KANAISM BLOG ー真っ直ぐに行こうー

聖書のメッセージやキリスト教の論説、社会評論などを書いています。

国家主義

第3章 聖書の歴史観と終末論

キリスト教の終末論と千年王国 彼らは生き返って、キリストと共に千年の間統治した。彼らは神とキリストの祭司となって、千年の間キリストと共に統治する。(ヨハネの黙示録第20章4,6節) 第3章 聖書の歴史観と終末論 聖書の終末論を理解する鍵の一つは、「…

君が代斉唱訴訟で教諭の敗訴が確定したことについて

大阪府立支援学校の卒業式で、君が代斉唱時に起立して歌わなかったとして減給処分を受けた教諭、奥野泰孝さん(59)が府に処分取り消しを求めた訴訟で、原告敗訴の2審判決が確定した。最高裁第1小法廷(池上政幸裁判長)が3月30日付で、奥野さんの上…

ダニエル書の世界観と神の民の倫理

旧約聖書の「ダニエル書」には、神の民の倫理に関して重要な事例が多数、記されている。この書は新バビロニア帝国、メディア王国、ペルシア帝国(アケメネス朝)に仕えたユダヤ人の歴史物語である。 これには歴史的な特殊性もあるが、神と国家権力と神の民、…

政治力学のベクトルを見極める

ここ数年、どうも腑に落ちない、おかしな動きが日本のキリスト教社会に起こっています。教団や宣教団体の名において、左翼的に偏った反体制の政治運動を行うケースが、非常に多くなっているのです。 一例として、日本バプテスト連盟理事会が出した文書を分析…

この会はどこへ行くのか

「特定秘密保護法に反対する牧師の会」という団体があります。筆者は加入していません。この会が近々、『緊急セミナー』という集会を開催するそうです。「この国はどこへ行くのか 日本と宗教ナショナリズムを巡って」というテーマのようです。 その会のFBペ…

日本、日の丸、君が代

1.元号・君主号・国号極東の海に浮かぶ日本列島に生きる人々が、「日本」という名で統一された国を自覚したのは、いつ頃からでしょうか。607年、第33代推古天皇の時代に小野妹子が隋に派遣されました。厩戸王(聖徳太子)が書いた国書を受け取って、煬帝は…

福音派と共産党の共闘?(3)

日本では国家機密が守れない。だから、米国から日本に重要な情報を送ることはできない。そのために、日米の防衛協力に重大な支障が生じている。だから、日本は秘密保護法を作らなければいけないーー。特定秘密保護法ができたのは、そのような事情があったか…

戦後政治史を読み解く

1990年代に米ソ対立の東西冷戦構造が崩壊してから、日本の政党・政治家はアイデンティティーが曖昧になって、離合集散を繰り返し、フラフラと迷走を続けました。その代表格が民主党のオーナー鳩山由紀夫元首相(在任期間2009年9月16日~2010年6月8日)です。…

政治的保守主義とキリスト教

1.聖書の政治思想は保守的である聖書の政治思想は基本的に保守的である、と私は理解しています。「保守主義」を「国家の権威・秩序・史的アイデンティティーを重視する思想と運動」と定義した場合ですが。 「カイザルのものはカイザルに、 神のものは神に…

戦争と平和をめぐる諸問題について

第6回日本伝道会議 神戸アナロギア社会委員会 研究発表「戦争と平和をめぐる諸問題について」レジュメ 金井 望(日本イエス・キリスト教団神戸大石教会 牧師) 日時 2015年7月21日(火)午後4時から 場所 活けるキリスト一麦西宮教会 【はじめに】 今回は…

右も左もわからぬ人に対するお節介な助言

1.右翼と左翼 地球は丸い。 右に直進する人と、真逆に左に直進する人は、反対側で再び出会うことができる。これを政治になぞらえるなら、極右も極左も全体主義という性格において共通している。 右翼とは保守派、自由主義であり、極右は国粋主義、復古主義…

今、日本の政治を考える(1)

1.政治という作業政治や行政というものは、日々緊迫した問題が次々に発生する国際社会と国内社会の現実に向き合って、様々なファクターを考慮し計算し連絡・調整・協議を重ねて決断を下し、問題を処理していく仕事です。白か黒か、賛成か反対か、正か誤か…

ネットにおける市民レベルでの言論活動が持つ可能性について

ここ数年、中国の著しい軍拡・尖閣諸島の問題、北朝鮮の核ミサイル開発・日本人拉致問題、竹島問題や従軍慰安婦問題に代表される日韓関係の悪化、北方領土におけるロシアの実効支配と軍事演習、米軍の普天間基地移設問題など、日本の国防・外交に関わる問題…

大東亜戦争のコンテクストを考える

朝日新聞は8月5日付と6日付の紙面で「慰安婦問題を考える」という大特集を組みました。そして、1982年9月2日以来16回も同紙で取り上げてきた「韓国・済州島で、女性たちを慰安婦とするために強制連行した」という吉田清治氏の証言を、虚偽と認め、記事…

【聖書日課】使命に殉ずる覚悟(エステル記4章)

【聖書】エステル記 第4章 モルデカイはすべてこのなされたことを知ったとき、その衣を裂き、荒布をまとい、灰をかぶり、町の中へ行って大声をあげ、激しく叫んで、王の門の入口まで行った。荒布をまとっては王の門の内にはいることができないからである。…

【聖書日課】モルデカイ不敬事件(エステル記3章)

【聖書】 エステル記 第3章 これらの事の後、アハシュエロス王はアガグびとハンメダタの子ハマンを重んじ、これを昇進させて、自分と共にいるすべての大臣たちの上にその席を定めさせた。王の門の内にいる王の侍臣たちは皆ひざまずいてハマンに敬礼した。こ…

TPP交渉参加について--世界の変化と日本の政治・経済

1.アメリカのねらい今日から日本もTPP(Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement 環太平洋戦略的経済連携協定)の交渉に参加します。 「TPPでアメリカが標的としているのは、日本の市場である」という指摘を、よく見聞きします。TPP交渉参…

日本の政治をあきらめない! ーー参院選の結果をどう見るか

2013年7月21日に行われた参議院議員選挙は、与党=自民党+公明党の圧勝に終わりました。 自民民主公明みんな共産維新社民生活改革みどり諸派無所属定数 新勢力 115 59 20 18 11 9 3 2 1 0 1 3 242 当 選 65 17 11 8 8 8 1 0 - 0 1 2 121 選挙区 47 10 4 4…

ロックミュージックのプロテスト精神について

U2 ボーカル、エレキギター、ベースギター、ドラムスなどによって奏でられるロックミュージック(ロック)は、現代の代表的な音楽の一つです。インパクトの強いメロディーとリズムを特徴としますが、歌詞にもメッセージ性のあるインパクトの強いものが多く見…