「即座の救い」使徒の働き16章19~34節
【金言】主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたもあなたの家族も救われます。 (使徒16:31)
1.ヨーロッパへ
エルサレム会議によって、ユダヤの教会と異邦の教会に信仰の一致が与えられ、両者の交流が始まった。
パウロとバルナバはアンテオケ教会でしばらく伝道牧会をした後、先の宣教旅行で入信した兄弟たちを訪問することにした。しかし、マルコの同行をめぐってパウロとバルナバは反目し、両者は別行動をとることになった(49年)。
パウロはシラスと共にシリヤ、キリキヤ、ガラテヤの諸教会を歴訪し、御霊の導きによってトロアスに行った。そして、そこからさらに船でマケドニヤに渡ることとなった。
こうしてキリストの福音が、ヨーロッパに届けられたのである。
2.魂の覚醒
ピリピの町でパウロとシラスが伝道していると、占いの霊に憑かれた女奴隷がまとわりついて、邪魔をした。そこでパウロはイエス・キリストの御名によって命じ、悪霊を追い出した。
女奴隷は人々に神託を語って金を儲け、主人たちに貢いでいた。彼らは金儲けができなくなったことを恨み、パウロとシラスを捕らえて、町の行政長官に引き渡した。ふたりは鞭打たれ、投獄された。
ふたりの足は無理やり広げられて木の足枷にはめられ、非常な痛みが続いた。それでも、ふたりは真っ暗な獄中で神に祈り、讃美の歌を歌った。他の囚人たちはこれに聴き入っていた。
すると、突然、大地震が起こって牢の扉が全部開き、囚人たちの鎖がすべて外れてしまった。看守は囚人が逃げたと思い、自害を図った。パウロは大声で叫んで、それをとどめた。囚人は皆残っている。
看守は震えながら、ひれ伏した。そして、ふたりに救いを求めて言った。
「先生がた。救われるためには、何をしなければなりませんか」
彼の魂が目覚めさせられたのである。
3.即座の救い
ふたりは言った、
「主イエスを信じなさい。そうすれば、救われる。あなたも、あなたの家族も」(直訳)
看守と彼の家族は、パウロから主の言葉を聴き、すぐに洗礼を受けた。彼らはふたりに食事のもてなしをして、救われたことを喜んだ。
朝になると、ふたりは釈放されて、宣教を続けた。
どんな状況でも神は、キリスト者を用いて、人々に福音を伝えておられる。どんな人でも、神が魂を覚醒して、救いに導いてくださる。私たちも救いを求める人々に、大胆にキリストの福音を伝えよう!