筆者が大学で経済学を学んだのは、もう30年ほども前、バブル経済の末期でした。数学を駆使した数量経済学の最盛期でしたが、私は逆に「人間の行動なんてそんなに合理的でもないべ。なんか嘘っぽいな」と思いました。数学が好きじゃなかっただけかもしれませんが。
- 作者: P.A.サムエルソン,W.D.ノードハウス,Paul A. Samuelson,William D. Nordhaus,都留重人
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- 作者: P.A.サムエルソン,W.D.ノードハウス,Paul A. Samuelson,William D. Nordhaus,都留重人
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それで、宇沢弘文、室田武、シューマッハーなど、近経(近代経済学)の限界を説く本をよく読みました。チェルノブイリ原発事故が起こったばかりでしたし。
- 作者: 宇沢弘文
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1974/06/20
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- 作者: 宇沢弘文
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
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- 作者: 室田武,三俣学,坂上雅治,泉留維
- 出版社/メーカー: 中央経済社
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- 作者: 室田武
- 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
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コミュニティ・エネルギー―小水力発電、森林バイオマスを中心に (シリーズ地域の再生)
- 作者: 室田武,小林久,島谷幸宏,山下輝和,倉阪秀史
- 出版社/メーカー: 農山漁村文化協会
- 発売日: 2013/03/01
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- 作者: F・アーンスト・シューマッハー,小島慶三,酒井懋
- 出版社/メーカー: 講談社
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- 作者: F・エルンスト・シューマッハー,酒井懋
- 出版社/メーカー: 講談社
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大学では中村達也(ガルブレイス論)、岩田昌征(比較経済体制論)、工藤秀明(エコロジー経済学)、住谷一彦(ウェーバー論)など亜流の講義にハマりました。
- 作者: 中村達也
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2012/08/18
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- 作者: 岩田昌征
- 出版社/メーカー: 御茶の水書房
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- 作者: 長砂 實、荒木 武司、聽濤 弘、岩田 昌征、大西 広、北見 秀司
- 出版社/メーカー: 本の泉社
- 発売日: 2014/10/15
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- 作者: 岩田昌征
- 出版社/メーカー: 御茶の水書房
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- 作者: ホワンマルチネス‐アリエ,Juan Martinez‐Alier,工藤秀明
- 出版社/メーカー: 新評論
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マックス=ヴェーバー (Century Books―人と思想)
- 作者: 住谷一彦,山田正範,小林純
- 出版社/メーカー: 清水書院
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マックス・ヴェーバー―現代への思想的視座 (1970年) (NHKブックス〈115〉)
- 作者: 住谷一彦
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
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- 作者: 住谷一彦
- 出版社/メーカー: 有斐閣
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卒業後も経済や経営の本を時々読みましたが、意外だったのは、経営学のトップランナーであるドラッカーが、早くから資本主義の限界を説いていたことです。
Wikipediaにも書かれているとおり、ドラッカーはカール・ポランニーと長年にわたって親交がありました。ポランニーもドラッカーもオーストリア出身のユダヤ人であり、ドラッカーは敬虔なクリスチャンでした。彼らの視点にそのバックグラウンドが大きく影響したのは、当然でしょう。
- 作者: カール・ポラニー,野口建彦,栖原学
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- 作者: カール・ポランニ―,栗本慎一郎,端信行
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人間の経済 I 市場社会の虚構性 (岩波モダンクラシックス)
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人間の経済 II 交易・貨幣および市場の出現 (岩波モダンクラシックス)
- 作者: カール・ポランニー,玉野井芳郎,中野忠
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◆若森みどり「カール・ポランニーの「経済社会学」の誕生
―『大転換』から『人間の経済』へ―」
http://jshet.net/docs/journal/51/512wakamori.pdf
