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カナイノゾム研究室

聖書のメッセージや社会評論などを書いています。

帝国主義? 覇権主義?

3月17日にクリミア自治共和国の議会がウクライナからの独立を宣言した。ロシアプーチン大統領は、クリミアをロシアに編入する手続きを開始した。米国EU(欧州連合諸国はロシアに対する制裁措置を始めている。

黒海に面するクリミア半島は、ロシアにとって軍事的に極めて重要な拠点だ。戦略的な安全保障政策を熱心に進めてきたプーチン大統領にしてみれば、クリミアへの出兵と編入手続きは異常なことではないのかもしれない。
しかし、海洋への進出を図るロシアの南下政策は、NATO北大西洋条約機構)だけでなく、日本にとっても他人事ではない重要な問題だ。

明治維新以降、日本が朝鮮半島・中国大陸へと軍事的・政治的・経済的に進出(侵略)を図ったのは、ロシアの南下政策が一つの大きな要因だった。日本の指導者たちはこれを国家存亡の危機と認識した。それゆえ大陸に防衛戦を張る必要があると考えたのである。
明治国家の富国強兵策が帝国主義へと大きく転換したのは日露戦争においてであった、という見方もある。

アジア太平洋戦争の終戦後、日米安保体制が構築されたのはもちろん、米国ソ連と対立する冷戦が始まっていたからだ。米国は日本を共産主義勢力の拡張を食い止める防衛線としたのである。
20世紀の終盤にソ連が消滅して、東西冷戦構造が崩れた。その後、市場原理による世界経済の一元化=グローバリゼーションが進行してきたけれども、なお現代の世界は軍事的・政治的に安定した状態になっていない。クリミア問題は、その現実を如実に示している。

日本国内では集団的自衛権をめぐる議論が続いている。どうもきな臭くなってきた。今日の日露経済的な相互依存が大きいから、関係がすぐに崩れるとは思えないのだが。。。

「立ち返って静かにすれば、あなたがたは救われ、
落ち着いて、信頼すれば、あなたがたは力を得る」
             (イザヤ書30:15)