KANAISM BLOG ー真っ直ぐに行こうー

聖書のメッセージやキリスト教の論説、社会評論などを書いています。

2012-01-01から1年間の記事一覧

「主の任命と派遣」使徒の働き26章9~23節

【金言】それは 彼らの目を開いて、暗やみから光に、サタンの支配から神に立ち返らせ、わたしを信じる信仰によって、彼らに罪の赦しを得させ、聖なるものとされた人々の中にあって 御国を受け継がせるためである。 (使徒26:18) 1.パウロの忍耐 パウロは、…

福音派の礼拝は、なぜ貧しいのか(2)

Juan de Juanes(1523-1579) : The Last Supper kanai.hatenablog.jp 今回は礼拝の内容について考察してみましょう。 1.神に献げる犠牲か、神から受ける賜物か まず、聖餐論から始めます。主の晩餐=聖餐の礼拝は、初代教会において、ユダヤ教とキリスト教…

ヒロシマとナガサキへの原爆投下の罪責について

序 米国の戦争責任を問う 8月は、私たち日本人にとって、アジア・太平洋戦争について考える重要な意味を持っています。ここでは、広島と長崎への原爆の投下に関する米国の罪責について考えてみようと思います。 敗者である日本人は、いわゆる東京裁判で戦争…

竹島や尖閣諸島の事件の本質について

アジア・太平洋戦争の終戦(1945年、昭和20年)からもう「67年」の歳月が経過しました。竹島や尖閣諸島でここ数日起こっている事件は、日本の安全保障体制や外交・国防の方針をチェックする良い機会かもしれません。 日本が戦後、外交・国防の要としてきた日…

「イエスとの出会い」使徒の働き22章1~21節

【金言】あなたはその方のために、すべての人に対して、あなたの見たこと、聞いたことの証人とされるのですから。(使徒22:15) パウロはついにエルサレムに入城した。案の定、彼は神殿で群衆に襲われ、ローマの千人隊長に捕らえられた。パウロは千人隊長に…

現代音楽の礼拝への導入について

筆者は、関西聖書神学校を卒業して、伝道者となってから、11年余りになります。初めに北海道岩見沢市で5年間、開拓伝道に従事。次に、鎌倉で3年間牧会。その後、神戸ルーテル神学校で2年間学びつつ複数の教会で説教。そして現在、神戸で牧会2年目に入っ…

福音派の礼拝は、なぜ貧しいのか

サンドロ・ボッティチェリ《 東方三博士の礼拝 》1490-1500年 ウフィツィ美術館 ウフィツィ美術館展 » 上野・浅草ガイドネット 「福音派の礼拝は、なぜ貧しいのか」。これは古い伝統を持つ教会の礼拝と、いわゆる福音派の教会の礼拝、両方を体験した人から、…

石居正己著『教会とはだれか』

私は仕事柄、礼拝論・礼拝学に興味がありまして、ここ数年、関係する本を漁っています。その中で、スゴイ本が一つありました。 石居正己著『教会とはだれか ー ルターにおける教会』(リトン、2005年)です。 「Gottesdienst Divine Service 神の奉仕として…

「死を覚悟して」使徒の働き21章1~16節

【金言】私は、主イエスの御名のためなら、エルサレムで縛られることばかりでなく、死ぬことさえも覚悟しています。(使徒21:13) 私たちは、何のために生きて、何のために死ぬのか。パウロの言行からキリスト者の死生観を学びたい。 1.共に生きる喜び パウ…

エコロジー革命のすすめ 01 リベンジ

1.リベンジ 2011・3・11。福島第一原発事故。あの日から我々日本人は、再び原子力発電の問題を切実に考えるようになりました。「再び」というのは、チェルノブイリ原発事故(1986年4月26日)の後にも、「反原発」の運動や議論が盛んになされたからです。 …

地球温暖化問題の検証

この7月にグリーンランドで、ほぼ全域の氷床が融解しました。高気圧が覆って、暖かい空気が通ったことが原因と思われます。厚い氷床の大部分は残っており、再び凍結が始まっているようです。 こうした現象は、ほぼ150年に1度の割合で起こっており、今回も…

「牧者の心」 使徒の働き20章28~38節

【金言】聖霊は、神がご自身の血をもって買い取られた神の教会を牧させるために、あなたがたを群れの監督にお立てになったのです。(使徒20:28) パウロがエペソ教会の長老たちに語った告別説教から、今回は「牧会」について共に学びたい。 1.牧者の任命 教…

創造論と進化論の違いについて

「初めに神が天と地を創造された」(旧約聖書 創世記1:1) 「神を信じるなんて科学的じゃない。神がいるなら、科学的に証明してみせてよ」。 このような科学万能・科学絶対の科学信仰を持つ人が、今だに日本では少なくないようです。しかし今日、世界人口の…

人類の起源について

最近の人類学の研究の成果を、そのほんの一部ですが、簡単にメモとしてまとめます。この分野は私の専門ではありませんが、何か参考になれば幸いです。 【参考文献】溝口優司『アフリカで誕生した人類が日本人になるまで』ソフトバンク新書(2011) 生物学の…

私の韓国(人)観を変えたもの

筆者は、ずいぶん前から学校・職場・教会などで、韓国人の方々と交わりがある。韓国に旅行したこともある。「冬のソナタ」も、ちょっと見た。しかし、なぜ多くの日本人が韓流にハマるのか、理解できなかった。「日本にもええ男はおるやないか」という嫉妬心…

