KANAISM BLOG ー真っ直ぐに行こうー

聖書のメッセージやキリスト教の論説、社会評論などを書いています。

2012-01-01から1年間の記事一覧

自民圧勝、日本の政治はどこへ行く?

12月16日に行われた総選挙では、自民党が294議席を獲得して、圧勝した。政権は民主党から自民党に移り、第二次安倍内閣が発足することとなった。重要な節目となったこの選挙の意味と今後の日本政治の展望について考察する。 1.国防・領土・外交問題 な…

「王なるキリスト」マタイの福音書2章1~8節

【金言】その星を見て、彼らはこの上もなく喜んだ。そしてその家にはいって、母マリヤとともにおられる幼子を見、ひれ伏して拝んだ。(マタイ2:10~11) 約束された救い主が来られたにも関わらず、その時、このお方にお会いした者はわずかしかいなかった、…

憲法の改正について

自民党の憲法改正草案が、今回の選挙の一つの焦点として、話題になっています。 http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/116666.html ++ ヤバすぎだ、と話題に・・・自民党 日本国憲法改正草案対照表 2012版 ++ 憲法の現行の規定では、「この憲法の改正は…

「国(くに)」ってなんだろう?

くに【国・邦】 1 国家。また、その占めている地域。国土。 2 地方。地域。 3 古代から近世までの行政区画。大化の改新によって定められ、明治維新まで続いた。 4 生まれ育った土地。郷里。故郷。 5 (主に、天(あめ)に対して)地。大地。 6 国府。また、…

「共におられる神」 マタイの福音書1章18~25節

【金言】その名はインマヌエルと呼ばれる(訳すと、神は私たちとともにおられる、という意味である)。(マタイ1:23) 神は、御子を地上に遣わすにあたり、ひとりの男を用いられた。イエスの父となったヨセフの信仰に学びたい。 1.愛の配慮 古代ユダヤでは…

「罪の世に生まれたキリスト」マタイの福音書1章1~17節

【金言】この方こそ、ご自分の民を その罪から救ってくださる方です。(マタイ1:21) 神の御子イエスは、およそ2000年前、ユダヤの地に、ユダヤ人としてお生まれになった。その意味を学びたい。 1.アブラハムの子孫であるキリスト 神は、およそ4000年前に…

大転換へ向かう日本の経済学

1.日本におけるエコロジー経済学の先駆者たち筆者が千葉大学の工藤秀明ゼミでエコロジー経済学を専攻したのは、もう20 年余り前になる。1986年4月に起こったチェルノブイリ原発事故を契機に、その頃は日本でも反原発の巨大なうねりが生まれていた。 www.d…

「キリストの律法」ガラテヤ人への手紙6章1~18節

【金言】互いの重荷を負い合い、そのようにしてキリストの律法を全うしなさい。(ガラテヤ6:2) ガラテヤ書の講解説教を続けてきたが、今回が最終回である。まず、これまでの話を簡単に振り返ってから、今日のテキスト、第6章を見たい。 1.律法への隷属…

「現代のパウロ解釈を考える」(福音主義神学会 西部部会 秋季研究会議 の感想)

先日、2012年11月19日(月)に、日本福音主義神学会 西部部会 秋季研究会議が、神戸神学館で行われました。 今回のメインテーマは「現代のパウロ解釈を考える」というもので、New Perspective on Paul (以下、NPPと略す)を積極的に評価する見地から鎌野直…

関西聖書神学校と日本イエス・キリスト教団の信仰的立場について(日本イエス・キリスト教団のルーツ02)

1.聖書はこう言っている! 「ルターはこう言った。カルヴァンはこう言った。ウェスレーはこう言った。聖書はこう言っている」。 関西聖書神学校の初代校長であり、半世紀にわたって校長を務めておられた沢村五郎師は、このように教えておられた、と私は父…

「御霊による歩み」ガラテヤ人への手紙5章16~26節

【金言】御霊によって 歩みなさい。 そうすれば、決して肉の欲望を満足させるようなことはありません。(ガラテヤ5:16) 1.肉と御霊 ユダヤから来た<割礼派>の律法主義が、ガラテヤの教会の信仰を蝕んでいた。そこでパウロは、この手紙によって「信仰…

TPP(環太平洋パートナーシップ協定)について(1)

1.TPPこそ重要な争点だ!今日、衆議院が解散して、政治家たちは本格的に総選挙に向かって動き出しました。今度の選挙では、脱原発や外交・国防、地方分権など、国の将来を左右する重要な争点が多くあります。TPP(Trans-Pacific Strategic Economic …

「律法から自由な愛へ」ガラテヤ人への手紙5章1~15節

【金言】兄弟たち。あなたがたは、自由を与えられるために召されたのです。ただ、その自由を肉の働く機会としないで、愛をもって互いに仕えなさい。(ガラテヤ5:13) 1.割礼は要らない キリストの贖いによって、異邦人も罪が赦され、神に義と認められ、神…

ITの覇者について ー タブレットのバトルが今、熱い! ー

IT社会のトレンドについて考察してみようと思います。 まず、ここ20年ほどの間にITの覇者となった企業の戦略の変化を、コンシューマー中心の視点で簡単にまとめてみます。【IBM】は、1980年代から90年代にかけてハードウェア(PC/AT)とOS(DOS/V, OS/2…

「キリスト者の自由」ガラテヤ人への手紙4:21~5:1

【金言】キリストは、自由を得させるために、私たちを解放してくださいました。ですから、あなたがたは、しっかり立って、またと奴隷のくびきを負わせられないようにしなさい。(ガラテヤ5:1) パウロはガラテヤの信徒たちに、神の子とされている恵みを自…

