KANAISM BLOG ー真っ直ぐに行こうー

聖書のメッセージやキリスト教の論説、社会評論などを書いています。

横田滋さんご召天 ああ、無念!

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2002年10月 拉致被害者を出迎える安倍官房副長官横田夫妻

北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父で、家族会北朝鮮による拉致被害者家族連絡会)の前代表、横田滋(よこた・しげる)さんが6月5日に老衰で天に召されました。享年87。安倍総理は記者会見を開いて、その死を悼み、次のように述べておられます。

横田滋さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。そして早紀江さんはじめご遺族に心からお悔やみを申し上げたい。滋さんとは本当に長い間、めぐみさんをはじめ拉致被害者の帰国を実現するために共に闘ってきました
2002年10月15日5人の拉致被害者の方々が帰国されました。羽田空港に当時、私は官房副長官としてお出迎えにうかがったわけですが、滋さんも早紀江さんと共に「家族会」の代表として来ておられました。そして、代表としての責任感から、その場を記録にとどめるためにカメラのシャッターを切っておられました。
帰国された拉致被害者はご家族の皆さんと抱き合って、喜びをかみしめておられました。その場を写真に撮っておられた滋さんの目から涙が流れていたことを、今でも思い出します。あの場にめぐみさんがおられないということ、どんなにか残念で悔しい思いだったかと、そのときに本当にそう思いました。
滋さんが早紀江さんと共に、その手でめぐみさんを抱きしめることができる日が来るようにという思いで今日まで全力を尽くしてまいりましたが、そのことを総理大臣としても、未だに実現できなかったこと、断腸の思いでありますし、本当に申し訳ない思いでいっぱいです
なんとかめぐみさんはじめ拉致被害者のふるさとへの帰還、帰国を実現するために、あらゆるチャンスを逃すことなく果断に行動していかなければならないという思いを新たにしています。
25年以上、まだ世の中が(拉致問題を)十分に認識していなかった時代から、滋さんは、暑い日も寒い日も署名活動を頑張っておられました。その姿をずっと拝見してきただけに痛恨の極みであります


横田滋さん死去うけ安倍総理「断腸の思い」(20/06/05)

www.jiji.com

安倍総理ほど熱心に親身になって拉致問題に取り組んできた政治家はいません。ところが、政治家やマスコミの一部は「拉致問題の進展が無いのは政府の責任だ」と言って、安倍内閣を批判しています。

www.sponichi.co.jp

news.goo.ne.jpwww.asahi.com

www.iza.ne.jp

しかし、救う会北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会)の西岡力会長は次のように証言しておられます。

結果が出ていないから、さまざまな批評、批判が安倍首相や私たちの運動にも向けられてきた。ただ、ともに戦ってきたのではない傍観者や、ひどいときには妨害者だった方たちからの批判には同意できない部分が多い。
産経新聞がアベック3組の失踪を拉致として報じたのが55年だ。しかし、政府、与野党、マスコミもまともに取り扱わず10年たち、62年に大韓機爆破事件が起きて治安当局が腹を決めて国会で「北朝鮮による拉致の疑い濃厚」という歴史的答弁をしたのが63年だ。そのときも主要マスコミは1行も報じなかった(産経はベタ記事)。
平成9年、めぐみさんが北朝鮮に拉致されていることが明らかになったとき、北朝鮮は、拉致はないとウソをつき、日本国内でもまさか外国の工作員が日本までやってきて13才の少女たちを拉致するはずはないという、北朝鮮の政治宣伝に同調する勢力が圧倒的多数だった。大きなタブーがあった。
平成18年、第一次安倍政権が成立すると、私たちが運動の最初から求めてきた、政府に拉致を専門に担当する部署ができた。拉致担当大臣とその下の事務局が新設された。また、北朝鮮人権法が成立し、政府と地方公共団体拉致問題の啓発行事を行うことが義務づけられた。

www.sukuukai.jp

www.sukuukai.jp


【西岡力】拉致を黙殺した反日メディアと戦った安倍晋三【WiLL増刊号#215】

 

