれ伏して言った、

おっしゃるとおりです、主よ。けれど小犬たちでさえ、主人の食卓から落ちるパンくずは食べています

この子犬たちは、家の中にいるペットの愛犬である。パンくずのようなおこぼれの恵みでも娘を癒すには十分だ、と彼女は信じたのである。

 主は言われた、

ああ、ご婦人よ、あなたの信仰は偉大です。あなたが願うとおりになれ

その時、彼女の娘は悪霊から解放され、癒された。

 

 この出来事は、イスラエルを中心とした旧約の時代が終わり、異邦人クリスチャンを中心とした新約の時代が始まることの予表であった。異邦人もただ信仰によって、赦され、きよめられて、主に近づくことができる。

 

 私たちも信仰が試される時がある。ただ主に信頼して、ひたすら主にすがりついていきたい。