カナイノゾム研究室

聖書のメッセージや社会評論などを書いています。

新元号は【令和】


新元号「令和」(れいわ)菅長官会見 ノーカット(19/04/01)

今年5月1日から始まる新元号は「令和」(れいわ)となりました。素敵な字と響きです。

 

出典は万葉集梅の花の歌32首の序文で、初めて国書から選ばれました。

于時初春令月 氣淑風和梅披鏡前之粉 蘭薫珮後之香

初春(しよしゆん)の令月(れいげつ)にして、

気淑(よ)く風和(やはら)ぎ、

梅は鏡前(きやうぜん)の粉(こ)を披(ひら)き、

(らん)は珮後(はいご)の香(かう)を薫(かをら)す。

 この歌は、天平2年(730年)正月13日に大宰府の長・大伴旅人の家に集まった人たちが、梅を楽しんだ時に生まれたようです。歌の意味は、こんな感じでしょうか。

初春のめでたいこの月に、空気は澄み、風は穏やかで、梅は鏡の前の美女が装う白粉(おしろい)のように美しく咲いており、蘭は身を飾った衣に纏う香のように高く薫っている」。

 

元号に日本の古典から選んだ言葉が使われたことで、万葉集をはじめとする日本の古典文学の素晴らしさが、世界の人々に伝わるきっかけになると思います。

 

安倍晋三首相談話(抜粋)

〈この「令和」には、人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ、という意味が込められております。
 万葉集は、1200年あまり前に編さんされた日本最古の歌集であるとともに、天皇や皇族、貴族だけでなく、防人や農民まで、幅広い階層の人々が詠んだ歌が収められ、わが国の豊かな国民文化と長い伝統を象徴する国書であります。
 悠久の歴史と薫り高き文化、四季折々の美しい自然。こうした日本の国柄を、しっかりと次の時代へと引き継いでいく。厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人ひとりの日本人が、明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる。そうした日本でありたい、との願いを込め、「令和」に決定いたしました。文化を育み、自然の美しさをめでることができる平和の日々に、心からの感謝の念を抱きながら、希望に満ちあふれた新しい時代を、国民の皆さまとともに切り開いていく。新元号の決定に当たり、その決意を新たにしております。
 元号は、皇室の長い伝統と、国家の安泰と国民の幸福への深い願いとともに、1400年近くにわたるわが国の歴史を紡いできました。日本人の心情に溶け込み、日本国民の精神的な一体感を支えるものともなっています。この新しい元号も、広く国民に受け入れられ、日本人の生活の中に深く根ざしていくことを心から願っております〉。


【全編】新元号は「令和」に 安倍首相が会見し談話発表(2019年4月1日)

 

 元号は日本国の独立の証しであり、日本人の誇りです。現実には、日米安保条約日米地位協定によって、我が国は未だに米軍占領下にありますけれど(爆)

元号 - Wikipedia

日米安全保障体制 | 外務省

 

日本独自の元号を好まないキリスト者もおられるようですが、我々日本のキリスト者は、内村鑑三が説いたように「二つのJを愛する」ことが重要だと思います。

私は青年時代に於て常に私の外国の友人に告げて曰うた、私に愛する二個の J ジエーがある、其一はイエス (Jesus) であつて、其他の者は日本 (Japan) であると。イエスと日本とを較〔くら〕べて見て、私は熟[いづれ]をより多く愛するか、私には解らない。其内の一を欠けば私には生きている甲斐がなくなる。私の一生は二者に仕へんとの熱心に励されて今日に至つた者である。私は何故に然るかを知らない。日本は決してイエスが私を愛して呉〔く〕れたやうに愛して呉れなかつた。それに係〔かか〕はらず私は今 尚〔なお〕日本を愛する。止〔や〕むに止まれぬ愛とは此愛であらう。

内村鑑三著「私の愛国心に就て」『聖書之研究』 1926 年 1 月 10 日)

<参考> 菊川美代子著「内村鑑三愛国心」『アジア・キリスト教・多元性』第 6 号、現代キリスト教思想研究会、2008 年
https://researchmap.jp/?action=cv_download_main&upload_id=17126

 

ユダヤ人に対しては、ユダヤ人のようになりました。ユダヤ人を得るためです。(中略)律法を持たない人々に対しては、律法を持たない者のようになりました。律法を持たない人を得るためです。(第一コリント9:20-21)

 

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元号【令和】

 

