カナイノゾム研究室

聖書のメッセージや社会評論などを書いています。

女性のリーダーシップとネットワーク

日本イエス・キリスト教団 兵庫教区婦人部総会 第一部 礼拝説教 2017年4月18日

女性のリーダーシップとネットワーク金井 望(婦人部長、神戸大石教会牧師)

 
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■聖書朗読 ローマ人への手紙16章1-4節(口語訳)

 

1 ケンクレヤにある教会の執事、わたしたちの姉妹フィベを、あなたがたに紹介する。2 どうか、聖徒たるにふさわしく、主にあって彼女を迎え、そして、彼女があなたがたにしてもらいたいことがあれば、何事でも、助けてあげてほしい。彼女は多くの人の援助者であり、またわたし自身の援助者でもあった。3 キリスト・イエスにあるわたしの同労者プリスカとアクラとに、よろしく言ってほしい。4 彼らは、わたしのいのちを救うために、自分の首をさえ差し出してくれたのである。彼らに対しては、わたしだけではなく、異邦人のすべての教会も、感謝している。

 

■説教要旨

 

 「ローマ人への手紙」は、使徒パウロが第3回宣教旅行の途中、紀元57年の初め頃にギリシアの都市コリントからローマにいる信徒たちに宛てて書いた書簡です(使徒20:3参照)。パウロは何度もローマの教会を訪問したいと計画を考えていましたが、その機会が得られずにいました(ロマ1:9-15、15:22-24)。

 この時、パウロは小アジア、マケドニアギリシアの諸教会を巡回して募金を集め、飢饉に苦しむエルサレム教会の信徒たちに届けようとしていました(15:25-28)。その後に、パウロはローマに行く予定だったのです。

 この16章は、手紙の最後に記されたパウロの個人的な私信です。1節から4節までに出てくる二人の女性に注目しましょう。

 

 ケンクレヤは、コリントの市街から11キロメートルほど東にある港町です。パウロは第2回宣教旅行でこの地を訪れました(使徒18:18)。そこに生まれた教会で女性執事フィベは、多くの人の援助活動をしていたようです。執事は、教会の財産を管理したり、諸々の活動を指導する信徒リーダーです。

 パウロは、この大切な手紙をローマに届ける役割を、フィべに任せました。この「ローマ人への手紙」は、新約聖書の心臓部と言える重要な書になっています。パウロはローマの信徒たちに、このように依頼しました。

どうか、聖徒たるにふさわしく、主にあって彼女を迎え、そして、彼女があなたがたにしてもらいたいことがあれば、何事でも、助けてあげてほしい。彼女は多くの人の援助者であり、またわたし自身の援助者でもあった。

 フィべは、多くのキリスト者をつなぐ助け合いのネットワークを作りました。彼女にはオーガナイザーとしての賜物があったようです。

 

 さて、3節に出てくるプリスカは、ポント生れのユダヤアクラの妻で、愛称はプリスキラでした(使18:2)。49年にローマ皇帝クラウディウスユダヤ人追放令を出したため、この夫婦はローマからコリントに移住し、そこでパウロに出会いました(使徒18:1-3)。パウロは同業者であったため、彼らの家に住みこんで、一緒にテント作りをしました。パウロエペソに移った時に、彼らも同行しました(使徒18:18-19)

 パウロはこの夫婦を「同労者」と呼んでいます。彼らは優れた伝道者でした。雄弁な伝道者アポロがエペソに来た時には、彼の福音理解に欠けた部分があったため、「プリスキラとアクラ」が彼にさらに詳しく神の道を教えました(使徒18:26)。夫人の名が前に出るようになったのは、プリスカがより大きな働きを担ったからでしょう。その後、彼らはローマに戻り、「家の教会」を形成しました(16:5)。

 パウロは彼らの愛に感謝して、次のように激賞しています。

彼らは、わたしのいのちを救うために、自分の首をさえ差し出してくれたのである。彼らに対しては、わたしだけではなく、異邦人のすべての教会も、感謝している。

  女性伝道者プリスカは、ローマ、ギリシア、小アジアの諸教会をつなぐネットワークの形成において大きな役割を果たしました。

 

 ローマ書16章には女性の名前がたくさん出てきます。女性のリーダーシップとネットワークがどれほど伝道と教会形成において重要な役割を果していたか、うかがい知ることができます。このローマの教会がやがて、西方キリスト教世界の中心となったのです。

 

 いよいよ今年度から兵庫教区婦人部では、県北・山陽・神戸・阪神の4つのブロックでの活動が正式にスタートします。婦人部の幹事は、各ブロックから教職1名、信徒1名が選出される地域代表制となります。これは、少子高齢化・人口減少・地方消滅・大規模災害といった変化と危機に対応して、各地域の教会を守り、交わりを豊かに育てていくための取り組みです。

 6月の例会は各ブロックで持つことになりますが、兵庫教区婦人部としての全体の活動も、もちろん続いていきます。ブロック制は、バラバラになるのではなくて、むしろ各地域教会の実情を早く知って、お互いに迅速に助け合うために行うものです。新しいネットワークを作り出し、それを活かして用いるリーダーシップが皆さんに期待されています。昨年度の総会では、コリント人への第一の手紙 第12章からメッセージをしました。それを思い出していただければ、幸いです。

 

 本日の議事と新年度の婦人部の歩みが、主の御心にかなったものとなり、主の御業が前進することを信じて、お祈りいたしましょう。

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               地図の出典:『口語訳聖書』(日本聖書協会

 

日本イエス・キリスト教団(JCCJ)兵庫教区教会紹介

 

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