宣教師と商人と軍隊 ー 文明社会とキリスト教の関わりについて ー

生めよ。ふえよ。地を満たせ。地を従えよ。海の魚、空の鳥、地をはうすべての生き物を支配せよ。(創世記1:28) 土地は、あなたのゆえにのろわれてしまった。あなたは、一生、苦しんで食を得なければならない。(同3:17) フクシマの原発事故以降、日本…

経済に関する聖書の言葉(1)

主は、わたしたちのためにいのちを捨てて下さった。それによって、わたしたちは愛ということを知った。それゆえに、わたしたちもまた、兄弟のためにいのちを捨てるべきである。 世の富を持っていながら、兄弟が困っているのを見て、あわれみの心を閉じる者に…

「神の子とされたから」ガラテヤ人への手紙4章1~20節

【金言】あなたがたは子であるゆえに、神は「アバ、父」と呼ぶ、御子の御霊を、私たちの心に遣わしてくださいました。(ガラテヤ4:6) 1.神の子とされたから ユダヤから来た律法主義者たちに惑わされて、ガラテヤの信徒たちは律法の奴隷に逆行しつつあっ…

「約束による相続人」ガラテヤ人への手紙3章15~29節

【金言】もしあなたがたがキリストのものであれば、それによって アブラハムの子孫であり、約束による相続人なのです。(ガラテヤ3:29) 1.約束の有効性 パウロはこれまで、律法の行いではなく、キリストに対する信仰によって人は義と認められる、と説い…

「信仰による祝福」ガラテヤ人への手紙3章1~14節

【金言】このことは、アブラハムへの祝福が、キリスト・イエスによって 異邦人に及ぶためであり、その結果、私たちが信仰によって約束の御霊を受けるためなのです。(ガラテヤ3:14) 1.律法か信仰か、肉か御霊か 3章からいよいよ本論に入る。 パウロはま…

キリスト者の聖潔について(マルティン・ルターの著作より)

わたしたちの主であり師であるイエス・キリストが、「悔い改めよ……」[マタイ4・17]と言われたとき、彼は信ずる者の全生涯が悔い改めであることを欲したもうたのである。(ルター『贖宥の効力を明らかにするための討論』提題一、) この悔い改めは、キリ…

キリスト者の聖潔について(ジャン・カルヴァンの著作より)

キリストとの神秘的結合について語られるのを聞くとき。聖潔がそれに至る道であることをわれわれは思いおこすべきである。 聖潔は、われわれがそれによって、神との交わりを獲得する功績ではなく、われわれをキリストに結合させ、彼に従うことができるように…

『教会福音讃美歌』について

教会福音讃美歌 『教会福音讃美歌』という新しい讃美歌集が発行された。これを見て、疑問に思ったことがある。 (1)なぜ文語体の「主の祈り」や「使徒信条」がそれぞれ二つずつ掲載されているのか? 『讃美歌21』のように文語体と口語体で違う形のものが複…

「信仰義認」 ガラテヤ人への手紙2章1~21節

【金言】人は律法の行いによっては義と認められず、ただキリスト・イエスを信じる信仰によって義と認められる、ということを知ったからこそ、私たちもキリスト・イエスを信じたのです。(ガラテヤ2:16) 1.無割礼の人々に与えられた福音 パウロは回心後3…

「キリストの福音にとどまれ」 ガラテヤ人への手紙1章1~24節

【金言】 私が宣べ伝えた福音は、人間によるものではありません。 ただイエス・キリストの啓示によって受けたのです。 (ガラテヤ1:11、12) 今日からしばらく 「ガラテヤ人への手紙」を共に学んでいきたい。この手紙については諸説あるが、49年頃にパウロ…

メランヒトンとカルヴァン

1.宗教改革の4大人物ドイツの宗教改革において中心となったのは、ルターやメランヒトンなどルター派の人々であった。 スイスの宗教改革においては、ツヴィングリやカルヴァンなど改革派の人々が中心となった。 ■■■■■■■■■■■■ マルティン・ルター(1483年頃…

「ローマにて」使徒の働き28章16~31節

【金言】こうしてパウロは満2年の間、自費で借りた家に住み、たずねて来る人たちをみな迎えて、大胆に、少しも妨げられることなく、神の国を宣べ伝え、主イエス・キリストのことを教えた。(使徒の働き28:30~31) 1.聖書による証し パウロがローマに着い…

「天上の教会」黙示録7:9〜17(召天者合同記念礼拝)

【金言】なぜなら、御座の正面におられる小羊が、彼らの牧者となり、いのちの水の泉に導いてくださるからです。また、神は 彼らの目の涙をすっかりぬぐい取ってくださるのです。(黙示録7:17) 1.死後の状態 人は死んだら、どうなるのか。古来、人々はい…

「いやしの恵み」 使徒の働き28章1~10節

【金言】信じる人々には次のようなしるしが伴います。すなわち、わたしの名によって悪霊を追い出し、新しいことばを語り、蛇をもつかみ、たとい毒を飲んでも決して害を受けず、また、病人に手を置けば病人はいやされます。(マルコ16:17~18) 1.人の助け …

「元気を出しなさい」使徒の働き27章9~26節

【金言】元気を出しなさい。恐れてはいけません。神はあなたと同船している人々をみな、あなたにお与えになったのです。(使徒27:22、24抜粋) パウロは、いよいよカイザリヤを出航して、ローマに行くこととなった。59年の春か夏である。ローマ皇帝直属部隊の…