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カナイノゾム研究室

聖書のメッセージや社会評論などを書いています。

世界の王なるキリスト(マタイ2:1~15)

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神の御子イエスが、ひとりの赤子となって、この世に来られた。その時に、ほとんどのユダヤ人は、これを無視あるいは敵視した。ところが、「東方の博士たち」が砂漠を越え、1000キロ以上も旅をして、幼いキリストを礼拝した。この東方の博士たちとは何者であったのか。この出来事が聖書に記録されていることには、どのような意味があるのか。そこに注目したい。


  1.異教の祭司たち


「博士」と訳された原語は「マゴスmagos」である。これは「マジックmagic」、「マジシャンmagician」の語源である。マゴスは元来ゾロアスター教祭司である。この博士たちはペルシャ方面から来たのだろう。彼らは天文学=占星術に長けており、いつも夜空を観測しながら、救世主のしるしの星を待ち望んでいたのである。


  2.東方に散ったイスラエル民族


紀元前722年に北王国イスラエルがアッシリア帝国軍によって滅ぼされ、イスラエルの10部族は捕囚としてアッシリアに移された。彼らはさらに中央アジアに移り、シルクロードを通って、インドや東南アジア、中国など各地に散った(エズラ記ラテン語版13:40~50)。


紀元前605年から前582年にかけて、南王国ユダの民は新バビロニア帝国軍によって捕囚とされ、バビロンに連行された。前538年、バビロニアを倒したペルシャ帝国のクロス王によって、ユダヤ人は帰還を許されたが、バビロンやペルシャに残留した民も多かった。


このような事情により、東方の博士たちは、旧約聖書の預言を知っていたのである(民数記24:17)。


  3.世界の王なるキリスト


 ユダヤ人が開いたルートを通って、キリスト教はアジア各地に伝わった。西アジアや中央アジアでは、イスラム教が興るまで、キリスト教徒が多数派であった。古代では東洋の方が西洋よりもキリスト教徒が多かったのだ。

離散民となったイスラエル人は、嗣業の地に帰還して、祖国を再建するという預言を信じていた(トビト記14:5~7)。その時、全世界の民も主に立ち帰るのである。