KANAISM BLOG ー真っ直ぐに行こうー

聖書のメッセージやキリスト教の論説、社会評論などを書いています。

アメリカ

激動する朝鮮情勢と日本

1.三・一独立運動、提岩里事件から100年 提岩里(ていがんり、チェアムリ)事件が起きてから今年で100年になる。これは1919年4月15日、朝鮮京畿道水原郡郷南面提岩里(現在の華城市郷南邑提岩里)で日本の軍隊によって29人の住民が殺害された痛ましい事件…

神は愛である

ニューヨーク市立大学の理論物理学教授 ミチオ・カク氏いわく われわれは、宇宙的知的存在が創造し形成した法によって支配されている、ある計画の中に存在しているのであって、偶然に存在しているのではない。これははっきりしている。最終的結論は、神が数…

序論 千年王国的終末論を問う

キリスト教の終末論と千年王国 彼らは生き返って、キリストと共に千年の間統治した。彼らは神とキリストの祭司となって、千年の間キリストと共に統治する。(ヨハネの黙示録第20章4,6節) 序論 千年王国的終末論を問う 2001年1月1日に我々は新しい千年紀(…

福音派と共産党の共闘?(4)

最近、筆者は、①小林多喜二の母・セキの一生を描く三浦綾子著『母』、②プロレタリア文学の金字塔・小林多喜二原作『蟹工船』劇画版、③高橋秀典著『聖書から見るお金と教会、社会』を読みました。 小林多喜二をはじめ、共産党に身を投じた人々の多くが求めた…

沖縄で悲劇を繰り返さなさいために

今、NHKオンデマンドで「ドキュメント沖縄戦」が無料で公開されています。 www.nhk.or.jp ■ドキュメント沖縄戦 戦後70年にあたってNHK沖縄放送局が制作した、沖縄の地上戦の実態を克明に描き戦争とは何かを見つめ直したシリーズ。沖縄国際大学名誉教授…

政治力学のベクトルを見極める

ここ数年、どうも腑に落ちない、おかしな動きが日本のキリスト教社会に起こっています。教団や宣教団体の名において、左翼的に偏った反体制の政治運動を行うケースが、非常に多くなっているのです。 一例として、日本バプテスト連盟理事会が出した文書を分析…

沖縄に米軍基地は不要か

日米安保条約は、共産主義(マルクス・レーニン主義)勢力=ソビエト連邦・中華人民共和国・北朝鮮の拡張を防ぐことを主たる目的として1951年に制定され(旧安保条約)、1960年の改定を経て(新安保条約)、日米同盟体制が強化されてきました。 日本国とアメ…

米軍は日本から撤退する?

普天間基地辺野古代替地写真出典: 沖縄の不都合な真実(7):第一章:普天間問題の何が問題なのか-2: まな兵衛@沖なは雑記帳 1.暗礁に乗り上げた普天間基地移設問題普天間基地の辺野古への移転をめぐって今、政府と翁長沖縄県知事の間に厳しい対立が生じて…

福音派と共産党の共闘?(3)

日本では国家機密が守れない。だから、米国から日本に重要な情報を送ることはできない。そのために、日米の防衛協力に重大な支障が生じている。だから、日本は秘密保護法を作らなければいけないーー。特定秘密保護法ができたのは、そのような事情があったか…

平和を造るために

今、中国政府がキリスト教会を激しく迫害しています。もし中国が台湾や韓国を支配したら、その地のキリスト者も自由に活動ができなくなるでしょう。http://t.co/hcsxRsolNN #yjnewsbiz9月19日に国会で安全保障関連法が成立して、わが国は集団的自衛権の限定…

安保闘争リベンジ?

近ごろ恐ろしいなと思うのは、安保法案に反対することが絶対に正しいかのように、思い込んでいたり、あるいはそう感じさせるような発言をする人がいる、ということです。政治に、絶対的に正しい判断などあるのでしょうか? 平和安全法制等の整備について|内…

日米安保=日米同盟は要る? 要らない?

写真出典 昭和毎日:新安保条約調印 - 毎日jp(毎日新聞) 「戦争は嫌だ。平和を保ちたい」。その思いは、ほとんどの人が共有しているでしょう。しかし、どうしたらそれが可能か、という方法論には、いろいろな違いがあります。思いっきり単純化すると、こん…

多元化し流動化するこの世界で

1.朝鮮戦争再開の危機とロシアの北方領土固定化朝鮮戦争再開の危機は、北朝鮮と韓国の協議によって食い止められました。中国をはじめ諸外国がかけたブレーキも効いたようです。 今回、日本海と黄海にある北朝鮮軍の潜水艦基地から出た潜水艦は普段の10倍…

玉音放送「終戦の詔書」

NHK NEWS WEBwww3.nhk.or.jp 昭和天皇、終戦の玉音放送「終戦の詔書」 朕深ク世界ノ大勢ト帝国ノ現状トニ鑑ミ非常ノ措置ヲ以テ時局ヲ収拾セムト欲シ茲ニ忠良ナル爾臣民ニ告ク朕ハ帝国政府ヲシテ米英支蘇四国ニ対シ其ノ共同宣言ヲ受諾スル旨通告セシメタリ抑…

