2017年12月10日主日礼拝@神戸大石教会
************************
【聖書朗読】マタイの福音書1章18〜25節
【説教題】「神は私たちと共に」金井 望 牧師
【中心聖句】
「見よ、処女が身ごもって、男の子を産む。
人々は彼の名をインマヌエルと呼ぶであろう」。
それは訳すと「神は私たちと共におられる」と
いう意味である。 (マタイ1:23私訳)
************************
【説教要旨】
神は御子をこの世に遣わすために、ひと組の若いカップルをお用いになった。マタイはヨセフの視点でこれを語る。
1.神の命令に従う
古代ユダヤでは結婚に先立って1年間、婚約期間が置かれた。ヨセフとマリアは10代の若いカップルであるが、法的には夫婦と見なされた。ところが、その期間中に、ふたりの間に性関係が無いにも関わらず、マリアが妊娠した。これは姦淫罪とされ、最悪の場合、死刑となる。
ヨセフは、律法を忠実に守る<正しい人>であった。<彼女をさらし者にはしたくなかったので>、彼は密かに離縁しようと考えた。ヨセフが<思い巡らしていたとき>、夢に天使が現れて、こう告げた。
「ダビデの子ヨセフ。恐れないで、あなたの妻マリアを迎えなさい。その胎に宿っているものは聖霊によるのです」
自分にダビデ王の子孫としての使命があることを、ヨセフは悟ったのだろう。彼は<命じられたとおりに>した。
神を信じるとは、神に信頼して、御心に従うことに他ならない。
2.神の御業に参与する
神が今、実行しておられるこの一大事は、何であるのか。天使はヨセフに説明した。
「マリアは男の子を産みます。あなたが、その子をイエスと名づけるのです。このお方は、ご自分の民を、彼らの罪から救うのですから」
「イエス」はギリシャ語に近い表記であり、ヘブライ語に近い表記は「ヨシュア」である。「主は救い」という意味であり、当時のユダヤ人には珍しくない。だが、マリアの胎に宿る子は、全人類の唯一の救い主である。キリスト降臨の目的は、人々を<罪から救う>ことであった。
人々を救う御業を実行するために、神は人を選んでお用いになる。私たちキリスト者はみな「神の同労者」として選ばれていることを、自覚したい(第一コリント3:9)。
3.神は私たちと共に
ヨセフはマリアを妻として迎え入れ、生まれた赤子に「イエス」と名付けた。永遠無限の神であるお方が、赤子として彼らの腕の中におられる。まさに「インマヌエル」(神は私たちと共におられる)。この人間イエスにあって神は、完全に私たちと共に歩む神となられたのである。