「キリストの福音にとどまれ」 ガラテヤ人への手紙1章1~24節
【金言】 私が宣べ伝えた福音は、人間によるものではありません。 ただイエス・キリストの啓示によって受けたのです。 (ガラテヤ1:11、12)
今日からしばらく 「ガラテヤ人への手紙」を共に学んでいきたい。この手紙については諸説あるが、48年頃にパウロが、エルサレム会議を前にして、アンテオケからガリラヤ州の諸教会にあてて書いたものと思われる。
1.神による召命
冒頭でパウロは、自らの使徒職が、人間の手によらず、イエス・キリストと神から直接与えられたものであることを、弁証している。
エルサレムにいる使徒たちは、主イエスが地上で宣教をなされた3年ほどの間に、お召しになった弟子たちである。これに対してパウロは、イエスが復活・昇天された後に、ダマスコ城外でイエスに出会い、異邦人の使徒として召されたのであった。
そのため、パウロの宣教に反対する一部のユダヤ人キリスト者らは、パウロの使徒職に疑義あり、として攻撃していた。
2.ほかの福音
彼らは、アンテオケ教会などヘレニストのキリスト者が宣教して生み出した群れをめぐり歩き、パウロが伝えた福音に反することを教えた。すなわち、「キリストに対する信仰だけでは人は救われない。異邦人キリスト者も、割礼を受けて、律法の規定を遵守しなければならない」と教えていたのである。
3.キリストの福音にとどまれ
ガラテヤの信徒たちがこんなにも早く「ほかの福音」に移っていくことにパウロは驚き、非常な危機感を持った。それゆえパウロはこの手紙を書き送ったのである。
キリスト教の救いの教え=福音は、どんなに時代や環境が変わろうとも決して変わることが無い真理である。私たちは、イエス・キリストがペテロやヨハネ、パウロなど使徒たちにお与えになった福音を「受けた」。異教異端に惑わされず、この福音を堅く守り、伝えていこう。