激動する朝鮮情勢と日本

   1.三・一独立運動、提岩里事件から100年

 

提岩里(ていがんり、チェアムリ)事件が起きてから今年で100年になる。これは1919年4月15日、朝鮮京畿道水原郡郷南面提岩里(現在の華城市郷南邑提岩里)で日本の軍隊によって29人の住民が殺害された痛ましい事件である。三・一独立運動の影響で住民が暴徒化し、放火事件や巡査殺害事件などが起こっていたことが、この事件の背景にある。

三・一運動 - Wikipedia

提岩里教会事件 - Wikipedia

次の記事は各種の資料を比較して、真実に迫っている。

blog.goo.ne.jp

次の歴史的文書では、三・一独立運動は「朝鮮騒擾」と呼ばれている。

www.digital.archives.go.jp


三・一独立運動と堤岩里(チェアムリ)事件

三・一独立運動と堤岩里(チェアムリ)事件

 

 

2月27日に日韓親善宣教協力会所属のキリスト教徒17人が、提岩里の三・一運動殉国記念館を訪れ、提岩教会の礼拝堂で床にひざまずいて謝罪した。彼らは宗教的信念に基づいて、純粋に善かれと思ってしているのだろう。

headlines.yahoo.co.jp

www.youtube.com

しかし、「善い」と思ってしたことが「善い」結果を生むとは限らない。韓国の反日運動が度を越して、日韓関係が危険な状態になっているこのタイミングで、火に油を注ぐようなことをするとは! 韓国は国民の約3割がキリスト教徒の国である。そのため、多くの日本人には理解しがたいほど、このような行動が大きな影響を与える。このような暴走を止められない日本のキリスト村を、筆者はその一員として残念に思う。

 

日韓親善宣教協力会の活動は、筆者の恩師・森山諭牧師が中心となって始めたものである。筆者は森山牧師から提岩里事件についてよくお聞きした。森山師は戦後一貫して、韓国国民への謝罪と日韓友好の活動を続けておられ、堤岩里の教会の再建にも協力しておられた。

eiko-church.com

夕べ雲焼くる -主恩寵の軌跡-

夕べ雲焼くる -主恩寵の軌跡-

 

 
戦後70年を超えた今日、韓国でも日本統治時代を経験していない国民が大半となった。今では「歴史認識」や「歴史教育」が新たな反日運動を惹き起こしている、と言える。それが日韓両国民にとって良いことかどうか。最近の韓国の政府と国民の状態を見るに、大いに問題を感じざるを得ない。

  2.北朝鮮は日本人拉致被害者を早く返せ!

提岩里で日本のキリスト教徒たちが謝罪を行った日の前日、2月26日に東京の皇居で宮中茶会が開催され、西岡力(にしおか つとむ)氏(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会・略称「救う会」会長)は皇后陛下から次のお言葉を賜った。

長いことご苦労さま。
拉致被害者のご家族は年を取られていますね。
希望を持ちましょう。
何もできませんが、解決を願っています。


美智子さまは、ずっと絶えることなく拉致被害者とその家族、救出活動に携わる方々を慮(おもんぱか)り、拉致被害者の解放・帰還を祈っておられる。高齢となったご家族が希望を失ってはいないか、とご心配くださっているのである。まさに国母であられる! 日本人の鑑(かがみ)である。

www.sankei.com

www.sukuukai.jp


以下は FNN PRIMEの報道「米朝会談で拉致問題が議題に 日米首脳が電話会談」からの引用である。

 

安倍首相は28日夜、アメリカのトランプ大統領と電話で会談し、米朝首脳会談拉致問題が議題になったことを明らかにした。

安倍首相は「日本にとって、重要な拉致問題については、昨夜の1対1、通訳を交えての1対1の会談で、わたしの拉致問題についての考え方を(トランプ氏から)金正恩(キムジョンウン)委員長に伝えていただいた」と述べた。

拉致問題について「首脳間で真剣な議論が行われたと聞いている」と強調するとともに、トランプ大統領が金委員長に対し、2度にわたり、拉致問題を提起したことも明らかにした。

横田早紀江さん「これからですよね。ようやくここまで来たという感じ。わたしにとっては。長いこと、北の様子をずっと見て闘っている。生半可に、すんなりいくわけないと思っていた。今回は、前のめりにならなくてよかった」と話した。

 

