2017年12月17日主日礼拝@神戸大石教会
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【聖書朗読】マタイの福音書2章1〜12節
【説教題】「星に導かれて」金井 望 牧師
【中心聖句】
すると、見よ、東方で見た星が彼らを先導し、ついに幼子のおられる所まで進んで行き、その上にとどまった。その星を見て、彼らはこの上もなく喜んだ。そしてその家にはいって、母マリヤとともにおられる幼子を見、ひれ伏して拝んだ。
(マタイ2:9-11新改訳第3版)
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【説教要旨】
1.イスラエルの時代から異邦人の時代へ
マタイの福音書は、ユダヤ人を中心とする信徒たちに向けて書かれた書である。にもかかわらず、ユダヤ人にとって都合が悪い事実が記されている。旧約聖書で預言され、ユダヤ人が待望していたメシア(神によって特別に任職され、派遣される救い主)が人の子となって、ユダヤの寒村ベツレヘムにお生まれになったのに、彼らはメシアに会いに行こうとしなかったのである。
メシア(ヘブライ語に近い表記)=キリスト(ギリシャ語に近い表記)の降誕を喜び、礼拝に行ったのは、選民ユダヤ人ではなくて、異邦人であった。人類を救済する神の経綸はこの時、イスラエル民族を中心とする旧約の時代から、異邦人の教会を中心とする新約の時代へと、大きく変わろうとしていたのである。
私たちも選びの恵みに安住して、冷めた信仰生活を送ってはいないだろうか。東方の博士たちのように積極的に主に近づきたい。
2.星に導かれて
<東方の博士たち>とは、バビロニアあるいはペルシアで「マゴス」(magos)と呼ばれる賢者であった。マゴスは本来ゾロアスター教の祭司を指す語であり、占星術師=天文学者である。
アッシリア捕囚(前722年、他)とバビロン捕囚(前586年、他)以降、イスラエル人とユダヤ人はバビロニアやペルシアの各地に散在しており、旧約聖書の一部をマゴスも入手していたのだろう。
「私たちは、その方の星が昇るのを観たので、礼拝に参りました」(2節直訳)
博士たちは砂漠を越えて、1000キロ以上の旅をしてきた。彼らはエルサレムでヘロデ王に接見して、尋ねた。
「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおいでになりますか」
祭司長たちや律法学者たちは答えた。
彼らは知っていたのである(ミカ5:2-4)。
http://www.bbbible.com/bbb/bbbmic042.html
しかし、メシアのもとへ行こうとはしない。エルサレムからベツレヘムまでは、8キロほどしかないのに。
<東方で見た星が彼らを先導し、ついに幼子のおられる所まで進んで行き、その上にとどまった>
博士たちは幼きキリストを礼拝して、高価な献げ物をした。
現代の日本でも、仏教の僧侶であった方々がクリスチャンとなり、牧師として活躍しておられる事例が、いくつもある。日本の宗教改革が起こることを信じて、祈ろう。