KANAISM BLOG ー真っ直ぐに行こうー

聖書のメッセージやキリスト教の論説、社会評論などを書いています。

経済学

コロナ危機による失業問題の積極的な解決策について

「あなたがたもぶどう園に行きなさい。ふさわしい賃金を払うから」「自分の分を受け取って帰りなさい。私はこの最後の人たちにも、あなたと同じように支払ってやりたいのだ」(マタイ20:4,14) ぶどう園のたとえ 冒頭に掲載した絵は、イエス・キリストが語っ…

LGBTについて

杉田 水脈 (@miosugita) | Twitter 杉田発言の波紋 LGBTに関する杉田水脈(すぎたみお)議員の発言が今、波紋を呼んでいます。ここ数日、左派やリベラル派の政治家・マスコミ・市民運動家などが一斉に、杉田議員に対する批判を繰り広げています。 LGBT(…

福音派と共産党の共闘?(4)

最近、筆者は、①小林多喜二の母・セキの一生を描く三浦綾子著『母』、②プロレタリア文学の金字塔・小林多喜二原作『蟹工船』劇画版、③高橋秀典著『聖書から見るお金と教会、社会』を読みました。 小林多喜二をはじめ、共産党に身を投じた人々の多くが求めた…

徒然経済学

筆者が大学で経済学を学んだのは、もう30年ほども前、バブル経済の末期でした。数学を駆使した数量経済学の最盛期でしたが、私は逆に「人間の行動なんてそんなに合理的でもないべ。なんか嘘っぽいな」と思いました。数学が好きじゃなかっただけかもしれま…

現代社会主義の新地平

信じた者の群れは、心を一つにし思いを一つにして、だれひとりその持ち物を自分のものだと主張する者がなく、いっさいの物を共有にしていた。彼らの中に乏しい者は、ひとりもいなかった。地所や家屋を持っている人たちは、それを売り、売った物の代金をもっ…

「社会運動」だぜっ!

社会運動2014.9 No.414 作者: 柄谷行人、上野千鶴子、津島佑子,港千尋 出版社/メーカー: インスクリプト 発売日: 2014/09/17 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 『社会運動』。この雑誌の編集主幹をしている澤口隆志さんには、大変お世話…

私の書籍・資料収集について

私は、いくつかの目的で書籍や資料を収集しております。 (A)職務のため 伝道・牧会・説教・礼典・教育・カウンセリング等に関するもの。 聖書研究はすべての働きの基礎と思っております。各種の聖書、聖書辞典、聖書神学辞典、聖書百科事典、聖書地図、聖…

右も左もわからぬ人に対するお節介な助言

1.右翼と左翼 地球は丸い。 右に直進する人と、真逆に左に直進する人は、反対側で再び出会うことができる。これを政治になぞらえるなら、極右も極左も全体主義という性格において共通している。 右翼とは保守派、自由主義であり、極右は国粋主義、復古主義…

中国宣教略史(1)

前回は、西欧、アフリカ、南北アメリカの視点から帝国主義とキリスト教宣教の歴史的問題について考察した。今回は、中国におけるキリスト教宣教の歴史を簡単にたどり、欧米の帝国主義が中国宣教に及ぼした影響について考察してみたい。 1.景教の流行と消滅…

帝国主義と世界宣教

www.pewforum.org ピュー・リサーチ・センターの2011年の統計によると、世界には21億8千万人のキリスト教徒がいる。世界人口のおよそ3分の1がクリスチャンである。そのうちローマ・カトリックが半数で約11億人、プロテスタントは37パーセントで約8億人、…

福音派と共産党の共闘?

序、福音派と共産党の共闘?最近、共産党系の団体や人々と行動を共にする福音派のクリスチャンが多いことに、私は疑問を感じています。「たまたま共通の目標があったから、共闘しているんだ」ということなら理解できなくもないのですが、主張している内容や…

諫早湾の排水門、開かず

2013年12月20日、諫早湾の潮受け堤防の排水門は、ついに開かなかった。福岡高裁が、この日までに水門を開けるよう命令していたのに、国はその法的義務を履行しなかったのだ。これは異例の事態であり、重大な問題だ。 諫早湾干拓事業に関しては、漁業者、農業…

iPhone 5 と Wi-MAX端末 購入記

最近 iPhone 5 (64GB、ブラック)を、ただ(0円)で入手してしまった。「購入」したのは、家電最大手の某Y電機K店。価格.com を見ると、中古価格帯(税込):¥40,400~¥47,800 となっているが、小生が入手したものは新品! 展示品ですらない。5Sが出…

TPP交渉参加について--世界の変化と日本の政治・経済

1.アメリカのねらい今日から日本もTPP(Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement 環太平洋戦略的経済連携協定)の交渉に参加します。 「TPPでアメリカが標的としているのは、日本の市場である」という指摘を、よく見聞きします。TPP交渉参…

今、私たちはどこにいるのか <経済>

1.アベノミクスはデフレを解消できるのか? 昨年12月26日に発足した第2次安倍晋三内閣は、4か月経った今も高い支持率を保っています。その人気の理由の一つは、「アベノミクス」と呼ばれる経済政策が、順調な滑り出しを見せていることにあるでしょう。 ア…

赤と緑の連合(社会主義とエコロジー)

ヨーロッパのエコロジー運動には長い歴史がありますが、「赤と緑の連合」というポリシーを掲げる人たちが昔からいます。つまり、強力な国家権力によらなければ、エコロジーは進んでいかない、というのです。ドイツでは1998年から2005年まで社会民主党と緑の…

大転換へ向かう日本の経済学

1.日本におけるエコロジー経済学の先駆者たち筆者が千葉大学の工藤秀明ゼミでエコロジー経済学を専攻したのは、もう20 年余り前になる。1986年4月に起こったチェルノブイリ原発事故を契機に、その頃は日本でも反原発の巨大なうねりが生まれていた。 www.d…

TPP(環太平洋パートナーシップ協定)について(1)

1.TPPこそ重要な争点だ!今日、衆議院が解散して、政治家たちは本格的に総選挙に向かって動き出しました。今度の選挙では、脱原発や外交・国防、地方分権など、国の将来を左右する重要な争点が多くあります。TPP(Trans-Pacific Strategic Economic …

フィリピン・ネグロス島の話 01

20年ほど前に、筆者がフィリピンのネグロス島で、神父や農業労働者、子どもなどから聞いた話を総合して、紹介します。(簡単・大雑把ですが)。 ☆ ☆ ☆ スペインから来た侵略者と彼らに結託した地元の有力者たちによって、農地が独占され、農民は土地無し日雇…

脱原発依存の経済へ

1.原発問題の特殊性 東日本大震災がおこってから1年が経ちました。この地震がもたらした災禍には、他の震災と大きく違う点があります。それは福島第一原子力発電所の事故による放射能汚染の問題です。 原子力発電の問題は、他の問題とは明確に区別して議…