天皇皇后両陛下、皇室、日本政府、拉致被害者のご家族、救う会関係者、日本国民皆の切なる思いが、北朝鮮の為政者と国民に届いて、拉致被害者の方々が早急に解放され、無事に帰国されることを、筆者も信じ祈るものである。

北朝鮮による日本人拉致問題 - Wikipedia

 

  3.米朝首脳会談は決裂

 

2月27日から28日までベトナムハノイで開かれた2回目の米朝首脳会談は、合意文書への署名が取りやめとなり、事実上決裂した。

金正恩(キム・ジョンウン)委員長が今回出したカードは、

「北西部にある寧辺(ヨンビョン)の核施設を廃棄する」
「核実験や弾道ミサイル実験をしない」
「その見返りとして、米国による経済制裁の全面解除を求める」

というものだった。

これに対してトランプ大統領は、

「彼らが非核化すると提案した地域は、制裁の全面解除に見合わなかった。彼らの提案を拒否せざるを得なかった」

と述べた。

寧辺は1980年代から北朝鮮の核開発の中心地となり、90年代初めにはここで、核爆弾の原料となるプルトニウムを抽出する作業が行われた。寧辺には黒鉛減速炉や核燃料の再処理施設、ウラン濃縮施設など多数の核施設が集中しているが、その多くは老朽化している。

ja.wikipedia.org

北朝鮮政府は寧辺以外の地域に秘密裏に核施設を建設しており、核ミサイル開発を継続している。

www.jiji.com

今回、金委員長が出した提案では、寧辺以外の核施設やこれまでに製造された核兵器が温存されることになり、トランプ大統領が求める非核化とは程遠い内容だった。

金委員長もトランプ大統領も、今回の会談で成果を得られなかったことが、国内での求心力低下につながる恐れが多分にある。そのため、今後も協議を継続するとしているが、具体的な目途は立っていない。

今回の米朝首脳会談によって、核大国をめざす北朝鮮政府の意志に変わりはないことが、明らかになった。強力な軍事力を背景に持ってこそ、国際社会で有利な地位が得られ、東アジアにおける覇権を握ることができるという金委員長の信念に変わりはないだろう。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領が率いる韓国政府はこれまで、北朝鮮政府にすり寄って反日運動をエスカレートさせてきた。我々日本国民は、この南北両政府の動向を今後も注視することが必要だろう。現実を見ようとしない楽観的で無責任な言論には注意したい。

  4.中国政府の対北朝鮮政策は?

 

北朝鮮は、「米国本土への核ミサイル攻撃の能力があるぞ」と、まだ不確かな武器によって、米国を脅してきた。しかし、米軍は一日で北朝鮮全土を滅亡させることが可能な軍備を持っている。それなのに金正恩委員長は無茶苦茶背伸びをして、トランプ大統領と対等に交渉しようとするのだから、そもそも今回の米朝首脳会談で合意することは無理だったのだろう。

www.sankei.com

 

北朝鮮が持つ核ミサイルは、北京や上海、香港をも脅かすものである。北朝鮮が核大国として東アジアで覇権を握ることを、中国は許さないだろう。

 

長い歴史的な観点から見れば、中国大陸の支配者は皆、朝鮮半島の支配を望み、様々なアプローチをしてきた。それは中国共産党が君臨する現代においても変わらない。南北朝鮮が統一されて、統一朝鮮が核ミサイルを保有する軍事大国として東アジアで覇を唱えることを、中国は恐れているはずである。

 

中国政府の内部では、扱いづらくリスクの高い金正恩政権の存続を望まない声も、小さくないだろう。しかし、「ポスト金正恩」という大問題がある。金正日(キム・ジョンイル)総書記(在世時)の長男である金正男(キム・ジョンナム)氏がいれば、中国も大胆な手を打てたのだが、2017年2月13日に正男氏が暗殺されて、その企みは躓いた。

金正男 - Wikipedia

 

中国政府は、戦争や政変によって北朝鮮や韓国の政治・経済・社会が極度の混乱に陥ることは、望んでいないはずである。中国と韓国の経済的相互依存性は大きなものであり、韓国経済の混乱は中国経済にも影響が大きいからである。中国の輸出相手国として韓国は第5位で 4.5パーセントを占めており、中国の輸入相手国として韓国は第2位で 9.7パーセントを占めている(2017年)。

www.meti.go.jp

 

  5.自由朝鮮

 

