KANAISM

聖書のメッセージや社会評論などを書いています。

平成から令和へ

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天皇ご即位

 

平和成る世を祈る君 受け継ぐは
和を重んずる 令(よ)き帝(みかど)なり

             金井 望

 

2019年5月1日に天皇の代替わり・改元が行われて「令和」の代となり、早や一か月が過ぎました。この春は、象徴天皇制の意義について改めて考える良い機会となりました。

明仁天皇 最後のおことば  2019年(平成31年)4月30日

今日(こんにち)をもち、天皇としての務めを終えることになりました。
ただ今、国民を代表して、安倍内閣総理大臣の述べられた言葉に、深く謝意を表します。
即位から三十年、これまでの天皇としての務めを、国民への深い信頼と敬愛をもって行い得たことは、幸せなことでした。象徴としての私を受け入れ、支えてくれた国民に、心から感謝します。
明日(あす)から始まる新しい令和の時代が、平和で実り多くあることを、皇后と共に心から願い、ここに我が国と世界の人々の安寧と幸せを祈ります。

www.asahi.com

 

■新天皇 最初のおことば 2019年(令和元年)5月1日

日本国憲法および皇室典範特例法の定めるところにより、ここに皇位を継承しました。
この身に負った重責を思うと、粛然たる思いがします。
顧みれば、上皇陛下には御即位より、三十年以上の長きにわたり、世界の平和と国民の幸せを願われ、いかなる時も国民と苦楽を共にされながら、その強い御心を御自身のお姿でお示しになりつつ、一つ一つのお務めに真摯(しんし)に取り組んでこられました。
上皇陛下がお示しになった象徴としてのお姿に、心からの敬意と感謝を申し上げます。
ここに、皇位を継承するに当たり、上皇陛下のこれまでの歩みに深く思いを致し、また、歴代の天皇のなさりようを心にとどめ、自己の研さんに励むとともに、常に国民を思い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国および日本国民統合の象徴としての責務を果たすことを誓い、国民の幸せと国の一層の発展、そして世界の平和を切に希望します。

www.huffingtonpost.jp

 

左翼政党は天皇の代替わり・改元をどのように見ているのでしょうか。

 

社会民主党(公式サイト) 2019年5月1日

天皇の即位にあたって(コメント)
      社会民主党党首 又市征治
 本日、皇太子徳仁親王が新天皇に即位し、元号も「平成」から「令和」へと改められました。新天皇におかれては、日本国憲法を遵守し、日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たされることを願います。
 安倍政権は「新時代」をアピールするとともに、お祭り気分をあおることで、日本が直面している政治的な難問や経済的な難問を棚上げし、政権浮揚に結びつけようとしています。皇位継承改元の政治利用は認められません。西暦か元号かどの紀年法を用いるかは、国民の選択にゆだねるべきであり、新元号の使用が強制になるようなことがあってはなりません。
 日本国憲法の象徴天皇皇位継承として、具体的な儀式等が国民主権政教分離をはじめとする憲法の理念にかなったものとなるようにするとともに、皇位継承改元に伴って国民生活に支障が生ずることがないように配慮することを求めます。
 社民党は、誰もがともに、平和で安心して暮らすことができる社会を目指し、これからも全力をあげるとともに、平和と暮らしを破壊する暴走するアベ政治に終止符を打ち、国民の手に政治を取り戻し、憲法を活かす政治への転換を勝ちとるところから、「新時代」を切り開いていく決意です。
以上

新天皇の即位にあたって(コメント)

社民党は、象徴天皇制を含めて昭和憲法を固守する姿勢のようです。土井たか子さんは衆院議長になった時に、天皇陛下に接見できることを喜んでいましたからねぇ。

 