◆ポラニーの知的遺産と二人のノーベル経済学賞受賞者のポラニー評価(野口建彦) - ジョセフ・E・スティグリッツとダグラス・ノースのポランニー評価について。
http://www.eco.nihon-u.ac.jp/center/economic/publication/pdf/06-01noguchi.pdf
ポランニーの影響でしょうが、ドラッカーは、アメリカを中心とした現代の最先端の経済を分析しつつ、経済人類史という、とんでもなくでかいスケールで「ネクスト・ソサエティー」を1990年代から予見していたのです。
ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる
- 作者: P・F・ドラッカー,上田惇生
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「アメリカがソ連に勝った。資本主義が社会主義に勝った」と言って世界中が騒いでいる時に、ドラッカーはグローバリゼーション、ポスト・モダン、現代経済のさらに先について論じていたんですね。
ドラッカーの著書はその後、マネジメントを超えて文明論に、経営学や経済学から社会学へと発展しました。日本人でその意味を理解している人が、どれほどいるでしょうか。
- 作者: P・F・ドラッカー,上田惇生
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『非営利組織の経営』に顕著ですが、ドラッカーは、アメリカの強さは、教会や財団、NPO、莫大な寄付金といった互酬の経済の強さにこそ、その秘訣がある、と見ています。アメリカは極端に富が偏在した「貧困大国」ですが、それによってバランスされているわけです。
- 作者: P.F.ドラッカー,上田惇生,田代正美
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- 作者: 堤未果
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- 作者: 堤未果
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そのようなソサエティーこそが21世紀の世界の主要な問題になる、とドラッカーは問題提起をしています。大航海時代から500年にわたって科学技術と軍備とマネーの力が「近代」世界を支配してきましたが、「これからは、それだけでは問題は解決できないぞ」ってことでしょう。
- 作者: ジャックアタリ,Jacques Attali,斎藤広信
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- 作者: イマニュエルウォーラーステイン,Immanuel Wallerstein,山下範久
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- 作者: イマニュエルウォーラーステイン
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- 作者: I.ウォーラーステイン,藤瀬浩司,金井雄一,麻沼賢彦
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- 作者: イマニュエルウォーラーステイン,Immanuel Wallerstein,山下範久
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- 作者: I.ウォーラーステイン,日南田静真
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人、物、カネ、情報。これら4つは経済の基本的要素ですからどれも重要です。コンピューターとインターネットが発達し、人工知能(AI)やロボットの活動範囲が拡大していくと、人、物、カネ、情報の動き方や関係は大きく変化します。生命科学や医療技術の発達も著しい時代です。それらによって、社会も人間も巨大な影響を受けます。
- 作者: 台場時生
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- 作者: 本山美彦
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- 出版社/メーカー: 中央公論新社
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実験医学増刊 Vol.34 No.5 ビッグデータ 変革する生命科学・医療〜激増するオミクスデータ・医療データとどう向き合い、どう活用すべきか?
- 作者: 永井良三,宮野悟,大江和彦
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そのコントロールを上手にできるのかどうか? 楽観論と悲観論があるようです。
グローバリゼーションが進行する21世紀の世界において、人々の生活を支えるインフラを支配するのは誰でしょうか?
ヨハネの黙示録13章に描かれた世界になるのでしょうか?
<その頭のうちの一つは打ち殺されたかと思われたが、その致命的な傷も直ってしまった。そこで、全地は驚いて、その獣に従い、そして、竜を拝んだ>(黙示録13:3-4)
<それから、その獣の像に息を吹き込んで、獣の像がもの言うことさえもできるようにし、また、その獣の像を拝まない者をみな殺させた。また、小さい者にも、大きい者にも、富んでいる者にも、貧しい者にも、自由人にも、奴隷にも、すべての人々にその右の手かその額かに、刻印を受けさせた。また、その刻印、すなわち、あの獣の名、またはその名の数字を持っている者以外は、だれも、買うことも、売ることもできないようにした>(黙示録13:15-17)
地球環境問題や異常気象(地球の歴史から見れば異常ではないかもしれませんが)も経済社会には面倒な問題です。
筆者は「帝国主義とキリスト教」の問題をずっと考えていますが、ポスト帝国主義=多元主義となった現代の世界は、さらに問題解決が困難になったのかもしれません。「イスラム国」は、その典型的な事例かもしれません。
- 作者: 西山俊彦
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キリスト教の真実―西洋近代をもたらした宗教思想 (ちくま新書)
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これからの時代は、マタイによる福音書24章に記されている状況になるのでしょうか?