米朝首脳会談から一夜明けた3月1日、衝撃のニュースが世界に伝わった。金正男氏の息子・ハンソル氏を保護する自由朝鮮という団体が、金正恩体制の臨時政府を樹立する声明を発表したのである。

 

news.livedoor.com

www.chosunonline.com

ja.wikipedia.org

 

激動する朝鮮情勢にどのように対応していくのか。米国も中国も日本も、難しい判断を迫られる場面が続きそうである。すべての人の人権が守られ、尊重されることを最優先の基準として、南北朝鮮と東アジアの問題解決が進んでいくことを、筆者は祈る。(終)

 

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現代において使徒を称することが、なぜ問題なのか

   1.新しい使徒宗教改革

 

近年、使徒を称するリーダーと教会の運動が世界的に広がり、日本にもその波が押し寄せています。フラー神学校の教授、教会成長運動の研究者、聖霊の第三の波(力の伝道)の指導者として著名なピーター・ワグナー氏は1994年に、その著書『使徒的教会の到来』の中で、NAR (New Apostolic Reformation: 新しい使徒宗教改革)という呼称を提唱しました。彼はその定義を次のように述べています。

新しい使徒宗教改革とは、21世紀の始まりに向けて、世界中のプロテスタント教会に少なからぬ変化をもたらしている神の働きである。過去500年ほど、教会は何らかの形で教団教派という枠組みの中に属しながら成長してきた。兆しは1900年代の初頭から現れ、特に1990年代に明確になってきたが、地域教会の牧会、教会間の関係、経済管理、伝道、宣教、祈り、指導、訓練、超自然的な力の現われ、礼拝などの重要な分野において、新しい形態と方法が現れてきたのだ。それらの教会のいくつかは伝統的な教団に属し、他の大部分はより緩やかな使徒的ネットワークに属している。世界のほぼ全域において、新しい使徒的教会は最も急速に成長している」(20ページ)。 

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この運動については、ウィリアム・ウッド氏が詳しく解説し、警告を発しているので、参照していただければと思います。

日本の教会に忍び寄る危険なムーブメント –NARに関する警鐘を鳴らす– | 真理のみことば伝道協会

 

ウッド氏が主だった自称使徒として挙げているのは

ピーター・ワグナー氏(2016年死去)

ベテル教会ビル・ジョンソン

ハーベスト・インターナショナル・ミニストリーチェ・アン

モーニング・スター・ミニストリーリック・ジョイナー

キャッチ・ザ・ファイヤー・トロントジョン・アーノット

です。

1999年から毎年、 “Apostolic Council of Prophetic Elders” (預言者的長老たちの使徒的協議会)が開かれています。この運動の根本的な問題の一つは、「使徒」「預言者」が新しい啓示を行っていることです。

 

現代において「使徒」を称することが、なぜ問題なのか。ここで筆者は、その運動の根本的な問題について啓示論正典論のコンテクストにおいて簡単に論じたく思います。

 

  2.使徒とは何か

 

そもそも「使徒」とは何でしょうか。新約聖書では.第一に、主イエスと共に宣教活動を行って、主イエスによって直接選ばれ、遣わされた12弟子を「12使徒」と言います。

 

さて、エス山に登り、ご自分が望む者たちを呼び寄せたので、彼らはみもとに来た。エス十二人を任命して、使徒と呼ばれた。それは、彼らを身近に置き、また彼らを遣わして宣教をさせ、彼らに悪霊を追い出す権威を持たせるためであった。こうして、イエス十二人を任命された。シモンにはペテロという名をつけ、ゼベダイの子ヤコブヤコブの兄弟ヨハネ、このふたりにはボアネルゲ、すなわち、雷の子という名をつけられた。次に、アンデレピリポバルトロマイマタイトマスアルパヨの子ヤコブタダイ、熱心党員シモンイスカリオテユダ。このユダが、イエスを裏切ったのである。(マルコ3:13-19)

 

使徒」の原語 ἀπόστολος(希:アポストロス)は「遣わされた者」という意味です。「12人」というのは、イスラエルの12部族に対応した数です。

 

まことに、あなたがたに言います。人の子がその栄光の座に着くとき、その新しい世界で、私に従ってきたあなたがたも12の座に就いて、イスラエル12の部族を治めます。(マタイ19:28)

 