日本共産党志位和夫委員長は、次のコメントを発表しました。

しんぶん赤旗 2019年5月1日

 新天皇の即位に祝意を表します。
 象徴天皇として、新天皇日本国憲法の精神を尊重し擁護することを期待します。

新天皇の即位にあたって/志位委員長が談話

特権階級の最たるものである王室を打倒するのが、共産党の本旨のはずですが、国民の圧倒的な多数から支持を得ている象徴天皇制に真正面から反対するのは得策ではない、と志位さんは判断しているのでしょう。


キリスト教会はどうでしょうか。朝日新聞から引用します。

 プロテスタントカトリックなど国内のキリスト教の教団や教派団体が30日、東京都新宿区で記者会見し、天皇代替わりの一連の儀式を国事行為・公的行事として行うことは「憲法上、国民主権の基本原理や政教分離原則に違反し、国家神道の復活につながる」と主張した。
 各団体は、5月1日にある「剣璽(けんじ)等承継の儀」は神道神話に基づく神器を引き継ぐ儀式と指摘。10月の「即位礼正殿の儀」で新天皇が「高御座(たかみくら)」に立つことは、天孫降臨神話に基づき天皇が生き神の性格を帯びる意味を持つと述べ、両儀式が国事行為として行われることは「政教分離原則に違反する」と主張した。
 11月に新天皇が臨む大嘗祭(だいじょうさい)についても、「皇室の私的宗教行事」だとし、国費の支出に異議を唱えた。

編集委員・北野隆一)

www.asahi.com

 

天皇の代替わり儀式に反対する声明を出したキリスト教諸団体だけが、突出した感じがします。これまで左翼勢力と共闘してきたのに、「屋根の上に昇ったら、ハシゴをはずされた」という感じでしょうか。

 

彼らの主張する政教分離は、政治と神道の分離でしょう。「国家神道が軍国日本を生んだから」という論理です。「神道式の即位の礼はダメ。キリスト教式なら良い」という人たちは、国政まで支配して、国民にキリスト教式の儀礼をさせたいのでしょう。それこそ帝国主義であり、原理主義なんですけどね。

 

日本のキリスト教会には、政治的な運動よりも、ひとりひとりの信仰の戦いを共に担っていくことの方が、難しくて大事な課題だと思います。日本人への伝道は、キリスト者が地道にキリストの愛を実践してキリストを証しする以外に無い、と言っても過言ではありません。そして結果的には、政治的な運動よりも福音宣教の方が、この世に対して大きな影響力を発揮するのです。

 

天皇」の存在意義について、我々キリスト者はもっとよく考えるべきでしょう。

 

古代において極東の日本列島は、北から南から西から渡ってきた多様な諸民族が混在する多文化共生社会でした。その多様性ゆえに、全体を統合する強力な王権とマツリゴトが必要となりました。日本人が外国の言語や文化を積極的に取り入れつつ、それを独自の形態に変えて使いこなすのは、このような歴史的背景があるからでしょう。

 

長江流域から日本に伝えられたジャポニカ米の水田稲作は、灌漑治水の大事業を要する労働集約型の農業でした。太陽・月・星の動きを見て農作業の時を告げた巫女と、それに従って農業に関わる共同作業を指導した王が、ヤマト王権のルーツでしょう。邪馬台国卑弥呼が活躍したのは3世紀の前半です。日本神話に著された皇祖神=天照大神には、卑弥呼(日巫女)の姿が投影されていると思います。

 

日本の歴史において、天皇の親政が行われた時代は短いものです。基本的に、天皇は日本人を統合する象徴的存在でした。近代において、天皇が直接的・具体的に国政を指導したのは、明治維新や2・26事件、大東亜戦争末期など、ごく限られた時期だけです。錦の御旗が無ければ倒幕は成らず、終戦詔勅玉音放送)が無ければ終戦は成りませんでした。戦後の復興と外交において天皇と皇族が果たした役割は、絶大なものです。

 

諸外国から労働者や留学生などが日本にどんどん流入している今日、国民統合のために「天皇」の必要性が増しているのではないでしょうか。

 

■平成の御代替わりに伴う儀式に関する最高裁判決

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/taii_junbi/dai2/siryou6.pdf

 

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