「イエスに触った者」ルカの福音書8章43~48節
【金言】娘よ。あなたの信仰があなたを直したのです。安心して行きなさい。(ルカ8:48)
1.女はイエスに近づいた
12年間も出血のために悩み苦しむ女性がいた。婦人病だろう。律法では、このような女性は穢れているとされた(レビ15:25)。そのため彼女は、肉体ばかりでなく宗教的にも社会的にも疎外されて、多くの苦痛を味わっていた。医者にかかって全財産を使い果たし、経済的にも窮して、絶望の淵にあった。
ところがある日、彼女はイエスのうわさを聞いた。力ある預言者、キリスト。病人をいやし、死人をよみがえらせたと言う。彼女は、イエスに自分の病をいやしてもらいたいと願った。しかし、彼女は人に近づくことが許されない身である。そこで、イエスを取り巻く群衆に紛れ込み、密かに後ろからイエスに近づいた。この熱心を見よ!
私たちも、自分が御前に出る資格の無い穢れた罪人であることを認め、十字架の恵みに頼って主に近づきたい。
2.女はイエスに触った
彼女はイエスの衣のふさに触れた。すると、ただちにイエスから力が出て出血が止まり、彼女はいやされた。イエスは「わたしにさわったのは、だれですか」と問われた。群衆が押し迫って、多くの人がイエスに触れている。しかし、真実の信仰をもってイエスに触れて、イエスから御力を引き出すことのできた人は、この女性ただ一人であった。
私たちは、イエスをどのように信じているだろうか。
3.女はイエスに告げた
彼女は恐れに震えながら、イエスの御前に進み出てひれ伏し、ありのままを申し上げた。イエスは「娘よ、あなたの信仰があなたを救ったのです。平安の内に行きなさい」と言って彼女を励まし、回復の道へ送り出された。
このイエスの言葉によって、近隣の人々は彼女に起こった変化について理解しただろう。イエスは、彼女の社会的な立場の回復のためにも、配慮なさったのである。
私たちも、主に信頼して、御前に近づき、ありのままを申し上げよう。主は、私たちを受け入れてくださり、傷ついたところをいやし、私たちの行く道を守ってくださる。