12使徒のひとりイスカリオテのユダが欠けたため、使徒たちはその欠員を補う人物を選びました。その選出の条件とされたのは次の三つです。

(1) 人間となられた主イエスと共に生活したこと
(2) 主イエスや12使徒たちといつも共に宣教活動を行っていたこと
(3) 復活された主イエスを直接、体験的に知っていること

 

「ですから、主イエスが私たちと一緒に生活しておられた間、すなわち、ヨハネバプテスマから始まって、私たちを離れて天に上げられた日までの間いつも私たちと行動を共にした人たちの中から、誰か一人が、私たちと共にエスの復活の証人とならなければなりません」(中略)そして、二人のためにくじを引くと、くじはマッティアに当たったので、彼が11人の使徒たちの仲間に加えられた。(使徒1:21-22,26)

 

 

第二に、最初期のキリスト教会において、神から特別に召しをいただいて、立てられた指導者を「使徒」と言います。すなわち主の弟ヤコブバルナバパウロです。 

 

それから三年後に、私はケファを訪ねてエルサレムに上り、彼のもとに15日間、滞在しました。しかし私は、主の弟ヤコブは別として、他の使徒たちには誰とも会いませんでした。(ガラテヤ1:18-19)

これを聞いた使徒たちバルナバパウロは、衣を引き裂いて群衆の中に飛び込んでいき、叫んだ。(使徒14:14)。

 

1世紀中葉には、ペテロとヨハネと主の弟ヤコブが、エルサレムを中心とするヘブライスト・ユダヤ人教会の指導者でした。それと並んで、バルナバパウロは、アンテオケを中心とする、ヘレニスト・ユダヤ人と異邦人の教会の指導者でした。

 

第三に、1世紀中葉には「使徒」と呼ばれた無名の人物が、他にも数人いたようです。

 

私があなたがたに最も大切なこととして伝えたのは、私も受けたことであって、次のことです。キリストは、聖書の示すとおりに、私たちの罪のために死なれたこと、また、葬られたこと、また、聖書に従って三日目によみがえられたこと、また、ケファに現われ、それから十二弟子に現われたことです。その後、キリストは五百人以上の兄弟たちに同時に現われました。その中の大多数の者は今なお生き残っていますが、すでに眠った者もいくらかいます。その後、キリストはヤコブに現われ、それから使徒たち全部に現われました。そして、最後に、月足らずで生まれた者と同様なにも、現われてくださいました。私は使徒たちの中では最も小さい者であって、使徒と呼ばれる価値のない者です。なぜなら、私は神の教会を迫害したからです。(第一コリント15:3-9)

こうして、キリストご自身が、ある人を使徒、ある人を預言者、ある人を伝道者、ある人を牧師また教師として、お立てになったのです。(エペソ4:11 )

 

この無名の使徒たちには、12使徒や主の弟ヤコブバルナバパウロのような卓抜した権威は無かったようですが、彼らも復活された主イエスを直接知っている証人でした。

 

  3.使徒的権威と新約聖書正典

 

パウロは諸々の書簡において、自分が使徒であることを強調しています。それは、かつてイエスの弟子たちを迫害していたパウロ使徒となったことを、認めがたい人たちがいたからです。

 

人々から出たのではなく、人間を通してでもなく、イエス・キリストと、キリストを死者の中からよみがえらせた父なる神によって使徒とされたパウロと、私と共にいるすべての兄弟たちから、ガラテヤの諸教会へ。(ガラテヤ1:1-2)

 

ペテロに働きかけて、割礼を受けている者への使徒とされた方が、私にも働きかけて、異邦人への使徒としてくださったからでした。(ガラテヤ2:8)

 

「天国の鍵」を預けられたトップリーダーである使徒ペテロは、パウロ使徒と認め、パウロが書いた書簡を聖書に加えることを認めました。

 

「ただし、聖書のどんな預言も勝手に解釈するものではないことを、まず心得ていなさい。預言は、決して人間の意志によってもたらされたものではなく、聖霊に動かされた人たちが神から受けて語ったものです」(第二ペテロ1:20-21)


「その手紙でパウロは、他のすべての手紙でもしているように、これについて述べています。その中には理解しがたいところがあります。無知で心の定まらない人たちは、他の聖書の箇所と同様に、それらを曲解して、自分自身に滅びを招いています」(第二ペテロ3:16)

 

パウロの書簡は、旧約聖書と同等の権威を認められていたのです。

 