「伝道者の心」使徒の働き20章17~27節

【金言】ユダヤ人にもギリシヤ人にも、神に対する悔い改めと、私たちの主イエスに対する信仰とをはっきりと主張したのです。(使徒20:21) パウロの第3回宣教旅行は終盤を迎える。 パウロは、エペソを中心として小アジアの各地で、3年ほど宣教活動を行った…

エコノミーとエコロジー ー脱原発の経済社会システム構築に向かってー

大飯原発の再稼働が始まり、脱原発を訴える市民のデモが、東京を中心として盛んになりました。しかし、「それだけでは強大な政治権力を動かすことができないのではないか、かつての安保闘争やチェルノブイリ後の反原発運動のように、この運動もしぼんでいく…

坂本龍一氏の名演説(2012年7月16日、東京・代々木公園)

【参照】http://www.youtube.com/watch?v=EiKFO190IEw&feature=youtu.be 皆さん、こんにちは。 今もこちらにたどり着くのが非常に困難で、それほどの人並みです。4階以上あるそうなんですが、それもみんな人で埋まっているという。。。 ちょうど思い起こせ…

「主イエスの御名によって」使徒の働き19章1~20節

【金言】みな恐れを感じて、主イエスの御名をあがめるようになった。 (使徒19:17) 宣教は霊の戦いである。その実例をパウロのエペソ宣教から学びたい。 1.主イエスの御名によるバプテスマ パウロはエペソに来て、まず主の弟子たちに、「信仰に入ったとき…

ネットとマンガとキリスト教

20世紀の末からインターネットが著しく発達して、旧来のメディアでは情報発信がなかなかできなかった一般の人々が、手軽に多数の人々に向けて情報発信ができるようになりました。これはグーテンベルグの印刷に匹敵するような革命的変化です。インターネット…

タイとカンボジアの孤児救済・養育を支援するNPO法人 a cup of water 福原正孝氏の証詞

【 a cup of water 紹介映像】 https://www.facebook.com/photo.php?v=597726713597091&l=5378633428602083947 【 a cup of water 公式サイト】 http://www.acupofwater.jpn.org/ 【NPO法人 a cup of water 福原正孝氏の証詞】 (2012年7月8日 神戸大石教会…

【推薦書】池上彰「そうだったのか!」シリーズ(文庫版)、他

これは皆様よくご存知でしょう。NHKを中心にジャーナリスト生活を40年近く続けてきた池上氏ならではの傑作! ベストセラーシリーズです。・重要な情報が正確に書かれている。・コンパクトにまとめられていて、読みやすい。・ 箇条書きではなくて、ストー…

「宣教のネットワーク」使徒の働き18章18~28節

【金言】兄弟たちは彼を励まし、そこの弟子たちに、彼を歓迎してくれるようにと手紙を書いた。(使徒18:27) キリスト者は共に生きる者として神に召されている。その幸いを味わいたい。 1.教会をつなぎ合わせるパウロ パウロはコリントで1年6か月間伝道…

自治会町内会と神社とキリスト者

日本の地域社会には自治会や町内会という住民の自治組織があります。名称はその他にも、町会、住宅管理組合等、様々ありますが、基本的な性格は同じです。筆者は、横浜市の職員をしていた頃に2年間、自治会町内会に関する業務を担当したことがあります。日…

今、我々が為すべきこと —大飯原発再稼働にあたって—

大飯原発の再稼働が始まり、今、国論が二分している。また、民主党が分裂して、日本の政治はまた流動化し始めている。この時局において、我々が為すべきことを数点、指摘したい。 1.的確な情報を収集しよう まず、的確な情報を収集することが大切だ。一部…

最近買った本

孫正義のエネルギー革命 (PHPビジネス新書)作者: 自然エネルギー財団出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2012/06/19メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る 日本の電力 そんな秘密があったのか! (青春文庫)作者: ライフ・リサーチ・プ…

ロックミュージックのプロテスト精神について

U2 ボーカル、エレキギター、ベースギター、ドラムスなどによって奏でられるロックミュージック(ロック)は、現代の代表的な音楽の一つです。インパクトの強いメロディーとリズムを特徴としますが、歌詞にもメッセージ性のあるインパクトの強いものが多く見…

「語り続けよ」使徒の働き18章1~11節

【金言】恐れないで、語り続けなさい。黙ってはいけない。 わたしがあなたとともにいるのだ。 (使徒18:9~10) 1.同労者と共に パウロはアテネを去ってコリントに行った(50年秋)。この町は交通の要衝として栄え、アカイア州の首都であったが、偶像崇拝…

「天地の主なる神」 使徒の働き17章22~31節

【金言】この世界とその中にあるすべてのものをお造りになった神は、天地の主ですから、手でこしらえた宮などにはお住みになりません。(使徒17:31) 1.多神教の町 使徒パウロはマケドニヤでの宣教活動の後、アテネに行った。彼はこの町の至る所に偶像があ…

「即座の救い」使徒の働き16章19~34節

【金言】主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたもあなたの家族も救われます。 (使徒16:31) 1.ヨーロッパへ エルサレム会議によって、ユダヤの教会と異邦の教会に信仰の一致が与えられ、両者の交流が始まった。 パウロとバルナバはアンテオケ教会でし…