KANAISM BLOG ー真っ直ぐに行こうー

聖書のメッセージやキリスト教の論説、社会評論などを書いています。

聖書学

金井塾ご案内(2020年5月)

金井塾 ご案内(2020年5月)金井塾は、福音主義の信仰に立って、牧師・信徒説教者・教会学校教師をめざす方々に必要な聖書教育と神学教育を行っています(超教派)。日本基督教団のCコースなど教師検定試験を受験する方々に、最適な個別指導を行っています…

聖書をどのように読むべきか(「聖書解釈学入門」シラバス)

【金井塾】「聖書解釈学入門 ーー聖書をどのように読むべきかーー」シラバス 「手引きをしてくれる人がいなければ、どうして分かりましょう」(使徒8:31) 聖書には、聖書そのものが要求し、教えている読み方があります。「聖書」とは何か。どのような書物な…

ガラテヤ4章研究メモ

kanai.hatenablog.jp 筆者は5月19日(日)に日本バプテスト同盟 西岡本キリスト教会の礼拝で説教をさせていただきました。テキストは新共同訳聖書 ガラテヤの信徒への手紙 4:8-20です。 8 ところで、あなたがたはかつて、神を知らずに、もともと神でない神々に…

聖書信仰の問題ってナニ?

【序】問題の経緯 年末の26日に藤本満師が「『聖書信仰とその諸問題』への応答1」という連載ものの記事を山﨑ランサム和彦師のブログで発表されました。これは、日本の福音派の聖書学徒には、必読の重要なエッセイです。 『聖書信仰とその諸問題』への応答…

ふるさとにて

2017年12月31日 降誕後第1主日礼拝************************【聖書朗読】マタイの福音書13章53〜58節 マタイ 13.1-58 【説教題】「ふるさとにて」金井 望 牧師【中心聖句】 この人は、こんな知恵と不思議な力をどこから得たのだろ…

KBH聖書学術員養成講座【第2課程】受講生募集中!

KBH 聖書学術員 養成講座【第2課程】受講生 募集中! クリスチャンセンター 神戸バイブル・ハウス(KBH)は、館内に展示している聖書の案内・解説ができる 聖書学術員 の養成を、2017年から始めました。 2018年には 第2課程 の講座を開講します。KBH…

旧約聖書緒論 講義 シラバス

カナイノゾム神学塾は、福音主義の信仰に立って、牧師、信徒説教者、教会学校教師をめざす方々に必要な神学教育を行っています(超教派)。教師検定試験を受験する方々には最適な個別指導を行っています。 旧約聖書緒論 講義 ■日時 2017年10月5日から…

新約聖書緒論 講義 シラバス

カナイノゾム神学塾は、福音主義の信仰に立って、牧師、信徒説教者、教会学校教師をめざす方々に必要な神学教育を行っています(超教派)。教師検定試験を受験する方々には最適な個別指導を行っています。 新約聖書緒論 講義 ■日時 10月6日から2月16日…

金井塾 ご案内

金井塾は、福音主義の信仰に立って、 牧師・信徒説教者・教会学校教師をめざす方々に必要な聖書教育と神学教育を行っています(超教派)。 日本基督教団のCコースなど教師検定試験を受験する方々に、最適な個別指導を行っています。 礼拝や集会に出張して、…

律法と福音 ー ルター神学の根本原理 ー

序論 二つの原理=律法と福音 和協信条・根本宣言・第5条 このように二つの教えが並んでいるのであって、両者はまた並行して、しかも一定の秩序のうちに、正しい区別をもって、与えられなければならない。 すべての人が経験する人生の根本問題は罪と死であ…

ローマ人への手紙の主題・主張・結論

http://bibleatlas.org/isv/paul.jpg 筆者は昨年4月から主日礼拝で「ローマ人への手紙」の講解説教を続けてきましたが、すでに70回目に至り、残るところわずかとなりました。さすがに、これだけ付き合ってみると、使徒パウロがどのような状況で、何を伝え…

日本伝道のブレイクスルー戦略(3)

kanai.hatenablog.jp kanai.hatenablog.jp [注]この論説は、日本イエス・キリスト教団 信徒局 教会教育室 が発行している『聖書教育教案誌 牧羊者』の「教師養成講座」に、筆者が連載している記事を転載したものです。 日本イエス・キリスト教団 信徒局 教…

東方の博士たちって何者?(西洋精神史の地下水脈)

■ジョルジョーネ「東方三博士の礼拝」 1507年 1.東方の博士たちって何者? 新約聖書「マタイによる福音書」の2章に不思議な人物が登場します。2:1~2、11節を引用します。 ◆新改訳(1970年) 1 イエスが、ヘロデ王の時代に、ユダヤのベツレヘムでお生…

聖書深読み

■四色ボールペン聖書読解法 この写真に写っている聖書は、私が10歳の時に父からもらったものです。小磯良平画伯の挿し絵が挟まれているのが、良かったのでしょう。私は、この聖書のテクストのほぼ全体に、4色の色鉛筆でサイドラインを引きました。 【黄】…

N.T.ライト著『新約聖書と神の民』の邦訳が出た!