<民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり、方々にききんと地震が起こります。 しかし、そのようなことはみな、産みの苦しみの初めなのです。そのとき、人々は、あなたがたを苦しいめに会わせ、殺します。また、わたしの名のために、あなたがたはすべての国の人々に憎まれます。また、そのときは、人々が大ぜいつまずき、互いに裏切り、憎み合います。また、にせ預言者が多く起こって、多くの人々を惑わします。不法がはびこるので、多くの人たちの愛は冷たくなります。しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われます。この御国の福音は全世界に宣べ伝えられて、すべての国民にあかしされ、それから、終わりの日が来ます>(マタイ24:8-14)
さて、近代経済学の最大の難点は、経済成長を必須とするところにあるでしょう。「フロンティア」はもう無いのに。人口減少社会なのに。アベノミクスは財政赤字問題の矛盾を解決できるのでしょうか?
デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)
- 作者: 藻谷 浩介
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100年デフレ―21世紀はバブル多発型物価下落の時代 (日経ビジネス人文庫)
- 作者: 水野和夫
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デフレ経済と金融政策 (バブル デフレ期の日本経済と経済政策)
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- 作者: 櫻井義秀,川又俊則
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厚生労働白書〈平成27年版〉―人口減少社会を考える 希望の実現と安心して暮らせる社会を目指して
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- 作者: 伊東光晴
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- 作者: 池上彰,「そうだったのか!池上彰の学べるニュース」スタッフ
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誰か「マイナス成長の経済学」を確立して、安倍総理を安心させてやってくやんせ!
室田武はずーーっと「マイナス成長の経済学」を研究していて、大したもんです。超おもろい人です。政府自民党からは無視されてきたかもですが。
- 作者: 室田武
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- 作者: 室田武
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政府自民党は、アベノミクスがコケた場合についても、いくつかのシナリオを官僚や学者に作ってもらっているはずです。
ハイパーインフレか、デフォルトか、「自発的」総動員か? 平時にはできないことも、「想定外」の危機においては、できちゃったりして(>_<;)
- 作者: 徳勝礼子
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
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ジャパン・クライシス:ハイパーインフレがこの国を滅ぼす (単行本)
- 作者: 橋爪大三郎,小林慶一郎
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
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- 作者: 野口悠紀雄
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- 作者: 廣宮孝信
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「できる限り手を尽くしましたが、諸々の状況が悪化して、再びデフレとなっています。しかし、マイナス成長の常態化という新時代にも、一億総活躍社会の実現により、誰もが豊かさを実感できるようになるのです」て感じでしょうか?
さすが官○長官なら言えるかも、「ですからソーリ、一億総動員体制、じゃなかった、国家総活躍社会って、ネーミングで苦心したじゃないですか。国民の財産を総動員すれば、国の借金なんて、軽く消せますよ」とか?
むか~し戦中に集めた貴金属・宝石とかって、どこに行ったんでしょう? 中国大陸のアヘ……、あ、ヤバいか?
闇に消えたダイヤモンド―自民党と財界の腐蝕をつくった「児玉資金の謎」 (講談社+α文庫)
- 作者: 立石勝規
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- 作者: 黒井文太郎
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- 作者: 太田尚樹
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- 作者: 倉橋正直
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- 作者: 千賀基史
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賢い奥様のように、貯めたヘソクリでなんとかしてくれるとか? やっぱり最後はオーナーが助けてくださるとか? 夢想か。。。
日本のアイデンティティー=固有の共同体と文化を守ることができるでしょうか? あるいは、グローバリゼーション=新自由主義の大波に飲み込まれてしまうのでしょうか?