2026年6月21日
日本バプテスト同盟 門真キリスト教会
主日礼拝 説教
「神に召された人たちへ」
ローマの信徒への手紙 1:1〜7
金井望牧師
≪聖書朗読≫
1キリスト・イエスの僕、神の福音のために選び出され、召されて使徒となったパウロから、――
2この福音は、神が既に聖書の中で預言者を通して約束されたもので、
3御子に関するものです。御子は、肉によればダビデの子孫から生まれ、
4聖なる霊によれば、死者の中からの復活によって力ある神の子と定められたのです。この方が、わたしたちの主イエス・キリストです。
5わたしたちはこの方により、その御名を広めてすべての異邦人を信仰による従順へと導くために、恵みを受けて使徒とされました。
6この異邦人の中に、イエス・キリストのものとなるように召されたあなたがたもいるのです。――
7神に愛され、召されて聖なる者となったローマの人たち一同へ。わたしたちの父である神と主イエス・キリストからの恵みと平和が、あなたがたにあるように。
≪説教要旨≫
本日から共に「ローマの信徒への手紙」を学んでいきたい。
1.使徒パウロからローマの聖徒たちへ
パウロは、第3回宣教旅行の途中3か月滞在したコリントで、57年の初め頃にこの手紙を書いたと思われる。パウロは、これからエルサレムに上って献金を届け、その後ローマ経由でスペインに行って、宣教するつもりであった(15:23-33)。
この手紙の冒頭で、パウロは自らが〈キリスト・イエスの僕〉であり、〈神の福音のために選び出され、召されて使徒となった〉と述べている。パウロはかつてユダヤ教ファリサイ派の教師としてイエスの弟子たちを迫害していたが、ダマスコ城外で復活したイエスに出会ったため、180度向きを変えて、〈キリスト・イエスの僕〉となったのである(使徒9章)。
〈使徒〉とは「使命を託されて遣わされた者」である。パウロに託された使命は、〈主イエス・キリスト〉の〈御名を広めてすべての異邦人を信仰による従順へと導く〉ことであった。
パウロはローマの教会を訪れたことが無かったが、帝国の首都にあるこの教会が今後、宣教の一大拠点になると考えた。そこでパウロは自らの〈福音〉理解をローマの信徒たちに教示して、彼らが宣教の良き協力者となってくれることを期待したのである。
2.神の福音
この手紙を貫くテーマは〈福音〉である。福音とは「良い知らせ」という意味である。これは人が創ったものではなくて、〈神の福音〉である。
〈福音〉の中心的な内容は、神の〈御子〉であり〈わたしたちの主〉である〈イエス・キリスト〉である。〈御子は、肉によればダビデの子孫から生まれ〉た。マリアの胎から生まれたイエスは、確かに私たちと同様に人であった。しかし、〈聖なる霊によれば、死者の中からの復活によって力ある神の子と定められた〉。イエスが永遠に生きておられる神であることが、復活によって公に証明されたのであった。
神の御子イエス・キリストの来臨によって、古い契約の時代が終わり、新しい契約の時代が始まった。旧約時代には神は、イスラエル民族・ユダヤ人を通して世界の諸民族にご自身を啓示しておられた。しかし、ユダヤ人が異邦人の改宗者に割礼と律法を課して、彼らにユダヤ人となることを求めたため、異邦人の改宗は困難となっていた。そこで神は、御子イエスの死と復活によって人類の罪を贖い、異邦人が無条件に、ただ信仰のみを通して救われる道を開かれたのである。
3.神の召し
〈この異邦人の中に、イエス・キリストのものとなるように召されたあなたがたもいるのです。――神に愛され、召されて聖なる者となったローマの人たち一同へ〉。
パウロはローマの信徒たちに、彼ら自身が神に召された者であることを自覚するように、と促している。私たちキリスト者は皆〈イエス・キリストのものとなるように召された〉者である。それは私たちの意志・素質・善行によることではなくて、ただ〈神に愛され、召されて聖なる者となった〉のである。これは一方的な神の〈恵み〉である。
私たちも神の選びと召しを自覚して、この福音を証しする者でありたい。