1.「事実」を捏造する者たち
来年8月に私たちは、アジア太平洋戦争の終戦から70年という大きな節目を迎えます。しかし、従軍慰安婦問題に代表されるように、未だに戦後処理の問題で日韓関係や日中関係が大きく揺れています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/日本の慰安婦
詐話師・吉田清治の偽証と朝日新聞の捏造記事は、国内外に非常に重要な影響を残しており、大変残念な状況です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/吉田清治_(文筆家)
「済州島で連行」証言 裏付け得られず虚偽と判断:朝日新聞デジタル
韓国は国内ばかりか米国にまで従軍慰安婦の少女の像を設置しており、これは日本人の心情をひどく害しました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/慰安婦像
日本を批判・非難するために都合が良いということで、事実に基づかないことまで報道・出版・教育・広報をするのは、結局、事実に基づく報道・出版・教育・広報までもその真実性を疑わせることとなり、中国や韓国、北朝鮮などの関係国・関係者にとって不利な結果を招くのではないでしょうか。
たとえば、次の文言は、歴史的に正確な事実と言えるものでしょうか?
In memory of more than 200,000 Asian and Dutch women who were removed from their homes in Korea, China, Taiwan, Japan, the Philippines, Thailand, Vietnam, Malaysia, East Timor and Indonesia, to be coerced into sexual slavery by the Imperial Armed Forces of Japan between 1932 and 1945.
(翻訳)1932年から1945年の間に日本帝国軍によって強制的に性奴隷状態にされた200,000人以上の韓国・中国・台湾・日本・フィリピン・タイ・ベトナム・マレーシア・東チモール・インドネシアの故郷から移送されたアジアとオランダの女性を偲んで
ーー「Peace Monument」(平和記念碑)米国 カリフォルニア州 ロスアンゼルス郡 グレンデール市
中国や韓国、北朝鮮の政府は、反日教育・反日運動を内政や外交の切り札として利用しています。我々日本人は、これについてよく注意する必要があります。それを無批判に肯定して、何でもかんでも日本が悪いと言う日本人がいることには、驚きあきれる他ありません。
2.事実・真実・歴史とは
人間の記憶は不確かなものです。いつ(When)どこで(Where)誰が(Who)何を(What)したのか。裏付けとなる客観的な記録や証拠を残していなければ、被害者の証言だけでは具体的な事実認定が困難です。
事実は一つでも、事実を正確に認識することは極めて困難です。ましてや、数多ある「事実」をつなぎあわせて綴られる「歴史」というものは、極めて限界のある「解釈」でしかありません。一つの事実でも、それを目撃した人たちの立場、認識力、解釈によって複数の異なった「真実」が生まれるのです。
写真でさえ事実を伝えているとは限りません。それは、ある場の一面のごく一部を切り取ったものです。その写真を部分的に切り取って、事実とは正反対の「真実」を伝える出版物や報道もあります。比較的信頼性が高いと一般的に思われてきた朝日新聞や岩波書店が報道・出版した文書や写真にも、そのような捏造が行われた例が少なからずあります。
自分(たち)の歴史の理解や政治的な主張が必ず正しいものだ、などと思い込まないで、自分(たち)とは異なる歴史の理解や政治的な主張にも「真実」がある可能性を認めて、謙虚に学び合う姿勢を保持することが大切ではないでしょうか。
3.東アジアの平和と発展に向けて
1994年(平成6年)8月31日に村山富市首相(当時)は慰安婦問題について、あらためて「心からの深い反省とお詫びの気持ち」を表明し、翌年7月19日には「女性のためのアジア平和国民基金」(略称アジア女性基金)が正式に発足しました。
先の大戦の賠償や補償の問題については、日本政府は国家間で条約や協定を交わして、それを忠実に行い、かつ莫大な金額のODA(政府開発援助)をアジアの諸国に提供してきました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/日本の戦争賠償と戦後補償
それでもなお、中国や韓国では反日教育・反日運動が続けられています。国内の矛盾を隠蔽して、国民の意識を国外へ向けさせる。これは政治権力を持つ者が陥りやすい愚策です。
TPPに代表されるように、グローバリゼーション=経済自由化の大きな流れは、変えがたきものです。今後の東アジアの安全保障と持続可能な経済発展に向けて、前向きな協調姿勢を示すことが、日中韓の政府にとって共通の優先課題であるはずです。
今後も日中韓の対話・交流・研究を様々なレベルで継続していき、互いに理解を深め、未来志向のクリエイティブな関係を築くことができるように、と祈らずにはおれません。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141205/k10013747141000.html