神の「霊感」ゆえに、人の述べる言葉が「預言」となります。広義では霊感や預言は、古代イスラエルや最初期キリスト教において、聖書の範囲を超えて広く見られた現象でした。しかし、その中でも、聖書を生み出した「霊感」や「預言」は、特別な一回限りの啓示として区別すべきです

 

聖書はすべて神の霊感によるもので.教えと戒めと矯正と義の訓練のために有益です。(第二テモテ3:16)

 

あなたがたは使徒預言者という土台の上に建てられており、キリスト・イエス自身がその礎石です。(エペソ2:20)

 

「聖書」は信仰・教理・実践の完全な基準、すなわち正典ですから、特別であり、他の文書と明確に区別しなければなりません。新約聖書の正典は使徒的な権威を基準として判別され、27書に限定されたのです。

 


  4.使徒的教会

ローマ教会の指導者クレメンスは97年頃に、次のように記しています。

 

使徒たちは、私たちのために主イエス・キリストから福音を聞かされた。キリスト・イエスは、神から遣わされた。それゆえキリストは神から、使徒たちはキリストから出ている。(クレメンスの手紙ーーコリントのキリスト者へ(I)42:1-2)

 

アンテオケ教会の二代目の監督イグナティオスは2世紀の初め頃に、次のように記しています。

 

主と使徒の教えに堅く立つように努めなさい。(イグナティオスの手紙ーーマグネシアのキリスト者へ 13:1)

 

使徒教父文書 (講談社文芸文庫)

使徒教父文書 (講談社文芸文庫)

 

 

使徒」は後1世紀、最初期の教会に限定されるべき用語であり、現代の人を「使徒」と呼ぶのは間違っています

では、使徒的権威を持つ教会はいつ頃まで存続したのでしょうか。それは.使徒たちを直接知っている世代まで、すなわち後2世紀初めまでと考えるべきです。なぜなら、新約聖書の正典となる27巻が、彼らの教会において生み出されたからです。

 

今日の日本社会において「霊感」という言葉は、いろいろな意味で使用されています。けれどもキリスト教では、聖書の各書巻の著者たちに導きを与えて、その記述を守った聖霊の働きを特別に霊感と呼んでいます。その「霊感」は歴史上、後1世紀末で完了したものと、正統的な教会は理解しています。

 

東方正教会ローマ・カトリック教会プロテスタント諸派が告白するニカイア・コンスタンティノポリス信条(381年)には、次の一文があります。

 

わたしは、唯一の、聖なる、公同の、使徒的教会を信じます。

ニカイア・コンスタンティノポリス信条 - Wikipedia

 

代々のローマ教皇使徒ペテロの後継者である、とカトリック教会は主張していますが、プロテスタントはこれを認めていません。プロテスタントでは、使徒たちの教えを正しく継承している教会を、「使徒的教会」と呼んでいます。

 

  5.聖書のみ!

 

それなのに、現代において「使徒」を自認・自称あるいは認定する人たちがいるのは、非常に危険な現象です。なぜなら、主が1世紀の使徒たちと教会を用いて生み出した、キリスト教の「土台」である新約聖書」に並ぶ、あるいは代替する権威ある言葉を、現代の「(偽)使徒」たちが生み出してしまうからです。これは異端へと逸脱する危険性が極めて高い問題です。

  ウィリアム・ウッド氏は次のように述べています。

ジョイナー氏はモーニング・スター・ミニストリーズ内で絶対的な権威を持っており、その語る言葉は聖書と同等のものとして受け止められる。元教会員の証言によると、礼拝のメッセージは、聖書からのものではなく、ジョイナー氏の受けた「啓示」が中心だそうだ。だから、教会に聖書を持って来る人はいない。皆、ジョイナー氏をモーセのような存在と見なし、彼の指示や助言に頼るようになる。

 

最後にもう一度、警告します。

我々キリスト者の信仰の拠り所は聖書のみです。聖書が神の言葉であり、聖書以上あるいは聖書に並ぶ権威のある新しい啓示は、キリストの再臨=この世の終わりまでありません。

 

偽キリストたち預言者たちが現れて、できれば選ばれた者たちをさえ惑わそうと、大きなしるしや不思議を行います。(マタイ24:24) 

 

現代の世界に使徒はいません。使徒」と称する者たちがしるしと不思議、奇跡を行っても、それに惑わされて、彼らを「使徒」と認めてはいけないのです。

 

japanesebiblewoman.hatenadiary.com 

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