【金言】あなたはその方のために、すべての人に対して、あなたの見たこと、聞いたことの証人とされるのですから。(使徒22:15)
パウロはついにエルサレムに入城した。案の定、彼は神殿で群衆に襲われ、ローマの千人隊長に捕らえられた。パウロは千人隊長にギリシア語で自己紹介をし、民衆に向かってアラム語で弁明した。彼はこの危機を用いて、キリストに出会って回心した証しをしたのである。
1.パウロの生い立ち
パウロ(ヘブル名:サウロ)はまず、自分の生い立ちを語った。彼は小アジア・キリキヤ州の首都タルソで生まれたユダヤ人である。パウロは、若い頃からエルサレムで律法学者ガマリエルの門下生となって学んだ。そして、パリサイ派の熱心な伝道者となり、イエスの弟子たちを迫害していた。
2.パウロの回心
ところがダマスコ城外で、彼は、天からの強い光に打たれて目が見えなくなり、イエスの御声を聴いた。彼は一緒にいた人たちに手を引かれて、アナニヤというキリスト者のもとに行った。アナニヤは、パウロの目を開けて、主から告げられたことを彼に語った。
「私たちの先祖の神は、あなたにみこころを知らせ、義なる方を見させ、その方の口から御声を聞かせようとお定めになったのです。あなたはその方のために、すべての人に対して、あなたの見たこと、聞いたことの証人とされるのですから」
パウロはイエスの御名を唱えて、バプテスマを受けた。
3.パウロの使命
それから3年ほど後、パウロはエルサレムの神殿で、夢ごこちになって主を見た。パウロは、かつてキリスト者を迫害して死に至らしめた自分が、キリスト者・キリスト教会に受け入れられるのは無理だ、と思っていた。しかし、主は彼に派遣の命令をお与えになった。
「行きなさい。わたしはあなたを遠く、異邦人に遣わす」
主の言葉は絶対であり、どのような困難があろうとも、主の計画は必ず実現する。私たちも、主に選ばれて、尊い救いにあずかり、主を証しする使命を託されている。生ける救い主イエス・キリストの証人として生きよう。