資源・エネルギー問題と日本の安全保障

資源・エネルギー問題は、日本の政治・経済・安全保障の根本問題である。今年は戦後70年の節目の年であり、様々な方面から先の大戦についての検証が為されているが、米国による対日石油禁輸措置(1941年)が持っていた意味も当然考慮されるだろう。当時わ…

帝国主義=グローバリズムと一体化したキリスト教の超克

kanai.hatenablog.jp kanai.hatenablog.jp kanai.hatenablog.jp kanai.hatenablog.jp kanai.hatenablog.jp kanai.hatenablog.jp kanai.hatenablog.jp kanai.hatenablog.jp この30年ほど、長い長い旅をしてきた。自分なりにいろいろなことを考えて、いろいろ…

右も左もわからぬ人に対するお節介な助言

1.右翼と左翼 地球は丸い。 右に直進する人と、真逆に左に直進する人は、反対側で再び出会うことができる。これを政治になぞらえるなら、極右も極左も全体主義という性格において共通している。 右翼とは保守派、自由主義であり、極右は国粋主義、復古主義…

中国宣教略史(1)

前回は、西欧、アフリカ、南北アメリカの視点から帝国主義とキリスト教宣教の歴史的問題について考察した。今回は、中国におけるキリスト教宣教の歴史を簡単にたどり、欧米の帝国主義が中国宣教に及ぼした影響について考察してみたい。 1.景教の流行と消滅…

帝国主義と世界宣教

www.pewforum.org ピュー・リサーチ・センターの2011年の統計によると、世界には21億8千万人のキリスト教徒がいる。世界人口のおよそ3分の1がクリスチャンである。そのうちローマ・カトリックが半数で約11億人、プロテスタントは37パーセントで約8億人、…

今、日本の政治を考える(1)

1.政治という作業政治や行政というものは、日々緊迫した問題が次々に発生する国際社会と国内社会の現実に向き合って、様々なファクターを考慮し計算し連絡・調整・協議を重ねて決断を下し、問題を処理していく仕事です。白か黒か、賛成か反対か、正か誤か…

集団的自衛権の行使容認について(3)

1.何に反対しているのか?7月1日に集団的自衛権の行使容認が閣議決定されたことについて、多数の批判の声があがっています。しかしその中には、集団的自衛権の行使そのものに反対する人もいれば、国会や国民レベルでの話し合いと理解が不十分なまま閣議…

大東亜戦争のコンテクストを考える

朝日新聞は8月5日付と6日付の紙面で「慰安婦問題を考える」という大特集を組みました。そして、1982年9月2日以来16回も同紙で取り上げてきた「韓国・済州島で、女性たちを慰安婦とするために強制連行した」という吉田清治氏の証言を、虚偽と認め、記事…

集団的自衛権の行使容認について(2)

1.集団的自衛権行使容認の閣議決定日本政府は7月1日午後、臨時閣議を開き、憲法解釈を変更して集団的自衛権の限定的な行使を容認することを、閣議決定した。http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/pdf/anpohosei.pdf■「国の存立を全うし、国民を守るため…

集団的自衛権の行使容認について(1)

■積極派/憲法解釈の変更で良い(自民党、日本維新の会) 「『行使できない』と言っているのは、世界中で日本だけだ。『あなたがやられたら私は何もしないが、私がやられたら助けに来て』と言っているたった1つの国だ」 「アジアで緊迫した状況が続くなか、…

帝国主義? 覇権主義?

3月17日にクリミア自治共和国の議会がウクライナからの独立を宣言した。ロシアのプーチン大統領は、クリミアをロシアに編入する手続きを開始した。米国やEU(欧州連合)諸国はロシアに対する制裁措置を始めている。 黒海に面するクリミア半島は、ロシアにと…

シリア内戦への軍事介入について

(序)シリア内戦とはシリア内戦の死者は、すでに10万人を超えました。「化学兵器」(サリン?)が使用された、という情報もあります。アメリカ政府は、早急に軍事介入する方向で、動いています。今シリアで起きている内戦状態は、「アラブの春」に影響を…

TPP交渉参加について--世界の変化と日本の政治・経済

1.アメリカのねらい今日から日本もTPP(Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement 環太平洋戦略的経済連携協定)の交渉に参加します。 「TPPでアメリカが標的としているのは、日本の市場である」という指摘を、よく見聞きします。TPP交渉参…

今、私たちはどこにいるのか <経済>

1.アベノミクスはデフレを解消できるのか? 昨年12月26日に発足した第2次安倍晋三内閣は、4か月経った今も高い支持率を保っています。その人気の理由の一つは、「アベノミクス」と呼ばれる経済政策が、順調な滑り出しを見せていることにあるでしょう。 ア…

「富国強兵」に反対?

大河ドラマ『八重の桜』では、長州藩が「尊王攘夷」から「開国・倒幕」へと大きく方針を変える局面に入った。その変化が起こったのは、長州藩が下関戦争で敗退し、欧米諸国と日本の軍事力の違いを、決定的に思い知らされたからだ。 今、わが国は、TPPや領土…

「海洋強国」の船出?

1.中国の著しい軍拡 中国政府は3月5日に発表した2013年予算案で、国防費の予算を7406億元、日本円でおよそ11兆1120億円、去年に比べて10.7%の増加という高い水準に設定した。これは世界的に突出した規模の軍拡だ。 <主要国の国防費予算…