6月9日の記者会見で、めぐみさんの弟の横田哲也さんは次のように述べました。

40年以上何もしてこなかった政治家や、北朝鮮が拉致するはずはない」と言ってきたメディアがあったから、安倍総理、安倍政権がここまで苦しんでいるのです。安倍総理、安倍政権は動いて、やってくださっています何もやっていない方が政権批判をするのは卑怯だと思います。
国内に敵も味方もないはずです。北朝鮮対日本、加害者対被害者の構図しかありません。これからもご協力をお願いしたいと思います。

news.yahoo.co.jp


めぐみさん弟の横田拓也さん・哲也さん会見に反響 主要紙が取り上げなかった発言とは


日本国は北朝鮮と国交がありませんが、朝鮮労働党と親しい関係にあった日本社会党(現・社会民主党)ならば、拉致問題の解決に向けて直接的な行動ができたのではないでしょうか。日本共産党なら、中国共産党を通して金王朝に圧力をかけることが、できたのではないでしょうか。

安倍総理が5か月も休みなく国事に奔走しておられる間、野党やマスコミの方々は拉致問題の解決に向けて何をしたのでしょうか。「国内に敵も味方も無いはずです」。本当にそうあってもらいたいものです。

6月15日に河野太郎防衛相は陸上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」配備の白紙撤回を表明しました。国防のためには「日本も敵基地攻撃能力を持つべきではないか」という意見も聞かれます。当然でしょう。

自分たちの国は自分たちの手で、命がけで守り抜く。同胞を拉致する国があれば、武力をもって救出する」。我々日本人が、日本国がこの当たり前の国防意識を持って行動しないから、北朝鮮なめられて拉致問題が解決しないのです。

野党やマスコミの一部が安保法制=集団的自衛権の行使に反対していたのは、誰のため、何のためだったのでしょうか。韓国のように北朝鮮におもねるような国は、金王朝から軽蔑されて、滅ぼされるでしょう。

安定した長期政権でなければ、金王朝と渡り合うことはできません。安倍内閣が荒波を越えてこれからも前進していかれることを、切に願います



救う会TV第10回「横田滋さんへの約束ー必ず、めぐみさんたちを助けます」

yoshiko-sakurai.jp


【青山繁晴】今日こそは言わせてもらう、安倍総理が抱える拉致問題と憲法改正の苦悩[桜R2/6/19]


【番外編】拉致問題から見る北朝鮮独裁体制 

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プロの覚悟

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NHK連続テレビ小説「エール」より

NHK連続テレビ小説「エール」を観ていて、とても印象的なフレーズがありました。

プロっていうのはね、
たとえ子どもが死にそうになっていても、
舞台に立つ人間のことを言うの。
あなた当然、その覚悟は あるのよね?

www.nhk.or.jp

法律によって未成年の子どもの監護義務が親に義務付けられていますので、この発言は極論であり、精神論でしょう。このドラマでも、音は舞台よりも出産を選んでいます。

子どもはともかく、社会には実際、自衛隊員、警察官、消防隊員などーー医療従事者もーー、命がけで仕事をしている方々がおられます。それなりの覚悟が必要ですし、使命感が無ければできないことです。家族にも有形無形の負担がかかるでしょう。社会がそれを理解して、十分な支援と保障を備えなければなりません。

では、日本のキリスト教会はどうでしょうか。教団の命令一つで派遣して、命がけで家族に犠牲を強いて働かせておきながら、伝道者・牧師を簡単に切り捨て、使い捨てにしている現実が、あるのではないでしょうか。

今いずこの神学校・神学部も若い神学生=牧師志願者が非常に少なくなっています。若い人が「献身して牧師になりたい」と言うと、まず信徒である親が反対するのです、「おまえは現実を知らないから、そんな夢みたいなことを言うのだ」と。


その一方で、「就職が上手くいかないから、職業として牧師になる道を選んで、神学部に入りました」という学生が、いないわけではありません。今は若い神学生が貴重ですから、大事にしてもらえるのでしょう。卒業後も、過疎地の小さな教会ではなく、大都市圏の安定した教会に遣わされます。「地方消滅」の危機は、日本のキリスト教においても例外ではありません。

