KANAISM BLOG ー真っ直ぐに行こうー

聖書のメッセージやキリスト教の論説、社会評論などを書いています。

社会倫理

大東亜戦争のコンテクストを考える

朝日新聞は8月5日付と6日付の紙面で「慰安婦問題を考える」という大特集を組みました。そして、1982年9月2日以来16回も同紙で取り上げてきた「韓国・済州島で、女性たちを慰安婦とするために強制連行した」という吉田清治氏の証言を、虚偽と認め、記事…

タイの孤児たちを救うために

【 Happy Home の活動について 】 1981年、ローズ・マルティネス(Rose Martinez)さんは、カリフォルニアのカルバリーチャペル(Calvary Chapel of Visalia)からタイに宣教師として遣わされました。 ローズさんの重荷は、タイの孤児たちが置かれている劣悪…

「主の裁きに備えよ」ペテロの手紙第一 4:1~11

【金言】万物の終わりが近づきました。ですから、祈りのために、心を整え身を慎みなさい。それぞれが賜物を受けているのですから、神のさまざまな恵みの良い管理者として、その賜物を用いて、互いに仕え合いなさい。 (Ⅰペテロ4:7、10) 1.自分自身を武…

「義人の勝利」ペテロ第一3:8~17

【金言】悪をもって悪に報いず、侮辱をもって侮辱に報いず、かえって祝福を与えなさい。 あなたがたは 祝福を受け継ぐために召されたのだからです。(第一ペテロ3:9) 1.不当な苦しみ この手紙の受取人たちは「悪」の問題に苦しんでいた。彼らが経験し…

「妻として、夫として」ペテロ第一 3:1~7

【金言】 妻たちよ。自分の夫に服従しなさい。 夫たちよ。妻が女性であって、自分よりも弱い器だということを わきまえて 妻とともに生活し、いのちの恵みを ともに受け継ぐ者として 尊敬しなさい。 (ペテロ第一3:1、7) 神の民とされた我々キリスト者…

自分らしく神に従う(ルター「聖ヨハネ祭の福音書」説教・要約)

ペトロは彼を見て、「主よ、この人はどうなるのでしょうか」と言った。イエスは言われた。「わたしの来るときまで彼が生きていることを、わたしが望んだとしても、あなたに何の関係があるか。あなたは、わたしに従いなさい」(ヨハネ21:21-22) キリストがす…

「キリストにならって」ペテロ第一2:13~25

【金言】キリストも、あなたがたのために苦しみを受け、その足跡に従うようにと、あなたがたに模範を残されました。(ペテロ第一2:21) キリストの贖いのわざによって、私たちは天にいます父の子とされ、天国の国民とされた。そして、神と人々を結ぶ祭司の…

集団的自衛権の行使容認について(2)

1.集団的自衛権行使容認の閣議決定日本政府は7月1日午後、臨時閣議を開き、憲法解釈を変更して集団的自衛権の限定的な行使を容認することを、閣議決定した。http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/pdf/anpohosei.pdf■「国の存立を全うし、国民を守るため…

裁きの目的

人間社会の営みには、不義・不正・悪事が絶えません。それは宗教社会、キリスト教社会においても例外ではありません、残念ながら。 不義、不正、悪事を放っておくと、それは当人たちだけでなくキリスト教共同体全体から祝福を奪います。主は正義を愛するお方…

復讐の神、主

主は必ず正しい裁きを下される。それはもう遠くはない、と信じます。 聖書に書かれていることは、決してきれいごとだけじゃありません。 詩篇の歌人は、ひどい仕打ちを受ける中で、正直な思いをぶちまけています。 復讐の神、主よ 復讐の神よ。光を放ってく…

真実の証言と偽りの証言(マタイ26:57~75)

1 偽りの証言 深夜に主イエスは、ゲツセマネの園で敵の手に捕らえられた。そして、まず大祭司カヤパの舅アンナスによる尋問が行われ(ヨハネ18:12~14、19~24)、その後、大祭司カヤパとサンヘドリン(70人議会)の議員たちによる裁判が行われた(マタイ2…

帝国主義? 覇権主義?