現代の代表的な聖書学者のひとりであるN.T.ライトの主著『新約聖書と神の民』(The New Testament and The People of God)の邦訳(上巻)が、この12月に出版されました。新約聖書と神の民 上巻: キリスト教の起源と神の問題 1作者: N.T.ライト,Nicholas Tho…

パウロと第二神殿期ユダヤ教

最近、New Perspective(s) on Paul(NPP)について日本福音主義神学会やクリスチャン新聞などで解説や批評が為され、N.T.ライトの著書が和訳されて発行されたこともあって、関心を持たれる方々が広がっているようです。kanai.hatenablog.jphttp://kanai.hate…

心の貧しい人は幸いか

ルドルフ・イェーリン「シュヴァルツバルトの山上の説教」 【比較研究】 マタイによる福音書5章3節の和訳について https://biblehub.com/interlinear/matthew/5-3.htm http://www.bbbible.com/bbb/bbbmt05a.html <Greek> Μακάριοι οἱ πτωχοὶ τῷ πνεύματι…

聖書翻訳と信条

新改訳聖書 第3版 1.新改訳聖書の改訂現在、新日本聖書刊行会と日本聖書協会が、それぞれ聖書翻訳事業を行っています。新日本聖書刊行会は2016年度に『新改訳聖書』の改訂版を発行する予定です。 公式ウェブサイトを見ると、『新改訳聖書』の特長として次…

私の書籍・資料収集について

私は、いくつかの目的で書籍や資料を収集しております。 (A)職務のため 伝道・牧会・説教・礼典・教育・カウンセリング等に関するもの。 聖書研究はすべての働きの基礎と思っております。各種の聖書、聖書辞典、聖書神学辞典、聖書百科事典、聖書地図、聖…

ヴァイタ著『ルターの礼拝の神学』【要約】(1)

V.ヴァイタ著『ルターの礼拝の神学』【要約】 Vilmos Vajta 博士はハンガリーに生まれ、スウェーデンで学び、ドイツ・ストラスブールにあるルーテル世界連盟のエキュメニカル・インスティテュートの主事として活躍した人物である。彼が“Die Theologie des G…

実在論と唯名論がキリスト教に与えた影響について

序 西洋中世のスコラ学において、普遍的なものと個々の事物の関係について論争があった。いわゆる「普遍論争」である。 一方において、「普遍的なものが個物に先だって存在する」という主張が為された。これが「実在論」(Realism)である。これに反対して、…

福音主義における聖書釈義について(JETS研究会議 感想)

日本福音主義神学会 第14回全国神学研究会議テーマ:「福音主義神学、その行くべき方向 - 聖書信仰と福音主義神学の未来 -」 Evangelical Theology, Where Should We Be Going ?日 時:2014年11月4日(火)〜11月6日(木)会 場:関西聖書学院(奈良県生駒市…

「みことばに目を留めて」 ペテロ第二 1:12~21

【金言】私たちは、さらに確かな預言のみことばを持っています。夜明けとなって、明けの明星があなたがたの心の中に上るまでは、暗い所を照らすともしびとして、それに目を留めているとよいのです。 (ペテロ第二 1:12~21) 1.偽教師の出現 この手紙が書…

聖書研究のアプリとウェブサイトについて

1.聖書研究のアプリ神学教師や牧師を対象とした、聖書研究アプリの使用に関する、かなり偏った信用度の低い私的調査によるとーー、 関東では Accordance を使う人が多い。Macで右から左へとヘブル語を入力できる、このソフトを指定する神学校が多かったか…

世界の王なるキリスト(マタイ2:1~15)

神の御子イエスが、ひとりの赤子となって、この世に来られた。その時に、ほとんどのユダヤ人は、これを無視あるいは敵視した。ところが、「東方の博士たち」が砂漠を越え、1000キロ以上も旅をして、幼いキリストを礼拝した。この東方の博士たちとは何者であ…

初期キリスト教は、なぜローマ帝国に広まったのか

1.ディアスポラ・ユダヤ人の拡散 紀元30年の春に、エルサレムで「イエス」というひとりの男が、ローマの総督ピラトのもとで、十字架刑に処された。しかし、イエスは三日目に復活して、彼の信奉者たちにその姿を現した。彼を「キリスト」と信じる者たちは…

「現代のパウロ解釈を考える」(福音主義神学会 西部部会 秋季研究会議 の感想)

先日、2012年11月19日(月)に、日本福音主義神学会 西部部会 秋季研究会議が、神戸神学館で行われました。 今回のメインテーマは「現代のパウロ解釈を考える」というもので、New Perspective on Paul (以下、NPPと略す)を積極的に評価する見地から鎌野直…