しかし、むしろこのような逆境にある教会でこそ、真のキリスト教信仰が育つのであり、神はそこに大どんでん返しを起こされるでしょう。


今日の比較的に平和で豊かな日本の地に暮らすキリスト者は、現代人の価値観によって、イエスのラディカルな教えを薄めたり割り引いたりしているのではないでしょうか。修辞法、特に誇張法の理解やコンテクスチャアリゼーションは大切ですが、イエスの言葉をまずはありのままに受けとめることも必要ではないでしょうか。

わたしが来たのは地上に平和をもたらすためだ、と思ってはならない。平和ではなく、剣をもたらすために来たのだ。わたしは敵対させるために来たからである。
人をその父に、
娘を母に、
嫁をしゅうとめに。
こうして、自分の家族の者が敵となる。
わたしよりも父や母を愛する者は、わたしにふさわしくない。わたしよりも息子や娘を愛する者も、わたしにふさわしくない。また、自分の十字架を担ってわたしに従わない者は、わたしにふさわしくない。自分の命を得ようとする者は、それを失い、わたしのために命を失う者は、かえってそれを得るのである。( Matthew 10:34-39)

もし、だれかがわたしのもとに来るとしても、父、母、妻、子供、兄弟、姉妹を、更に自分の命であろうとも、これを憎まないなら、わたしの弟子ではありえない。自分の十字架を背負ってついて来る者でなければ、だれであれ、わたしの弟子ではありえない。……自分の持ち物を一切捨てないならば、あなたがたのだれ一人としてわたしの弟子ではありえない。(Luke 14:26-27,33)

 

はっきり言っておく。神の国のために、家、妻、兄弟、両親、子供を捨てた者はだれでも、この世ではその何倍もの報いを受け、後の世では永遠の命を受ける。(Luke 18:29-30)


聖書は家族の愛を、人間社会の根本として重視しています。
全人類の源はアダムとエバの結婚にあります。
主イエスはこう仰せになりました。


創造主は初めから人を男と女とにお造りになった。……それゆえ、人は父母を離れてその妻と結ばれ、二人は一体となる。だから、二人はもはや別々ではなく、一体である。従って、神が結び合わせてくださったものを、人は離してはならない。(マタイ19:4-6)


「あなたの父と母を敬え」(出エジプト20:12)。これは律法の根本である十戒において、人間関係に関する戒めの第一とされます。


エスは公生涯に立たれるまで大工として働いて、母と6人以上の弟妹を養っておられました。十字架上でイエスは、母マリアの世話を弟子に委ねました。

エスの筆頭弟子ペトロは、自分の家を宣教拠点として開放しており、しゅうとめが高熱を出した時には、主イエスが彼女を癒しました。ペトロや他の使徒たち、主イエスの弟たちは、宣教旅行に夫人を同伴しました(第一コリント9:5)。

エスの十字架と復活の後、ペトロをはじめとする使徒たちは、ガリラヤ湖で再び漁をしています。漁船を捨ててはいなかったのです。パウロはテントメーカー・皮革職人として働きながら宣教活動をしていた時期があります。

こうして見ると、実際にはイエスの弟子たちは通常、家族や自宅、職業を捨ててはいません。では、主イエスが教えた「捨てる」とは、どういう意味でしょうか。それは、「自分が所有するもの」を「神がお用いになるもの」とすべく「聖別」してささげることを、意味するのではないでしょうか。そして、何よりも主に従うことを最優先とすべきである、ということでしょう。

そのために非常時においては、主に従うために家族と対立したり、別れたり、宣教地で子どもを失ったりすることも有るかもしれません。覚悟が求められる場面も、無きにしもあらずでしょう。

わたしは良い羊飼いである。良い羊飼いは羊のために命を捨てる。(ヨハネ10:11)

わたしの羊の世話をしなさい。(ヨハネ21:16)

 

アドニラム・ジャドソン(Adoniram Judson 1788~1850) 
http://jp.mahanaim.org/NBoard/DB/text/Upload/106188967956fcab9607bf3.pdf

binryu.at.webry.info


Adoniram Judson Story

www.youtube.com

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牧師の仕事

牧師の仕事

  • 作者:鈴木 崇巨
  • 発売日: 2010/09/01
  • メディア: 単行本
 

www.nhk.jp 

誰でもできる簡単で効果的な超伝道法

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三浦光世・綾子

 5月3日(日)~6日(水) 
🍀金井塾オンラインGWスペシャル🍀を開講します。
今回のテーマは
「誰でもできる簡単で効果的な超伝道法」です。

しゃべり場のような楽しい読書会です。言いたい放題で、ステイホームのストレスを発散しましょう!
 