3月17日にクリミア自治共和国の議会がウクライナからの独立を宣言した。ロシアのプーチン大統領は、クリミアをロシアに編入する手続きを開始した。米国やEU(欧州連合)諸国はロシアに対する制裁措置を始めている。 黒海に面するクリミア半島は、ロシアにと…

明石港を民間のマンションが占拠する!?

昨日夕方、明石の実家に行く途中、明石港のフェリー乗り場(だったところ)を通って、驚いた。なんと、そこに民間のマンションを建てるという看板があったのだ。その名称は「ザ・ネバーランド明石 ハーバーゲート」。 http://www.akashi149.com/ 明石港と淡…

【聖書日課】使命に殉ずる覚悟(エステル記4章)

【聖書】エステル記 第4章 モルデカイはすべてこのなされたことを知ったとき、その衣を裂き、荒布をまとい、灰をかぶり、町の中へ行って大声をあげ、激しく叫んで、王の門の入口まで行った。荒布をまとっては王の門の内にはいることができないからである。…

諫早湾の排水門、開かず

2013年12月20日、諫早湾の潮受け堤防の排水門は、ついに開かなかった。福岡高裁が、この日までに水門を開けるよう命令していたのに、国はその法的義務を履行しなかったのだ。これは異例の事態であり、重大な問題だ。 諫早湾干拓事業に関しては、漁業者、農業…

姥捨て山は今もある!

竹井真子(たけい まさこ)さん(仮名)は、定年まで教師を勤め上げた、聡明で温和なご婦人でした。退職後は、病気を持つ夫君の世話をして、そのご主人を先に天に送りました。その後、真子さんは、ひとり娘の泰代(やすよ)さん(仮名)と二人で、小綺麗なア…

シリア内戦への軍事介入について

(序)シリア内戦とはシリア内戦の死者は、すでに10万人を超えました。「化学兵器」(サリン?)が使用された、という情報もあります。アメリカ政府は、早急に軍事介入する方向で、動いています。今シリアで起きている内戦状態は、「アラブの春」に影響を…

麻生太郎氏の「失言」について

麻生太郎副総理兼財務相が、7月29日に東京で開かれた「国家基本問題研究所月例研究会」の講演で語った発言が、いま問題視されて、政争の具とされています。これに関する小生の感想と、諸々の情報を以下に記させていただきます。 *************…

沖縄!!

1.繰り返される、米兵による沖縄の女性に対する暴行 昨年10月に沖縄本島中部で女性を暴行してけがを負わせたとして、集団強姦致傷罪などに問われた米海軍の2人の被告に対して、今日3月1日、那覇地裁は、上等水兵(24)に懲役10年(求刑同12年)、3等…

キリスト者の聖潔について(マルティン・ルターの著作より)

わたしたちの主であり師であるイエス・キリストが、「悔い改めよ……」[マタイ4・17]と言われたとき、彼は信ずる者の全生涯が悔い改めであることを欲したもうたのである。(ルター『贖宥の効力を明らかにするための討論』提題一、) この悔い改めは、キリ…

ヒロシマとナガサキへの原爆投下の罪責について

序 米国の戦争責任を問う 8月は、私たち日本人にとって、アジア・太平洋戦争について考える重要な意味を持っています。ここでは、広島と長崎への原爆の投下に関する米国の罪責について考えてみようと思います。 敗者である日本人は、いわゆる東京裁判で戦争…

ロックミュージックのプロテスト精神について

U2 ボーカル、エレキギター、ベースギター、ドラムスなどによって奏でられるロックミュージック(ロック)は、現代の代表的な音楽の一つです。インパクトの強いメロディーとリズムを特徴としますが、歌詞にもメッセージ性のあるインパクトの強いものが多く見…

フィリピン・ネグロス島の話 01

20年ほど前に、筆者がフィリピンのネグロス島で、神父や農業労働者、子どもなどから聞いた話を総合して、紹介します。(簡単・大雑把ですが)。 ☆ ☆ ☆ スペインから来た侵略者と彼らに結託した地元の有力者たちによって、農地が独占され、農民は土地無し日雇…