KANAISM BLOG ー真っ直ぐに行こうー

聖書のメッセージやキリスト教の論説、社会評論などを書いています。

日本の政治をあきらめない! ーー参院選の結果をどう見るか

2013年7月21日に行われた参議院議員選挙は、与党=自民党+公明党の圧勝に終わりました。
 自民民主公明みんな共産維新社民生活改革みどり諸派無所属定数
新勢力 115   59 20 18  11 9 3   2   1 0 1    3 242
当 選   65   17 11 8    8 8 1   0  - 0 1    2 121
選挙区   47   10 4 4    3 2 0   0  - 0 1    2 73
比 例   18     7 7 4    5 6 1   0  - 0 0   - 48
公示前   84   86 19 13    6 3 4   8   2 4 2    6 237欠5

細かい分析は、これからいろいろと出てくるでしょうが、現段階で
の小生の見方を以下、述べさせていただきます。

  1.アベノミクス強し

今回は、なんと言っても、「アベノミクス選挙」ですね。
争点はいろいろあるにせよ、国民が最も切実に望んでいるのは、が良くなって、安定した仕事が得られて、収入が増えることです
雇用賃金健康保険年金も不安定で、先行きが不安なことばかりですから、当然です。

まだ、投資家や東証1部上場企業とその社員くらいにしか、アベノミクスの「恩恵」(?)は十分に及んでいませんが、その他の人たちも今のところ、その「恩恵」を期待する他ないのでしょう。
なぜなら、自民党以外の政党に、経済効果を期待できないからです
消去法で、「自民党」が残ったから、という有権者が多いのではないでしょうか。

  2.民主党弱し

自民党勝利の隠れた(?)功労者は民主党でしょう。
かつて、「一党支配が長く続くと、安定していて良いけれど、いろいろと弊害も生じてしまった。んじゃ、小選挙区制にして、二大政党体制にしたら良かんしょ」ってなことになったはず。

ところが、民主党に政権を持たせてみたら、やってることは自民党と大して変わらない。慣れていないし、仲間割れして足の引っ張り合いばかりするし、迷走している。
これなら、パワー、スピード、ボリューム、経験知で勝る自民党の方がマシだと、国民にはわかってしまったんですね。

政権から降りた後も、民主党は、衆議院で通った重要な法案の数々を、参議院で政争の具に使って潰したりしている
それで、「ねじれ」が問題にされて、つけこまれちゃったんですね
なんであの「社会党」が潰れたのか! あの自滅の道を真似して、どうするつもりか??
んだもんで、反自民党民主党ではなくて、=維新の会=みんなの党共産党になってしまったんですね。

  3.反日の反動

自民党圧勝には、もう一つ、意外な功労者がいます。
それは、中国韓国反日的な活動です。
尖閣だ、竹島(独島)だ、慰安婦だ、靖国だ、なんだと言って騒げば騒ぐほど、自民党のタカ派=国家主義的改憲勢力に有利になっていきます。
それがわかっていて、煽る人たちがいたりして。。。まさか?

国民の身の安全を守り、国家・企業・国民の財産・権益を確保するのが、国家の基本的な役割です。
民主党政権の危機管理能力の無さを目の当たりにした以上、ベテランの自民党に頼るしかない、と判断するのも至極当然です。

  4.しかし! しか~し!!

今回の選挙の勝敗は明らかです。
しかし! しか~し!! これで、自民党の原発推進政策「憲法改正案」が支持された、と思ってもらっちゃあ、困ります !(><)!

各種の調査結果を見ると、与党=自民党+公明党に票を投じた有権者にも、原発推進に反対する人たちが少なくありません。
即時原発停止を訴える人々だけでなく、近い将来に原発を廃止することを望む人々も、現政権の原発推進政策に賛成してはいません。

一党独裁が、国民の基本的人権を侵害し、戦争へと突進する危険性を多分に持っていることは、世界の歴史において、また、日本の歴史において、経験的に明らかなことです。
衆参両院における「3分の2」の議席数。憲法改正案の発議ができる、ここが分かれ目です!

  5.日本の政治をあきらめない!

多様な民意をできるかぎり正確に反映させて、かつ、時代の変化即応できる政治のあり方を、もう一度よく考えて、立て直す必要があります。
この日本国にとって、小選挙区制=二大政党体制が最適なのか? あるいは中選挙区制=多党体制の方が良いのか? 二院制一院制のどちらが良いのか?
選挙制度は、民主主義の基礎を成すものですから、国民的議論を経て、熟慮の上で、改革を図る必要があるように思います。

そのためにも、まずは、有権者選挙に行って、自分の意志を表明すること。この基本が大切です。
今回の参院選の選挙区の投票率52・61%戦後で3番目に低い投票率でした。
選挙権を行使せず、この国の舵取りを政府=与党に白紙委任することは、自分たちの未来を、自分たちの自由を、放棄するに等しいことです。
国家の権力者に都合よく、国民が振り回される。そんな人生、そんな社会が、楽しいものでしょうか?

いま、ここで、もう一度、心に誓いましょう。
私たちの未来を、私たちの自由を守るために、
 「日本の政治をあきらめない!」 と。