新型コロナショックとステイホームによって、会社人間だった人たちが、自分の生き方や死に方について再考するようになった、と思います。現役世代だけでなく、引退した高齢者には、なおさら切実ですね。


そのような方々にぜひ読んでいただきたいのが、
三浦綾子著『光あるうちに』(新潮文庫です。 

 
これは、とても考えさせられる平易で深い人生論です。聖書やキリスト教とあまり馴染みが無い方々には、クリスチャンが読書会を開いて、これを共に学ぶと、よくわかって豊かな収穫が得られます。

今回、金井塾オンラインでは、その読書会の持ち方・導き方について伝授したく思います。
 
🔶LINE トーク「グループ通話」Facebook Messengerの「グループビデオ通話」

を使う予定です。

www.appbank.net

about.fb.com


🔶参加申し込み・お問い合わせは、LINEトーク または Facebook Messenger で金井までお願いします。

LINE ID:nozomu191

https://www.facebook.com/nozomu.kanai


🔶全12回、1時間ずつ。スケジュールは以下のとおりです。部分参加も可能です。


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【第1課序 章
5月3日(日)15時30分から16時30分まで
【第2課】罪とは何か
5月3日(日)17時00分から18時00分まで
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【第3課】人間この弱き者
5月4日(月) 9時00分から10時00分まで
【第4課】自由の意義
5月4日(月)10時30分から11時30分まで
【第5課】愛のさまざま
5月4日(月)14時00分から15時00分まで
【第6課】虚無というもの
5月4日(月)15時30分から16時30分まで
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【第7課】神ならぬ神と、真の神
5月5日(火) 9時00分から10時00分まで
【第8課】神とキリストと人間の関係
5月5日(火)10時30分から11時30分まで
【第9課】キリストの復活と聖書
5月5日(火)14時00分から15時00分まで
【第10課】キリストの教会
5月5日(火)15時30分から16時30分まで
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【第11課】いかに祈るべきか
5月6日(水) 9時00分から10時00分まで
【第12課】終 章
5月6日(水)10時30分から11時30分まで
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🔶受講料は自由献金とさせていただきます。お志のある方は、受講後に銀行振込等で献金をお願いいたします。
 
ご一緒に楽しく新コロショックを吹き飛ばしましょう!
 
金井塾 塾長 金井 望
 

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 【追記】

 

 「手引きしてくれる人がなければ、どうして分かりましょう」(使徒8:31)


私が牧師となってから19年ほど行ってきた伝道活動の中で、三浦綾子さんの『光あるうちに』は効果的でした。その読書会で初めて教会に参加して信仰を持った方も数人おられますし、求道していても福音が理解できなかった人がこの読書会で目が開かれて受洗したというケースもあります。 


三浦綾子さんのご経験とお考えは、我々に人間と社会の現実や、キリストによる救いの必要性を、明確に教えてくれます。三浦綾子さんの功績は大きなものです。その三浦綾子さんが明確に「信仰入門」と銘打って出されたのが、この『光あるうちに』です。時代的には少々古くなりましたが、今でも有効な伝道ツールだと思います。

 

ただし、三浦綾子さんは聖書と神学に関しては専門家ではあられませんので、私どものような牧師や教師が補うべきことも少なくありません。

 

私は、この『光あるうちに』に続いて、同じ著者の『旧約聖書入門』と『新約聖書入門』を用いて、信仰入門クラスを行いました。この二つは残念ながら、あまりお薦めできる内容ではありませんでした。三浦綾子さんは聖書学の専門家ではあられませんので、それは仕方がないことです。

 

旧約聖書入門―光と愛を求めて (光文社文庫)
 

 

様々なツールと様々な立場のキリスト者の協業によって、伝道は進んでいくものだと思います。